2012年7月15日 

民主と人権 第98号


98−1
 「橋下さん市長の資格はない」    
   「怒りの市民大集合」に1200人超

 「大阪都構想」に向けて市民施策を根こそぎ切り捨てる橋下徹大阪市長の「市政改革プラン」に怒る「市民大集合」(主催・同実行委員会)が6月15日、大阪市北区中之島の中央公会堂で開かれました。席に座れない人や2階席も満杯の会場を埋めた1200人を超える参加者であふれ、「あれもこれも切り捨てて、思いやりもなく市政をやろうとしている橋下さんは、(市長の)資格はない」「社会的弱者をいじめる『市政改革』は絶対反対、誰もが人間らしく生き、暮らせる大阪を」「プランは撤回しかない」の思いを一つにしました。
 集会では、橋下市長が知事時代に補助金を廃止した日本センチュリー交響楽団有志による弦楽四重奏で開幕。中山徹奈良女子大学教授が講演。「維新」の高速道路など大型公共事業や関西空港の活性化策が「従来から関西財界が主張してきた陳腐な内容」とし、「その野望を大阪でくい止めよう」と訴えました。
 実行委員会を代表してあいさつした大阪自治労連の前田博史副委員長は、「『素案』は、改革の名に値しない『市民生活改悪プラン』各分野の運動が広がり、橋下・維新の会の真の姿が明らかになろうとしている。集会を機にさらに運動を大きく広げよう」と呼びかけました。
 各分野のリレートークでは、住吉市民病院の廃止反対、敬老パス・赤バス守れ、大阪の文化守れなど、「素案」による市民犠牲とたたかう6つの分野の代表が発言しました。
 大阪商工団体連合会の福井朗常任理事が、宣伝・署名行動や「素案」撤回を求める議員要請など4つの行動を提起しました。

98−2
 「歴史に逆行する全人教」
   大阪教育文化センター「人権と教育」部会 柏木 功

 6月30日・7月1日の両日、京都市で開かれた第8回地域人権問題全国研究集会の、第4分科会「『根深い差別意識』論と行政啓発のゆがみ」で、「歴史に逆行する全人教」を報告しました。

 全国人権教育研究協議会(略称 全人教)という団体があります。旧称は全同教で、大阪からは大人連(大人教と府立人研、府外教で構成)と市人教が加盟しています。昨年末に公益社団法人として認可され、2009年から全国研究大会に文部科学省が後援、祝辞を寄せています。
 2011年11月の鹿児島大会の報告冊子を見ると、部落問題解決の到達点に逆行する教育実践がならんでいて驚かされます。

1、研究課題に「狭山」
 全国研究大会は今なお「人権・同和教育研究大会」と「同和」を冠しています。
 全同教は八鹿高校事件で暴力をふるった解放同盟の側にたち、被害を受けた教師たちを差別者としてきました。昨年の大会での研究課題に「すべての地域で、すべての子どもたちが部落問題学習をすることの必要性はあきらかです。その中では、狭山事件から学び直すことも大切です。…石川一雄さんの生い立ちは、差別解消に向けた教育がいかに大切であるかを示しています。」と書いています。教育に運動を持ち込む歪んだ姿勢は改まっていません。こんな大会を文科省が後援し、各地教委は職員を出張で参加させています。

2、「ムラ」とは?
 大阪では府教委に対して民権連は「『ムラ』『むら』“むら”などと呼称することをやめさせよ」と要求、府教委は「今後とも、使用しないように取り組む」と回答しています。
「同和」という言葉もどうしても必要な場合以外は使用しないと府副知事も表明しています。現に大人教や市人教の研究冊子には「ムラ」や「校区に被差別部落がある」、「同和地区出身である」などの表現は姿を消しています。大阪では決着済みです。
 しかし、全同教大会の報告冊子では、時代錯誤の表現が数多くみられます。
(三重)(タイトル)ムラのリョウタを進路に…(見出し)ムラの子に支えられて
(奈良)部落外で育つ「ムラの子」
(千葉)「部落(以下ムラ)の人に何かしてあげなきゃ」
(徳島)ムラ自体の規模が小さく、…教育啓発がなかなか町全体に行き届かない

3、学校によって教え継がれる「部落」
 教師になるまで知らなかった若い教師が、何も知らない子どもたちに教えていく姿が各県の報告から読み取れる。こんなことを続けていれば、いつまでたっても「部落」が意識される。22世紀まで語り継ぐつもりなのだろうか。
(長崎)部落差別が現代まで続いている事実を初めて知った生徒がほとんどであった。
(鹿児島)(隣のクラスで差別発言)それは、校内研修で部落問題学習の研究授業をしたクラスだった。
(福岡)3年の部長・副部長はAと同じ学科で「えー、おまえも部落やったん」
     三ページへつづく

98−3
 (新潟)私は「部落出身であるAこそが、部落問題を学ばなければならない」と考え、Aに「部落出身」であることを伝えた。

4、子ども、保護者の目は確か。
 それでも、報告の内容をよく読めば、部落問題の到達段階を読み取ることができる。子ども、地域の実態にもとづいて教育をすすめるというのは、教育本来の営みとして欠かせないはずである。
 先の新潟県の教師に「部落出身である」と言われた子は「うすうすは気づいていた。でも同和教育とかわざわざやるから逆に意識しちゃうんじゃないの?だいたい今差別なんてないでしょ!」と反論。教師が「もしも、好きな人からAとは結婚できない。被差別部落の出身だからと言われたらなんて言い返す?」とさらに追及する。子どもは「じゃあ、その人とは結婚しない。別の人、探せばいいじゃん。」「みんながみんな差別するわけじゃないでしょ」と反論。教師は反省するどころか「だからこそ、A自身が部落出身であることをわかってほしかった」と言う。時代錯誤は教師の方であろう。
 「その夫になる若者も差別されたという経験がほとんどなく、『今はもう差別はない』『子どもたちにも話すつもりはない』という考えの人がほとんど」というレポートもある。

5、「部落問題学習」にも数値目標
 全同教大会では特別分科会が設定され、そこでは文部科学省人権教育の指導方法等に関する調査研究会議委員でもある全人教副代表理事が講演。資料として紹介されているものを見ると「小学校マニフェスト」では「『部落問題は被差別部落の友達の隣に座っている自分の問題』として捉え、自らのくらしと重ねて考えたり発言や行動できる6年生の子ども、五〇%をめざす」、「中学校マニフェスト」では「人権・部落問題学習で学んだことを、自分の暮らしや家族、友だちとの関係や自分の将来と結びつけて考えることができる子ども八〇%をめざす。」と数値目標を掲げています。
 数値目標を掲げた人権教育が「人権」教育と言えるのでしょうか。子どもの心や行動を数値目標にするのは、「満蒙開拓義勇軍」や「予科練」への志願の数字が学校に持ち込まれたことと同じ過ちを繰り返すことになるのではないでしょうか。

 守口市議会 維新提案の
 「国旗掲揚条例」否決!

 「大阪維新の会」の西端勝樹守口市長が発表した「もりぐち改革ビジョン」(案)に反対する住民運動がすすんでいます。
 その一方で、守口市議会(定数21)では「維新の会」系の会派「守口新政会」3人が「守口市の施設における国旗掲揚に関する条例案」を提案。条例案は、「我が国と郷土を愛する意識の高揚」などを目的に、市の施設に、執務時間に国旗を掲揚するというもの。6月20日の市議会本会議は反対多数で否決。賛成は「新政会」の3人だけでした。
 事前の総務市民委員会でも各会派の議員から「条例で強制すべきではない」「義務化すれば、かえって内発性を損なってしまう」「避雷針つきのポールの設置に総額4000万円も必要。財源はどうするつもりか」などの批判が続出し否決していました。

 第38回 大阪はぐるま研究集会
期 日 8月2日(木)3日(金)会場 エル・おおさか
*1日目 全体会・分科会
 特別報告 「過度の競争と切り捨てでなく 夢と希望を育む教育の推進」 
   大阪教職員組合 教文部長 末光章浩さん
*2日目 分科会・全体会
 時 間 午前9時〜午後4時30分
*参加費 3000円
*締め切り 7月20日(金) Tel・Fax 072−758−3970

98−4
 いまだに東大阪市では、驚くべき実態が残されています。
 「家賃滞納12ヶ月以上がいまだ337件」「10年以上が10件も」

 「旧同和向け」市営住宅家賃滞納状況比較 (2000年意見書)
  滞納月数     H 地区               A 地区       合  計
        件 数    金 額(円)   件 数    金 額(円)     件 数       金 額(円)
12〜35ヶ月   103  22,004,200   231  42,595,300  334     64,599,500
36〜59ヶ月   56   21,845,000  52  21,662,300  108       43,507,300
60〜119ヶ月  39   25,157,500  53  27,106,100     92    52,263,600
120ヶ月以上   17  16,181,600  14   9,552,500    31     25,734,100
  合 計    215  85,188,300  350  100,916,200  565   186,104,500
             ↓
 「旧同和向け」市営住宅家賃滞納状況比較(2010年度決算)
  滞納月 数     H 地区          A 地区               合  計
         件 数   金 額(円)   件 数     金 額(円)     件 数  金 額(円)
12〜35ヶ月   77  40,521,300   67  28,488,400    144    69,009,700
36〜59ヶ月  47   51,383,537   60   49,465,400  107   100,848,937
60〜119ヶ月   34  45,062,400  42   50,187,000     76    95,249,400
120ヶ月以上   4    7,374,000     6   12,178,900    10   199,552,900
 合 計   162   144,341,237  175  140,319,700  337   284,660,937

  市職員が家賃滞納!!
  
  東大阪市職員の「旧同和向け」市営住宅家賃の滞納実態比較
  「2000年意見書」 → 「2010年度包括外部監査報告書」
 滞納月数   件 数     金 額(円)    滞納月数    件 数      金額(円)
3〜5カ月   13   436,500 3カ月以内  2    250,000
6〜11カ月   5   757,200 4〜6カ月  3    864,000
12〜35カ月 35   8,117,800   7〜12カ月  3    1,682,000
36カ月超   14   669,100   12カ月超    2    2,136,000
  合 計     67  16,002,500     合 計   10   4,932,000

 東大阪市職員住居手当支給規則 (抜粋)
(趣旨)
第1条 この規則は、東大阪市職員給与条例(昭和42年東大阪市条例第27号。以下「条例」という。)第27条の2第3項の規定に基づき、住居手当(以下「手当」という。)の支給について必要な事項を定めるものとする。
(範囲及び額)
第2条 手当は、自ら居住するため住宅(貸間を含む。)を借り受け、家賃(使用料を含む。以下同じ。)を支払っている職員に支給する。
2 手当の月額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額(その額に100円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てた額)とする。
(1) 家賃が月額6000円を超える場合 家賃と6000円の差額の2分の1(その差額の2分の1が18500円を超えるときは、18500円)を6000円に加算した額
(2) 家賃が月額6000円までの場合 家賃の額 

 この規則は、平成22年4月1日から施行する。

  【参考資料】
・東大阪市における同和事業の終結に向けての意見書 (2000年8月)
・2010年度決算審査特別委員会 (2012年6月・日本共産党市議団)
・2010年度包括外部監査結果報告書(東大阪市ホームページより)
 
98−5
 「旧同和向け」住宅家賃滞納者について、2000年8月「意見書」と2010年度決算審査特別委員会資料で比べてみました。滞納月総数は565件から337件と改善が見られます。滞納金額は1億8610万4500円から2億8466万937円と1億円増額しています。一般向市営住宅では滞納者は19件となつています。市職員についても住宅手当がでています。(表のとおりです)
 なぜこういう状況が残っているのか誰が見ても疑問に思います。

 「旧同和向け」市営住宅滞納月数、滞納金額ワースト10 比較
   (2000年意見書)
   滞納月数    滞納金額(円) 滞納金額(円)  滞納月数
 1位  192    1,390,800 1位  1,555,200    186
  2位  186    1,555,200 2位  1,390,800    192
 3位  182    1,048,200 3位  1,365,600     81
 4位  170      834,800 4位  1,352,800    113
 5位  164    1,231,500 5位  1,335,600     76
 6位  161    1,233,100 6位  1,328,800    110
 7位  158    1,087,800 7位  1,249,200     95
 8位  158    1,087,800 8位  1,245,900    135
 9位  144    1,169,800 9位  1,235,700    115
10位 135   1,245,900 10位  1,233,100     161

   (2010年決算) ↓
    滞納月数   滞納金額(円)    滞納金額(円)  滞納月数
 1位  226     2,990,400 1位  4,131,700    77
  2位  181    2,506,200  2位  4,053,400    66
 3位  159     2,236,500 3位  3,305,700     63
 4位   156    1,789,700 4位  3,168,700     55
 5位  153     1,797,000  5位  2,990,400  226
 6位  147    2,314,600    5位  2,990,400  226
 7位  136    1,449,700 7位  2,890,000     52
 8位   130    1,898,100       8位  2,506,200   181
 9位  128    1,970,700       9位   2,389,900     75
10位  124       600,000 10位   2,354,600    70

  一般市営住宅では」わずか19件(12ヶ月以上の滞納者)

   一般市営住宅滞納月数、滞納金額ワースト10(2010年度決算)

    滞納月数      滞納金額(円)           滞納金額(円)    滞納月数
 1位  109    3,202,900    1位  3,202,900   109
 2位  68    1,509,600   2位  1,509,600     68
 3位  65     889,500  3位  904,100 31
 4位   44    843,400 4位   889,500     65
 5位  35     739,900    5位  843,400     44
 6位  34    589,200  6位  739,900     35
 7位  33    500,400   7位  589,200      34
 8位   31    904,100 8位  540,000     24
 9位  29    392,100 9位 500,400   33
10位   27     247,000     10位  495,800 23

98−6
  市民交流センターは閉鎖し
    市民の財産として有効活用を

 民権連大阪市協議会
   坂東 勝 会長 談話
 市民交流センター10館は、元は人権文化センターという名で「旧同和地区」だけに設置された施設です。これまで部落解放同盟の事務所が置かれ活動拠点として使われてきました。そして、部落解放同盟の象徴である荊冠旗や水平社宣言などが市民交流センター「なにわ」に掲げられていました。
 「なにわ」を使用した区民から荊冠旗や水平社宣言が掲げられていると通報があり、区民と一緒に確認し、市に要求して外させることができました。
 市民交流センターは一般の区民センターとは条例上も別扱いしたものであり、施設管理も公募されたとはいえ、実質部落解放同盟である地域人権協会などが10館すべてで指定管理者となりました。これは形を変えた特別対策であり、部落解放同盟の居場所づくりとなってきました。私たち民権連は、市民交流センターは、同和問題解決の立場から、閉鎖し、区民センターと同じ市民財産として有効活用を図るように大阪市へ要求しています。

 (産経新聞 6月25日 抜粋)
 大阪市が策定中の「市政改革プラン」で、市内10カ所にある市民交流センターを平成26年度に全廃する方針を打ち出し、波紋を呼んでいる。いずれも市が同和対策で建設し、部落解放運動の拠点となった歴史を持つ施設。利用者や部落解放同盟大阪府連は廃止に強く反発しているが、橋下徹市長は「歴史的に終止符を打つべきだ」として方針を変えない構えだ。
 廃止対象は、旧人権文化センター(解放会館)5施設▽旧青少年会館4施設▽旧地域老人福祉センター1施設の計10施設でいずれも市が同和対策事業で建設。市は全廃の理由として、センターの利用率が全館平均で約50%にとどまっていることや、60代以上の利用が約4割を占め、多世帯の交流が図られていないなどと説明。指定管理期間が終了する26年度に廃止し、年間約10億円の経費削減を見込んでいる。
 市は昭和30〜50年代、「同和地区」に指定された市内12地区で、同様の拠点施設を40ヶ所以上建設。平成13年度に国の同和対策事業が終了した後も、市職員を派遣するなどして、これらの施設を運営していた。
 しかし平成18年に、同和行政をめぐる不祥事が相次いで問題化。關淳一市長(当時)は18年度予算で68億円計上していた同和対策関連事業費を、19年度予算で半減し、施設の運営についても見直す方針を打ち出した。
 平松邦夫市長(当時)も22年度から、残っていた32施設を、10施設に再編統合して市民交流センターに衣替えし、交流促進事業や貸室事業を実施していた。
 
98−7
 泉南市幹部195万円立て替え
  02・03年度同和更正資金貸付金 

 泉南市の同和更正資金貸付事業の返済金回収事業を巡り、02〜03年に一部の職員が返済金を肩代わりしていた問題を調べていた市議会同和更正資金貸付基金償還金調査特別委員会(角谷英男委員長)は6月26日の本会議で調査結果を報告した。当時の助役、総務部長、健康福祉部長、人権推進部長らがそれぞれ5万〜100万円を負担して償還金(計225万円)に充てていたとし、残りの96万円についても「課長級以上の職員からの立て替え(証言ではカンパ)があったと推測できる」とした。
 事業は、1965年に始まり、貸付金総額6250万円のうち、558世帯分5380万円が未回収(00年度)だった。市は02年6月に事業廃止のための条例案を提案したが、回収率の低さが府内最低(13・9%)だったことから議会側が否決。市は「督促を怠った」などとして回収業務に携わった職員18人を戒告などの処分としたうえ、同年11月の臨時議会に再提案、回収率を府内平均(68・9%)まで引き上げることを条件に可決された。
 市はその後、「02・03年で308万円(利子分含め321万円)を回収した」と説明していたが、09年6月の市議会で「金は職員から集めたと聞いた」との指摘が出たことから肩代わり疑惑が発覚。議会側は地方自治法100条に基づく調査委(百条委)を設置し、3年間で約30回の会合を開き退職した職員や関係する府議の証言を求めるなどして調査してきた。
 向井通彦市長は調査結果の報告を受け、自身を減給10分の1(3ヶ月)とする処分を発表した。
(毎日新聞 6月27日)

 亀谷義冨民権連書記次長の談話
 同和更正資金貸付基金償還金問題の調査報告を聞いた。貸付金の回収業務を請け負った部落解放同盟の償還組合が回収業務をせず、泉南市も放置してきたこと。これらが報告書できちんと総括されなかったのが残念。 泉南市長は、法終了後も、不正事件が起きても、市有地を泉南運輸企業組合に貸し続けて同和対策事業を続けている。同和対策事業を今なお続ける泉南市長が、償還金問題を引き起こしたと言わざるを得ない。

 人権問題を自主性をもって
 「仏教タイムス」に「仏光寺派大阪教区、大宗連を退会」という記事が載った(5月31日付)。仏光寺はというのは、東西本願寺などの、いわゆる真宗十派の一つで、親鸞を開基、14世紀の了源を中興とし、京都・仏光寺を本山とする真宗仏光寺派のことである。 その大阪教区(47カ寺が所属する)が大宗連=同和問題にとりくむ大阪宗教者連絡会議からの退会を教区総会(5月18日)で決定したのである。大宗連とは、「解同」主導で組織された「同宗連」=「同和問題にとりくむ宗教教団連帯会議」の地方版である。1980年代、宗教界に吹き荒れた「解同」による「糾弾」の嵐は、一部を除くほとんど全ての教団を屈服させ、「解同」の翼賛団体としての「同宗連」を産み出した(日隈威徳「戦後の仏教界と部落問題」『部落問題解決過程の研究』第2巻所収=部落問題研究所)。
 以来、30年。矛盾は確実に深まりつつあった。真宗仏光寺派大阪教区は、その退会理由に「部落問題は、基本的には解決している状態」という認識と「特定の運動団体の主張に左右されず、自主性をもって幅広く人権問題に取り組んでいく観点」をあげている。
 報道記事の扱いは、大きくないが、その意義と影響は、小さくはないだろう。 (許)
 (しんぶん赤旗 6月27日付 朝の風)

98−8
 全国水平社創立90年
   第8回地域人権問題研究集会

 全国地域人権運動総連合(全国人権連)は6月30日、7月1日の両日、京都市で第8回地域人権問題全国研究集会を開催しました。全体集会と6分科会に、人権連会員や行政関係者、議員ら約1000人が参加しました。
 全国人権連の丹波正史議長はあいさつの中で、戦前の部落解放運動の中心になった全国水平社が京都市で創立されてから90年になることにふれ、「今日的意義は、最も深刻にして重大な社会問題としての部落問題を基本的に解決したことだ」と強調。「未来を切り開く可能性をはらんだ情勢を前へ前へ推し進めよう」と呼びかけました。
 全体集会では、鈴木良元立命館大学教授が「歴史研究と部落問題の解決」と題して記念講演。「大阪市をよくする会」の成瀬明彦事務局長は、橋下徹大阪市長が「思想調査」と住民犠牲の「維新改革」で人権侵害をひどくしていると告発しました。
 2日目の分科会では、第1分科会で「民主主義と人権をふみにじる橋下維新の会の数々の暴挙」を大阪市協・藤原暁代さん。第4分科会で「歴史に逆行する全人教」(2〜3ページに掲載)を柏木功(大阪教育人権センター「人権と教育」部会)がそれぞれ報告しました。

  「原発も核兵器もなくしましょう」
         国民平和大行進

 6月30日、柏原市役所前で奈良県から大阪に引き継いだ2012年国民平和大行進。連日の雨模様にもかかわらず、全国通し行進者を先頭に府内各コースを元気に行進しています。最終日の7月7日、午前9時に豊中市役所を出発、池田市役所目指して行進。昼過ぎに川西市役所で兵庫県にバトンタッチしました。
 7月4日、住之江区役所を出発した網の目コースに民権連大阪市協は大国町から参加、梅雨の晴れ間の暑さに負けず、「原発も核兵器も無くしましょう」とシュプレヒコールを響かせながら元気に四天王寺西門前まで行進し、幹線コースと合流しました。
 府下の仲間は、幹線コースや網の目コースに参加、「核兵器のない平和な世界をつくりましょう」と訴えながら行進しました。

原発いらん!
自然エネルギーの転換を求める「浪速区民集会」
 講師:長尾正典(平和問題研究家)
 7月27日(金)午後6:30〜
浪速区民センター3階会議室 集会後、パレードへの参加を