2012年6月15日 

   民主と人権第97号

 最終段階を切り開こう
   民権連 第9回定期大会

 5月27日、大阪市内のエルおおさかで、民権連第9回定期大会が開かれました。
 記念講演で、長尾正典氏(平和問題研究家)は、「さよなら原発・クリーンな地球へ」と題してオリジナルDVDをスクリーンに映写しました(2面講演要旨)。
 谷口正暁委員長あいさつの後、藤本博書記長が総括と活動方針案を提案しました。
 法が失効後今日までの10年間のとりくみで、乱脈同和の後片付け、あたり前の教育、まちづくり、で大きな変化をつくりだしてきたこと。その上にたって今年は、@橋下独裁・フアッショ政治を許さない、A住んでよかったまちづくりと住民要求の実現、B行政の「差別意識論」をただす、C「部落問題学習」を一掃させる、の4点でたたかいを精力的に展開していこうと呼びかけました。
 討論では、9人の代議員が発言(3〜5面)、いずれも運動の前進と到達点に確信をもった発言となりました。
 その後、運動方針、新役員、大会宣言を採択して大会を終えました。

 *選出された新役員

 執行委員長 谷口 正暁
 副委員長  石田 清美
  同    工藤 一郎
  同    坂東 勝
  同    藤原 暁代
 書記長   藤本 博
 書記次長  亀谷 善冨
  同    北脇 輝夫
 執行委員  明石 輝久
  同    大阪谷敏兼
  同    柏木 功
  同    岸前 禎一
  同    工藤千代美
  同    八田 務
  同    森本 啓樹
  同    山本 善信
 顧  問  東  延 
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 97−2
 記念講演
 「さよなら原発・クリーンな地球へ」
      長尾正典氏(平和問題研究家) 

 原発事故が起きて1年と2ヶ月が過ぎました。政府も東京電力も嘘ばっかりついているということは共通の認識になってきました。この1年2ヶ月の間に何が起こったのか、どうすればいいのか話したい。
 この世界地図を見てください。この赤いところはこれまで地震が起きたところです。このゴマのような点は原発があるところです。アメリカの東海岸はほとんど地震が起こっていませんね。ヨーロッパの中央部も起こっていませんね。イタリアは別ですが。日本列島はこの真っ赤っかの中に原発がありますね。アメリカで設計された原発は、アメリカで起きる自然災害、竜巻などに巻き込まれても大丈夫なように設計されているわけです。冷却装置は地下深くに置いてあります。アメリカの原発をそのまま持ってきたらあきません。地震に対応していません。
 事故調査委員会が明らかにしたことですが、どの国も使用済み核燃料の処理はできないことです。原発をやめても、もとの更地にもどすのに何年かかるか分からないのです。福島はうまくいっても数十年かかるといっています。大変なことです。使用済み核燃料ですが、フィンランドだけが地下500m掘って10万年埋めると言っています。後の国はなにも処理について確定していません。日本も困ってモンゴルへ持って行って埋めるという話がつきかけていましたが、福島事故が起こって断られました。10万年埋めると言っていますが、10万年後に人類がいるかどうか分かりません。
 東電の場合、5年間の平均で儲けのうちの9割が家庭用電気です。儲けの1割が企業からです。売ってる量はというと、企業向けが62%家庭向けが38%です。まあ4割で9割の儲けですから、全体で考えると99%が家庭用で儲けているわけです。2008年では、企業向けは赤字になってます。家庭用で儲けた分を企業に回しているわけです。
 これから夏にかけて大丈夫かという宣伝がされてます。総務省統計局が出している「日本の統計2012」という資料ですが、日本には小さい発電所を除くと4641の発電所があります。全発電所の年間平均稼働率は47%で、半分しか使ってないわけです。原発全部をやめた分を他の発電設備で補うには稼働率を57%にすれば大丈夫です。
 橋下市長は7・8・9月だけ原発を動かしたらと言いました。ちょっと原発を知っている者からいえば、3ヶ月で動かして止めることはできません。家でバーナーで火をつけて消すのと同じ感覚で橋下市長は考えてます。
 どうするか。ドイツの鉄道の駅の屋根ですが全部太陽光パネルです。甲子園球場の何倍もありますが、鏡を並べましてその熱を一カ所に集めて発電する太陽熱発電です。太陽がかげっても夜でも集めた熱を利用して発電できるすぐれもの。
 日本でも優れたところはいっぱいあります。牧場からでる糞を利用してメタンガス発電をしてます。小川の流れを利用して小規模水力発電もしています。小規模地熱発電、普通の温泉のわき出たお湯だけで発電できます。こういうことにちょっと財政援助すれば、原発に依存しなくてよくなるのです。みんなの智恵を出し合って原発ゼロを実現していきましょう。    (要旨 編集部)
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97−3
  代 議 員 発 言

 リバティおおさか、市民交流センター補助金廃止を
大阪市協・藤原善雄代議員
 市民交流センター「なにわ」に掲げられていた荊冠旗は取り払われたが、水平社宣言が残っている。水平社宣言は立派な文章だが、公の場所に掲げるのは間違い。運動団体の宣言は公の場所に掲げてはいけない。解同は、「市民交流センターは、同和地区と隣接地域の住民との交流について十分に目的を果たしてきている。」と言っているが、旧地区内に設置されたもので、人権協会への委託費が約10億、人権協会への優遇でしかない。
 人権博物館は、十分使える小学校を無理矢理つぶして75億もかけて栄小学校を建て、その跡地に建てられたのが人権博物館です。地元では、あんなものに金をかけるなという声を聞く。博物館は廃館にしてほしい。

 「外部監査報告書」を実行せよ
  長瀬・森本啓樹代議員
 「東大阪市外部監査報告」で問題が指摘されている。荒本斎場、長瀬人権文化センター、長瀬青少年運動広場、荒本青少年運動広場、荒本青少年センター、産業施設、老人施設、長瀬共同浴場、長瀬コープ貸付金問題、など多岐にわたって指摘されています。長瀬青少年運動広場は条例に基づいた運営がされていません。長瀬青少年センター館長がセンター事業を名目に事前におさえて、解放同盟幹部が代表の長瀬タイガース(少年野球チーム)に独占使用をさせています。市の予算で購入した備品やマイクロバスも長瀬タイガースに独占使用させています。青少年運動広場問題の解決めざしてがんばっていく決意です。
 
 「羽曳野市民意識調査」 行政が聞くような内容でない
  羽曳野・石田清美代議員
 羽曳野市が昨年8月に実施した「市民人権意識調査」には、「同和地区」、「同和地区出身者」という表現が随所に見られ市民の忌避意識を煽り立てるものになっています。例えば結婚の問題では、「同和地区出身者」、障がい者、外国人、HIV感染者、ハンセン病患者、との結婚をあなたはどうしますかと聞き、結婚する、迷いながら結婚する、結婚しない、から選べというものになっています。およそ行政が聞くような内容ではありません。市はこのようなアンケートを集約して「人権施策基本方針・計画」を今年の3月につくりました。意識の問題をことさら強調してその解決を教育と啓発に限定したものとなっています。同和人権啓発を推進してきた行政の問題点が示されています。羽曳野市の教育・啓発にかんする監視を強めていく決意です。
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97−4
 「府立金剛高校作成DVD」50年前の実態が
  富田林・工藤千代美代議員
 金剛高校の部落研が作成したDVDを見ました。今から50年前の狭くて汚い道路や家が映し出されています。しかも今もそのような現状にあるという内容のDVDで、知らない人に間違った認識を広めていく内容です。心の中に差別を広げる内容に腹が立ちました。
 金剛団地ができたのを契機として金剛団地を中心とした住民運動が金剛高校をつくった。ところが解放同盟はおらが運動で建てた高校だと言って、解放同盟員の子を優先的に入れろと言いました。あのDVDでは解放同盟が金剛高校をつくったようにえがかれていました。あの頃は、解放同盟のいうとおりに教育をやる教師が出世しました。その当時の教師の様子を思い出します。こんなDVDを宣伝させないようにがんばります。

 民権連の要求が偏向教育を是正
 大阪市協・柏木功代議員
 大人教の報告の冊子の中から「部落」や「同和」という言葉がなくなりました。ムラというのも消えました。大阪市の報告にも昨年から消えました。これらは民権連が要求してなくさせてきたことです。去年の市対連の交渉の際に、ある学校のレポートに校区に被差別部落のない学校でも部落問題学習をしなければならないと書いてあり、こんなことを書いていいのかと追及したら、大阪市から不適切なので指導すると返事が返ってきました。
 まだ大阪府教委は人権教育教材資料集のCDなどを作って配布しています。地域に解同があって解放教育をやりたい教員がいる学校では、立場宣言などに使えるものを残しています。
 全国で見ると、去年の全人教(全同教)大会に出されたレポートを読むと実にひどいです。
 差別というので、部落とアイヌと在日外国人を一まとめにして取り上げているのが今の教科書です。教科書を変えさせていくことが大切です。

 共同の力で自転車道と歩道を整備
 寝屋川・田代寛文代議員
 まちづくりの問題で話します。第2京阪道路が開設しました。8mの遮音壁があります。自転車道と歩道が整備されました。私たちが運動してこれらの条件整備をさせました。各自治会、市民の会、対策連絡会が協力して運動を進めました。国や府、各市とも交渉しました。道路つくりにあわせて各地の環境整備も要求しました。
 最近中学生のぜんそく患者が増えてきています。空気を良くする、公害のない第2京阪道路をつくるということで、公害協定をつくる運動をしました。そして、成果を勝ち取ってきています。住みよいまちづくりを目指す運動をすすめましょう。
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97−5

 赤字の市民病院なくせ、「維新の会」の方針が行政に
 貝塚・明石輝久代議員
 行政の一番の課題は防災対策です。民主党政権は防災ということでいろいろ予算をつけている。有効に使っていくことが大切です。
一方維新の会の方針が行政に現れてきています。救命センターは泉佐野市に丸投げせよとか、赤字の市民病院はなくせとか言ってきてます。「同和」に関しては裏で分からないようにしてやったり、特に教育委員会が悪くて同和教育をいまだにやっています。市は市民の問い合わせの中に差別を見つけようとしてマニュアルまでつくり、個人名を明らかにさせて差別者扱いをしようとしています。行政が運動団体と一緒になって差別事件をつくろうとしています。こういう行政に対してさらに追及していきます。

 安心・安全の活気あるまちづくりをみんなで
 箕面・工藤一郎代議員
 人権協会の補助金の廃止の条例改正がおこなわれました。市同促から人権協会にかわって10年、我々は人権協会というのは解放同盟そのものであり、解放同盟へ補助金を渡すためにあると追求してきました。我々の運動が条例改正ということで実りました。
 まちづくりの課題が重要です。同和対策事業で住宅建設がすすみましたが、住宅の空き家が目立つてきました。市は政策空き家と言うことで放置したままです。昨年の震災で被害に遭われた方のために一部空き家を利用しましたが、例外的措置です。若者はおらず、住民の高齢化が進み、しかも低所得者が多いという問題があります。安心、安全、活気のある町づくりが課題となっています。みんなで考えていきましょう。

 支部結成50周年 大阪の仲間とともに闘って
 長瀬・喜多信子代議員
 6月9日に支部結成50周年の記念レセプションを開催します。「団結を宝」、幸せはみんな一緒にを合い言葉にがんばってきました。多くの先輩たちは高齢になりました。90代になった会員もがんばっています。先輩たちは「子どもや孫の時代には差別のない社会を」目指して、こんな運動をしなくても良い社会をと、がんばってくれました。これまでともに闘ってくれた民主団体の皆さんの参加もお願いしています。元保育所の職員、元蛇草病院の職員、近大部落研の仲間が実行委員会に入ってきてくれました。大阪の仲間と共に闘ってきたからこそ50周年を迎えられます。大阪府下で闘いをしてきた皆さんが一緒に参加をしてくださるようお願いします。

 第9回大会に寄せられた 祝電・メッセージ
*民主団体・労組関係
・大阪府立高等学校教職員組合、大阪医療労働組合連合会、全日本年金者組合大阪府本部、国民救援会大阪府本部、全大阪生活と健康を守る会連合会
*人権連関係
・全国人権連、茨城県連、群馬県連、埼玉県連、東京都連、神奈川県連、京都府連、和歌山県連、兵庫県連、岡山県連、山口県連
*大阪府知事  
      (順位不同敬称略)

97−6
 長瀬支部結成50周年レセプション
 半世紀に渡る民主主義と人権を守るたたかい、府民の宝であり誇り

 民権連長瀬支部は6月9日、東大阪市立長瀬人権文化センターにおいて、“支部結成50周年記念レセプション”をとりくみ、会員、、元蛇草病院、元蛇草会館、元蛇草保育所、元大学部落研、民主団体・労組など160名を超える人が参加されました。
 開会あいさつで藤本博書記長は、1962年(S37)6月10日、「団結こそ宝」を合言葉に、今日の日を迎えることができたのも、歴代の支部長をはじめ役員のがんばりと、今も100名を超える会員さんがいてくれてたからこそです。
 今日まで運動を支え励まして頂いた数多くの亡くなった諸先輩方に黙祷をささげました。
 1部は、詩の朗読と、会員、「和氣愛々」の仲間が、天満鈴若一味の三味線にあわせて「雑草の歌」を合唱してはじまりました。
 主催者を代表して森本啓樹支部長があいさつ。森本支部長は、東大阪市において「部落問題の解決」が大きく前進してきた経過を示すとともに、「窓口一本化」行政のもと住民自治が破壊され、住民同士がいがみ合うなどの悲しい状況もありましたが、現在、まちづくりのとりくみの中で、住民の声や要求を大切にして駐車場整備、エレベータの設置など環境改善が進んできたことを報告。残された課題として、同和行政の改善を厳しく指摘している「東大阪市外部監査報告書」の実行。住民自治の確立と住んでよかったまちづくりのとりくみへの協力と決意を訴えました。
 来賓として、民権連谷口正暁委員長、元蛇草病院婦長植松瑶子さん、元蛇草会館館長原善馬さん、元蛇草保育所保母三神好子さん、日本共産党くち原亮府議、寺山初代13区小選挙区候補よりあいさつを受けたあと、山本文治元全解連支部書記長の音頭で乾杯、懇談に移りました。
 2部では、元金岡中学校教諭の小部修さんによるサックス演奏、一言スピーチ、天満鈴若一味の三味線演奏で会場を盛り上げてくれました。
 最後に、喜多信子実行委員長が、今日の記念レセプションの成功は、私たちの運動の正しさに確信を持つとともに、会員さんや多くの民主勢力に支えられてきたからであり、残された課題の解決へ向けいっそう奮闘する決意とお礼をのべました。
 最後に、集合写真を撮影して会を終わりました。
        七ページへつづく

97−7
・東 延様(元民権連委員長)
 支部結成50周年おめでとうございます。自分が部落解放をめざして運動に参加するようになって以来、蛇草支部のたたかいに励まされ、ともにたたかってきました。この50年のたたかいで部落解放運動をしなくてもいい時代を迎えようとしています。体調が悪く残された課題の解決のための運動に参加できませんが、みなさん方のいっそうのご奮闘を期待します。

・小西 貢様(元日本共産党大阪府常任委員)
 50周年おめでとうございます。地道な粘り強い活動、一口に50年といっても山あり谷あり、いわくいいがたいご苦労もおありだったと思います。日本の民主主義運動を底支えする不滅の確信と堅固な団結と闘いに、誇りと自信をもたれて今後も一層の発展を期待しております。

・伊賀興一様 (弁護士)
 長く苦難の道のりでした。よくぞ、50年の歩みをたくさんの仲間とともに進めてこられました。部落解放史の中で、燦然と輝く歩みだと確信します。私も皆さんの隊列とともに歩みます

・中村文明様(元全解連府連書記長)
 結成50周年おめでとうございます。半世紀に渡る民主主義と人権を守る、皆様方の闘いは大阪府民の宝であり誇りです。これからもあらゆる壁を乗り越え住民みんなが幸せになる社会を築いてください。

・植松瑶子様(元蛇草病院看護婦長)
 50周年の御祝いおめでとうございます。私も84才になりました。一人になりましたので注意して日々を過ごしておりますが読みたい本も、見たい映画もありますが身体が思うようになりません。これからの毎日も迷惑をかけないようしっかりして生きてゆきたいと思ってます。いつまでも、お元気でご活躍下さい。

・高橋泰行様(医療生協かわち野協同組合理事長)
 結成50周年おめでとうございます。これからの世界や日本は協同の時代を迎えると考えています。共に協同して頑張りましょう。

・宇留間英一様(元長瀬北小学校教諭)
 新卒で長瀬北小に就職(1969年)、重度障害児の教育権を保障する障害児教育を開設、皆さんとともに逆流と闘ってきた事、感慨深く思い出されます。50周年のお祝いを申し上げるとともに、地域から橋下フアシズムを打ち破る大きな役割を担われる事、切に期待しています。

・出水正文様 (元近大部落研)
 民権連長瀬支部50周年おめでとうございます。子どもと遊んだ長瀬公園がなつかしく思います。近大をはじめ6大学が集まり、4年間有意義に活動できたこと思い出しています。今後のご活躍を期待しております。 八ページへつづく
97−8
 民権連谷口正暁委員長あいさつ
   長瀬支部支部結成50周年記念レセプション
 
 1962年6月10日 長瀬第一小学校講堂で部落解放同盟蛇草支部を結成。全国で初めて個人会員制をとり専従体制を確立。以来、明日6月10日で支部結成50周年を迎えます。本日の支部結成50周年記念レセプション開催にあたり民権連府連を代表して一言お祝いの言葉を申し上げます。  戦前の水平社運動を引き継ぎ、新たに制定された日本国憲法のもとで戦後の部落解放運動はスタートしました。平和、国民主権、基本的人権の尊重など民主主義にもとづく日本国憲法の指し示す方向は民主主義勢力の統一と前進、そして何よりも戦後部落解放運動を前進・発展させる勇気と希望を私たちに与えてくれました。
 部落解放運動が前進するなかで、1965年には「同対審答申」が出され、1969年からは同和対策事業が開始されました。1969年から法が終了した2002年までの33年間における「同和予算」は、国全体で約14兆円、大阪府全体で2兆8千億円を超える巨額の予算が投入されたわけです。その結果、かつての地域の悲惨な生活環境や生活実態も大幅に改善されました。
 しかし「同和事業」を進める中での、権力の狙いはまた別の所に隠されていました。それは「同和予算」と引き替えに民主勢力の統一した力を弱め分裂させていく、地域内では真の革新勢力を排除し「解同一部幹部」に「同和事業」を独占管理させ、地域・住民を支配させる「窓口一本化」体制にあったのです。この信じがたい「窓口一本化」システムが地域住民を分裂させ、子どもやお年寄りを泣かせ、解同でなければ人にあらず、といった状況をつくりだしたのです。その後遺症ははかりしれません。戦後民主主義を根本から破壊した解同一部幹部、何よりも一体となって進めた行政の責任を厳しく問い続けなければなりません。 
 しかし地域に暮らす良識ある住民はいかなる暴力・迫害にも屈せず、果敢に戦い続けました。この苦難の歴史は言葉では到底表すことはできません。そしてあたりまえの行政をめざす輪は、府民の間に大きく広がり、公正・民主の同和行政、同和行政の完全終結を求める運動へと発展し、部落問題の解決を大きく前進させる原動力となったのです。
 さて2002年3月に国の法が終了して10年が経過しました。この10年間私たちは乱脈同和行政の後片付け、あたりまえの教育を実現する、住んでよかったといえるまちづくり、この3つを柱に運動を進め、それらの課題がほぼ達成される段階にまで運動を進めてまいりました。いま解同府連は追いつめられ組織の存続も危うくなってきています。大阪市では2014年に市民交流センターを廃止する、人権博物館も大阪府・市とも「補助金の打ち切り」を打ち出すなど、解同府連は大あわてをしています。
 私たちは引き続き手を緩めることなく、残された課題の総達成と民主主義と人権の前進めざして、もう一踏ん張りがんばる決意です。民権連長瀬支部の更なる前進を祈念いたしますとともに、今日ご参加の皆様の私たちのたたかいに対しての引き続くご理解ご協力をお願いするものです。以上をもちまして長瀬支部結成50周年記念レセプションへのお祝いの言葉とさせていただきます。