2012年4月15日

 民主と人権第95号

95−1
 敬老パス有料化・国保料引き上げなど市民施策切りすて
  各界から怒り沸とう 大阪市 
  全世代襲う負担増(大阪市「試案」)

 大阪市の橋下徹市長が発足させた改革プロジェクトチームは4月5日、「施策・事業の見直し」試案を明らかにしました。大阪市を解体し、現在の24区を8〜9の特別自治区に再編する「大阪都」への移行を前提にして、市民施策に軒並み大ナタをふるっています。
 試案では、今後10年間は約500億円の収入不足が見込まれるとし、1億円以上の443施策・事業が見直しの対象。
 区民ホールや地域スポーツセンター、男女共同参画センター、障害者スポーツセンターなど区民利用施設は廃止や民間に売却。受益と負担の見直しとして、敬老パスの有料化、国民健康保険料引き上げを打ちだす一方、1人暮らしの高齢者への配食サービス補助廃止、保育料引き上げ、出産一時金の引き下げとくらしを直撃する施策の切り捨てが目白押しです。
 老人憩いの家、学童保育、民間社会福祉施設職員の給与改善費、大阪フィルハーモニーと文楽協会などへの補助金の廃止・削減を盛り込んでいます。
 これらの削減効果を2012年度37・8億円、13年度222・5億円、14年度287・7億円と見込み、3年間で548億円もの削減になります。
 橋下市長は、住民サービスについて「税収もどんどん減ってきているのに、ものすごくぜいたくなままきている」と述べました。
 橋下市長率いる「大阪維新の会」は、昨年の市長選挙では「大阪都構想が実現すれば市民の生活は良くなります」「高齢者・障がい者福祉を充実させます」と公約(選挙ビラ)していました。

 民権連大阪市協 坂東 勝会長談話
 市民がこれまで長年の運動で培ってきた施策を“ぜいたくだ”と言って切るのは許せない。あまりにも市民生活を知らなさすぎる。

95−2
 「思想調査」反省なし
    大阪市野村顧問が最終報告

 橋下徹市長が市特別顧問に任命した野村修也弁護士は4月2日、「大阪市における違法行為等に関する調査報告」の最終報告を発表しました。
 「労使の癒着」「官民の癒着」の実態として記した内容は、A4判66ページ、資料はA4判260ページもありますが、思想・良心の自由を侵害する憲法違反の「思想調査」(職員アンケート)についての反省や謝罪は1行もありません。
 橋下市長が業務命令で調査への協力を求めたにもかかわらず、「調査方法・内容については市長からいっさい介入は行われていない」と同市長を擁護。調査が実施されていなくても、交通局など当局の協力で組合の人事介入が解明されたとしており、調査の必要性・妥当性そのものが疑われます。
 「大阪維新の会」の市議が「労使癒着」を裏付けるものとしてとりあげた市長選挙用紹介カード・リストが、告発した嘱託職員のねつ造だった問題で、野村氏は「職員は組合への義憤と維新の会を応援する思いから、糾弾者として自分に高揚感を覚えるようになり、成果を出そうとねつ造を思いついたようだ」と推測。
 リストについては組合の「紹介カード」回収作業からみて存在には疑問があり、信ぴょう性がないと思っていたとし、「市議も半信半疑であったようだが、リストはおかしいと見抜けなかっただろう」と弁護しました。
 市長選で平松邦夫前市長を応援する活動をしたとして事実上更迭状態の6人の元市幹部については、「明らかに法令に違反するというものはなかった。見せしめ的な扱いは望ましくないと市長に申し上げた」とのべました。

 大阪市の思想調査データの廃棄について
4月12日 大阪市をよくする会 

 大阪市特別顧問の野村修也弁護士は、4月6日に橋下市長から指示を受けておこなった「思想調査」のデータを破棄するパフォーマンスをおこないました。この調査は、憲法第19条「思想及び良心の自由」、第21条「集会・結社・表現の自由、通信の秘密」、さらには第38条「自己に不利益な供述」にさえも反する憲法違反のものでした。大阪府労働委員会も正式な審査手続きに入る前の段階で、「支配介入に該当するおそれのある項目が含まれているといわざるを得ない」とし、「本件アンケート調査の続行を差し控えるよう勧告する」と明言したものでした。また、橋下市長も大阪市会での共産党北山議員の質問に「府労委の決定には従う」と述べざるを得ませんでした。
 このデータが廃棄に追い込まれたのは、各界各層による機敏で適切な批判が勝ち取った成果です。しかしながら橋下市長は、野村特別顧問の判断で廃棄したものとし、自らの責任を取ろうという態度は全く見られません。
 さらに、この思想調査と関わりの深い「大阪市職員リスト」がねつ造であったことが明らかになりました。ねつ造された資料に基づいて「信憑性が高い」と質問した維新の会市会議員及び、大阪維新の会代表である橋下氏の責任は免れません。
 私たちは、この問題での責任を徹底的に追及するとともに、橋下市長と維新の会は市民と職員に対して謝罪するよう強く求めるものです。

 「2条例」阻止へ全力を

 大阪市会で「2条例」が審議が始まりました。
☆職員基本条例は財務総務委員会  5月22日
☆教育基本条例は文教経済委員会  5月21日
☆本会議 5月25日・30日
 成立阻止へ、署名・宣伝・議会傍聴などへの参加をお願いします。

95−3
 労使関係調査結果報告の自由記述部分
    大阪市教育委員会 (傍聴メモ)

 4月10日、第13回大阪市教育委員会で、労使関係調査結果の自由記述部分についての報告がおこなわれました。調査は教育委員会所管の課長代理級以上職員、校園長・教頭などに無記名で求めたもの。回答欄は第3者チームに報告済。HPに公表。

 ーー以下 概要ーー
  学校園関係では、勤務時間内外の区別無く慣例的に組合活動が行われている実態が残っていると思われる。人事介入などは「ない」と回答した上での記述で「聞いた」話を回答していると考えられる。地域の評判なのか人事介入で不適切なのか判断が難しい事例も。無記名であり、詳細は確認できていない。結果を周知し注意喚起。要望記録制度の厳格化において対応を徹底。
 ーー概要おわりーー

○勝井委員 要望厳格化の内容は
○事務局 すべて記録し判断は組織的に行う。様々な事例踏まえて対応。
○高尾委員 問題を指摘することが大切。時間内に署名・ビラ配布は問題と明確化。
○長谷川委員 厳格化は必要だが大事なことは活性化。組織風土づくりが大切。
○矢野委員長 結果を見て所管内にはあまり深刻な事例はなかったとうけとったが。
○事務局 再調査しなければいけない事例はない。
○矢野委員長 すべて一律に問題視すべきではない。組合役員はすべてはずせというような「書いてあることはすべてあかんで」と受け止められるような返し方はいけない。
 口利きは一方的にあったというより「口利きしてもらっている」のも不適切。両方とも自己規制していくことが重要。悪しき実態があったとすれば正す。「組合の存在が影響」との記述があるが、組合の存在があれば影響があるのは当たり前、組合だからということで意思決定が歪むなら問題。読み方は慎重さがいる。管理職が1年で異動すると「なぜ」と地域の声があって当然。「この人では学校がうまくいかない」という地域の声もあっていい。どういう内容のものを介入とするのか線引きをすべき。
○事務局 適正な組合活動について妨げるものではない。学校のマネジメントが適正かどうか、組合所属に関係ない校内人事をしていくように指導していく。
○高尾委員 この程度であればいいというのはちょっと違う。様々な問題をきちんとしようと注意喚起が必要。
○長谷川委員 お二人の意見を聞いて、バランスの問題。子どもたちに対する影響、教育の質が語られなければならない。教育の質をどうとらえるか共有し具体論を明確にすることが接点になると思う。
○矢野委員長 私も結果が良かったで終わるものでなく生かしていくことが大事だと思う。厳格化で要望の記録は結果を生かすことが大事で、記録してからどうするのか。
○事務局 基本的には公開。記録の対象の範囲を広げ取り下げた要望も記録される。
○矢野委員長 原案通り承認することに異議は? 異議なしと認め承認。

  学校統廃合へ答申

 「大阪市学校適正配置審議会答申」(平成22年2月)では、11学級以下の小学校を適正化の対象校(今後12学級以上の状況になると見込まれる小学校は除く)とし、平成23年5月1日現在の児童数をもとにすると、87校が対象校である。
▼市教委が「速やかに統合に向けた調整を進める必要がある小学校」としている6校は次の学校です。(2011年5月1日現在児童数、*は複式学級あり)
■西成区  津守小学校(82) 萩之茶屋小学校(66*) 弘治小学校(116)
■浪速区  日本橋小学校(49*) 立葉小学校(79)
■生野区  林寺小学校(94) 

95−4
 大阪府総合相談事業市町村一覧表
   相談内容・件数が不透明 

 総合相談事業は、特別法のもとで実施されていた制度で、府議会で相談内容や件数が不透明と指摘されてきました。府は指摘を受け、今年3月、総合相談事業交付金制度の手引き(案)を作成し、交付金配分の考え方や項目について整理、市町村における取扱いの統一化を図り、事務を円滑に運用していただくためとしています。
 左の表は、平成20年度〜22年度の交付金額と相談件数の府下市町村別一覧表(政令市除く)です。

95−5
 東大阪市議会文教委員会
 「長瀬運動広場利用問題」質疑 (3月19日)

 ☆共産党・三輪秀一議員
 午前中の論議での長瀬の運動広場の問題で、堀内社会教育部長は時期をもって解決するということを、運営委員会のあり方で、長瀬の運動広場ね、これするということをおっしゃいましたが、今月実行するということで、新年度からはそのことに対しては改めて進めていくという理解をしてていいですか。市民に対して利用できるような状況をつくるという点では、いいですか。
○堀内社会教育部長
 先ほど午前中の答弁でございますが、できるだけ早い時期に対応してまいりたいというふうに思っております。
☆三輪議員
 それは4月から大体できるだけ早い時期と理解していいんですか。
○堀内社会教育部長
 来年度以降での早い時期にということでございます。
☆三輪議員
 来年度以降というのは、本年度以降という意味ですか。
○堀内社会教育部長
 来年度でございます。
☆三輪議員
 来年度にやると、来年度に実行するということでいいですね。
○堀内社会教育部長
 来年度以降の早い時期です。
★山崎文教委員長
 数字で言うて。24年度とか。
☆三輪議員
 ことしの4月にやるんやね。
○堀内社会教育部長
 24年の4月以降ということです。
☆三輪議員
 可及的速やかに、24年度4月以降速やかにやっていくことを確認したいと思います。よろしくお願いします。


  2012憲法記念日のつどい
 憲法を生かして、いのちと平和をつぐむ

 講演1 「大震災の現場から」 森住卓さん(写真家)
 講演2 「いのちをめぐる憲法の要請」 木下智史さん(関西大学法科大学院教授)
 5月3日(木・祝)午後1:30開演 エルおおさか大ホール
 参加費1000円(学生500円、高校生以下、障がい者、介助者は無料)
 ◎ミニコンサート 大阪女子高等学校軽音楽部
 ◎手話通訳あり
 主催 九条の会・おおさか
  TEL06−6365−9005 FAX06−6314−3660 

95−6
 人権協会補助金を廃止
    箕面人権協会第2回会議

 3月29日、箕面市内において平成23年度(2011年度)第2回会議が開かれました。昨年5月18日の会議で北芝地域協議会から来年度から北芝地域協議会は桜ヶ丘のように補助金の申請をおこなわないことを宣言していました。
 箕面市は今会議で会則等の改正を提案する運びとなり、会計関係条項の廃止、役員及び委員報酬及び費用弁償に関する規定の廃止、地域協議会補助金交付要綱の廃止(平成24年3月31日限り)を全員一致で承認しました。
 今後は両地域協議会での課題を重点に人権協会の運営を進めることとなりました。
 人権協会そのものの廃止にはなりませんでしたが、これはこれまで補助金を受け取らず、廃止を粘り強く求めてきた民権連箕面支部の主張が反映したものです。

 松原市と懇談
 人権文化センターから解同事務所退去を

 3月26日、松原市と人権文化センター内解同事務所の退去問題で懇談をおこないました。3月7日、政令市を除いて府下自治体で松原市だけが人権文化センターから解同事務所が退去していない、一日も早く退去をさせるよう申し入れました。
 市は、解同支部も出て行くという認識をもっておられる。地元の施設を使ってということだが歴史的経過もあり実現できていない。民権連の指摘はよくわかっているが、現時点では時期は明らかにできない、と回答しました。

 暮らし守る施策を前進させよう
    明るい会・よくする会合同代表者会議 

 「明るい民主大阪府政をつくる会」と「大阪市をよくする会」は12日、団体・地域連絡会代表者会議を大阪市内で開きました。橋下徹大阪市長が発足させた改革プロジェクトチームが5日発表の市民施策切りすての試案に対して、「暮らし破壊、大阪市破壊の『市政改革プラン試案』を撤回させ、市民の暮らしを守る大阪市の施策を前進させるための大きな共同をよびかけます」との声明を確認しました。
 明るい会の前田博史事務局長は、「試案」を撤回させ、国政進出を狙う橋下「維新の会」の野望を打ち破る声明を説明し、「住民に牙をむく橋下『維新の会』の府市一体の攻撃に各団体・地域の要求に根ざして、両会が府市一体でたたかおう」とよびかけました。
 討論で、市学童保育連絡協議会の代表は「大阪市の学童保育は、40年の歴史で留守家庭の子どもたちを守っている。学童保育を発展させ、補助金を切る試案撤回の署名にとりくむ」と決意を語りました。
 
 第9回民権連定期大会
 と き 5月27日(日)午後1時30分〜5時
【1部・記念講演】 
 「原発問題と日本のエネルギー問題」(仮題)
   長尾正典さん(平和問題研究家)(午後1時30分〜2時25分)
【2部・定期大会】 午後2時30分〜5時
ところ エルおおさか 5階研修室2


95−7
 北朝鮮「ロケット」発射について
   4月12日 原水爆禁止日本協議会

 北朝鮮が今月12日から16日までの間に予告している「ロケット」の発射計画が、日本とアジアの国々の深い懸念をよんでいます。
北朝鮮はとりわけ2006年以来ミサイルの発射実験と核実験をくり返し、2009年には、国連安保理事会も全会一致で北朝鮮に対し、「いかなる核実験又は弾道ミサイル技術を使用した発射もこれ以上実施しない」ことを求めた経過があります。
 日本原水協は、核の使用や威嚇に反対し核兵器の全面禁止のために活動し続けている運動として北朝鮮に対して今回の発射実験を含め、すべての核兵器とミサイルの開発計画を中止するよう強く要求するものです。
 同時に私たちは、今回の北朝鮮の予告と同時に、日本政府の関係閣僚が「迎撃」を口にし、現在も迎撃ミサイルSM8やPAC8などによる軍事的対応に明けくれていることを強く憂慮しています。日本政府は、国際紛争の平和解決を憲法上の原理とする国としても、また、直接利害と安全が係る国としても外交を通じた問題の平和解決に全力を尽くすべきです。
 問題の背景には、かつての「冷戦」の時代からくり返されている核と軍事的威嚇の悪循環があります。
 日本原水協は、全当事国がこの悪循環を断ち切り、世界の大勢として発展している核兵器廃絶の立場から問題解決に傾注するよう重ねて求めるものです。

 北朝鮮「ロケット」打ち上げ失敗

 北朝鮮は国連安保理決議や日本をはじめ近隣の国々から打ち上げ反対の声明が出されていましたが、13日早朝、「ロケット」打ち上げを強行、しかし失敗に終わりました。
 北朝鮮は過去2回の核実験をいずれも長距離弾道ミサイル発射の直後、対米関係が硬直状況下で実施してきていることから、北朝鮮がミサイル発射後、そう遠くない時期に3回目の核実験に踏み切るとの見方が広まっていたが、ミサイル発射が失敗したことで、北朝鮮の出方は不透明になったとの懸念がでています。と報道されています。
  (4月13日 マスコミ報道)

95−8
 春らんまん  夜桜の下で交流

 4月5日、大阪国民救援会浪速支部は咲き始めた桜のしたで恒例のお花見会をとりくみました。
 今年は厳しい寒さがつづき3月後半になっても花便りが届かず、今か今かと待っていましたが、4月に入るとあちこちから桜の花だよりが聞かれ、夜桜での花見会をとりくみました。花冷えでちらほら咲きでしたが、焼き肉とお酒で和やかに交流しました。

  桜ヶ丘ヒューマンズプラザ第3回文化講座
   「児童文学の世界は楽しい」

 3月24日、箕面市桜ヶ丘ヒューマンズプラザと桜ヶ丘図書館共催で、文化講座第3回講演会をとりくみました。児童文学研究者の遠藤玲奈さんを講師に迎えて「児童文学の世界は楽しいー灰谷健次郎における子どもの楽天性」と題して講演をしていただきました。
 NHKのデータ放送で紹介されましたが、灰谷さん死後5年、若い人で知らない人が多いなか、保母をしている若い方、図書館お話し会の方、昔に灰谷文学を読んだという方が参加。
 講演後、講師を囲みながら図書館お話し会のボランティアさんと懇親会をおこない、子どもとの関係、教育の関係で「子どもに信頼を」寄せる灰谷健次郎の考え方・思想を知ることができました。

 「憲法を暮らしに生かし、住みよい地域社会に」
  第8回地域人権問題全国研究集会

 全体集会(1日目)6月30日(土)午後1時〜5時 京都テルサホール
水平社創立90周年記念講演 「歴史のなかの部落問題とその解決過程」
 分科会(2日目・6分科会)7月1日(日)午前9時〜正午 京都テルサ、その他
 参加費 4000円(学生無料)
 主催:全国地域人権運動総連合