2011年3月15日 

   民主と人権 第82号

82−1
 解同の「確認・糾弾」に利用されかねない
        「興信所条例一部改正案」

 大阪府は不動産会社等関連業界が「同和地区」の所在地等を調査(「差別助長行為」)をしたとして、それを規制するために「興信所条例」の「一部改正案」を2月府議会(2月21日開会・3月15日閉会)に提案しています。
 「一部改正案」は「土地」に関係する企業活動全般に規制をかけるもので、土地取引の経済活動にかかわる、不動産業者、金融機関、弁護士、司法書士などすべての業者を対象としており、大阪府民の生活や経済活動に重大な影響を与えます。
 部落問題解決の最終段階を迎えているとき、条例による規制ではなく、府民の良識を信頼し、自由な意見交換を保障することこそが求められています。
 土地調査に関連して調査会社と顧客に対する部落解放同盟の糾弾会が、いまもまだ継続中であると一部報道(月刊「同和と在日」第4号)されています。
 条例の「一部改正」によって法的な根拠が与えられれば「立ち入り検査」「行政指導」という形で、行政が部落解放同盟の「確認・糾弾」に巻き込まれるおそれがあります。
 民権連は、同和対策事業が終了して9年、「地区指定」もなくなり、地区内外の融合がすすみ、部落問題は着実に解決の方向にすすんでいるなか、条例による規制はこの流れを妨げることになると、2月16日、211団体の反対署名を橋下知事に要請(3月7日、計252団体)しました。その後、府議会各会派へ、「一部改正案」について慎重審議の申し入れをおこない、府庁記者クラブへも、「一部改正案」について「民権連見解」などの資料を渡しました。

  知事・議会に
 「差別禁止条例改正案」の廃案・否決を求める申入れ

 3月7日、自由法曹団大阪支部の「大阪府知事・議会に対して、『差別禁止条例改正案』の廃案・否決を求める申入れをしてください」との緊急要請に応え、知事に対して「『大阪府部落差別事象に係る調査等の規制に関する条例』改正案の撤回を求める要請書」を、府議会各派には「『大阪府部落差別事象に係る調査等の規制に関する条例』の廃案・否決を求める要請書」で要請をおこないました。

82−2
 人権の名による同和行政の継続・拡大の危険性
     国内人権機関の設置問題に関する全国意見交換会 

 2月18日、大阪弁護士会会館で自由法曹団主催の「国内人権機関の設置問題に関する全国意見交換会」が開催され、民権連からは4名がオブザーバー参加しました。
 小部自由法曹団幹事長による趣旨説明、藤原精吾弁護士から基調報告、石川元也弁護士から「同和問題をめぐる解同と同和行政の現状について」が報告されました。その後、意見交換、まとめがおこなわれました。
 藤原弁護士は、日弁連作成のパンフレットをもとに、2008年国連人権理事会から日本国内人権機関設立の勧告を受けて日弁連要綱を解説されました。そして、日本国内では人権侵害の8割が警察・刑務所内におけるものであり、早急な対策の必要性などが提起されました。
 石川弁護士は、大阪においては、2002年の同和対策事業の法終了後も人権行政の名のもとに部落解放同盟のために一般施策に名を借りた同和行政がおこなわれている実情が報告されました。また、小池振一郎弁護士から、全国人権連が1月27日に開いた「同和問題セミナー」で報告した資料をもとに、部落解放同盟や民主党がすすめてきた人権擁護法案の問題について報告されました。
 意見交換では、私人間の問題をどのようにとらえ、どのように対応するのが良いのかという点が焦点となり、部落解放同盟の要求に沿った2002年法務省案や民主党案では、人権擁護のための法でないのは明白であり認められない。日弁連要綱をもとに真の人権擁護のための機関でなくてはならないということなどが提起されました。
      (文責 亀谷)

  同和行政問題研究会報告から
     自由法曹団大阪支部 主催 

 3月8日、弁護士会館で同和行政問題研究会(自由法曹団大阪支部)おこなわれ、民権連から4名が参加しました。
 愛須勝也弁護士から、「大東市違法公金支出返還訴訟(ヒューネット大東)判決報告」がされました。同和会幹部(中野良雄)への公金支出は勤務実態がなく「公序良俗に反し無効」の判決で、2540万円返還を大東市長に命令しました。判決の意義は温存される同和利権を断罪したもので、旧同和施策が人権施策に名を変えて温存され同和行政が継続されているのは大東市だけでなく、本判決はその実態を断罪したものとして大きな意義を持つことが報告されました。
 石川元也弁護士からは「国内人権機関の設置問題に関する全国意見交換会の報告」がされました。
 伊賀興一弁護士からは「部落差別調査規制条例(興信所条例)改正案について、大阪府人権室への申し入れによって明らかになった問題点」が報告されました。そして、各種団体への申し入れの中で、金融機関から改正案では「業務に多大の影響が出かねない」との懸念が表明されたことなどが話されました。

82−3
 寝屋川市長選挙に出馬表明
     長野くに子さん

 寝屋川市長選挙(4月17日告示、24日投開票)で「きれいな寝屋川!市民の会」(略称=きれいな会)から長野くに子さんが立候補を表明しました。
 長野さんは、教師として勤めていた府立南寝屋川高校で、「部落解放同盟」の幹部たちによる教育への介入に直面し、子どもたちと学校教育を守る立場からそれを許すわけにはいかないと、がんばり通しました。
 2月26日、「きれいな寝屋川!市民の会」が同市内で開いた出発集会で長野氏は、国保料や介護保険料、▽水道料金引き下げ、子どもや障害者、高齢者、1人親家庭への支援▽公共事業を地元密着型に▽廃プラ公害の解決ーを公約に掲げ、「きれいな寝屋川市にするため全力でがんばります」とあいさつしました。
 民権連は、2月19日の府連執行員会で長野さんの支持決議をおこないました。

  永井きみ子さん
  八尾市長選挙に出馬を表明

 「公正・民主的な明るい革新八尾市政をすすめる会」から、4月17日告示・24日投開票の市長選に、立候補を表明した「会」代表幹事の永井きみ子氏は、3月3日、記者会見で決意を表明しました。
 永井氏は、新自由主義に基づく経済路線のもとで貧困と格差が広がり、市民の生活も大変で中小企業が廃業・倒産が相次いでいることを指摘。JR八尾駅前広場の開発を見直し、高すぎる国保料を引き下げるなど市民の暮らしに回すと強調。
 新たな差別と分断を持ち込む人権に名を借りた「同和行政」を終結し「市民こそ主人公」の当たり前の市政にかえるため、全力を尽くすと語りました。

  御代田町長に茂木氏再選
  「同和」廃止、福祉推進

 長野県御代田町長選が、2月20日投開票され、現職で日本共産党員の茂木祐司氏(54)=無所属=が2期目の当選を果たしました。得票数は、前回よりも306票増の4639票。日本共産党員の首長は全国で8人、長野県内で3人です。
 茂木氏は、「同和事業」の復活を許さず、安定した町政、安心できるまちづくりをと訴え、共感を広げました。
 支援者ら約100人が開票報道を見守る中、当選の一報が入ると事務所にはウオーという声が響き、「やった!」と涙ぐむ人も。
 茂木氏は、「町民の良識の勝利だ。これで町民のみなさんが心配していた『同和事業』の復活を阻止した。暮らしが大変なとき、まちづくりを一緒につくっていきたい」と語り、大きな歓声に包まれました。
 茂木氏は、一期目の4年間に、町を混乱させ、町職員を自殺にまで追い込んだ部落解放同盟いいなりの「同和事業」を公約通り廃止し、福祉を推進する町に変えました。茂木町長が新たに実施した施策は、▽高齢者と障害者へのタクシー利用補助▽子どもの医療費無料化を小学校入学から中学校卒業まで拡大▽5歳児健診の開始など。新規事業で予算規模を1・5倍に増やしながら、町の借金を9億円減らす、堅実・着実な町政運営が町民から高く評価されました。

 選挙結果は次の通り。
当 茂木 祐司 無現
  朝倉 謙一 無新
   内堀 憲司 無新
 (投票率67・76%)

82−4
 自由法曹団大阪支部 (興信所条例一部改正案)
  知事・各会派に廃案・否決を求める要請書提出 

 3月1日、自由法曹団大阪支部(支部長・伊賀興一弁護士)は、「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」改正案に反対し、廃案・否決を求める要望書を橋本知事、府議会各会派に提出しました。

 申入れの内容
1 はじめに ――――今回の改正の内容

 大阪府は、「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」の改正案を本年2月府議会に提出しており、本年10月1日の施行を目指している。
 その改正内容は、@これまで興信所・探偵業者のみであった同条例の規制対象を、「土地調査等を行う者」にも拡大し、A以下の各行為を禁止し、B違反者には勧告・公表の制裁や、資料提出命令を課すことができるというものである。

【条例改正により、「土地調査等を行う者」が禁止される行為】
・土地を調査する際に、「同和地区があるかないか」を調査することを禁止する
・その土地に「同和地区があるかないか」を報告することを禁止する
・同和地区の所在地の一覧表等の提供を禁止する
・特定の場所又は地域が同和地区にあることの教示を禁止する
 今回の条例改正案は、不動産業者だけでなく弁護士や司法書士など法律家に対しても多大な行為規制を課し、業務上必要な土地調査に重大な支障を生じるものであるから、強い反対の意思を表明する。
また、そもそも本条例は1985年に制定されたものであるが、部落差別をめぐる状況は当時と比べて大きく変化・改善している。同和対策事業特別措置法(同対法)の流れをくむ地域改善対策財政特別措置法(地対財特法)が2002年に失効したことにより同和行政は一般行政に移行され、行政が関係者や関係地域を特定する行為自体が差別解消の障害であるとの認識に到達している。これは市民的な了解点となっているというべきである。
もはや「同和行政」という用語自体が国政レベルでは廃止されている。そして、同和行政の対象地域を表す「同和地区」という用語も、もはや法律上の根拠がないものとなっている。
 本条例改正により規制を強化すべきではなく、むしろ本条例は廃止されるべきである。 この時期に敢えて本条例を改正強化することは、部落問題の解消の方向に逆行するものである。
 (中略)
 以下に、本条例の問題点を指摘し、われわれが条例改正に反対する理由を述べる。

2 本条例案の問題点(1)―――本来適正な業務を規制し関係者にも重大な影響
 本条例改正は、新たに「土地調査等を行う者」、すなわち条例案の定義によれば、「府の区域内において、土地の取引に関わり、営業行為に関連して土地に関する事項を調査し、報告し、又は教示する事業者」の行為を規制するものである。
 この定義によれば、不動産売買を行う業者のみならず、弁護士・司法書士・公認会計士などが不動産の財産的価値を調査評価したり、破産管財人として不動産の売却処分について調査検討したり、裁判所の競売手続に関与する場合なども、「土地取引等を行う」の定義に含まれることになり、規制対象となってしまう。
 (中略)
五ページへつづく

82−5
3 本条例案の問題点(2)―――およそ差別につながらない行為を広汎に規制する

 本条例の目的は、「部落差別事象を引き起こすおそれのある調査、報告等の行為の規制に関し必要な事項を定めることにより、部落差別事象の発生を防止し、もつて府民の基本的人権の擁護に資する。」とされている。
 しかし、今回の条例改正は、「同和地区があるかないか」の調査あるいは報告をするだけでも、不利益処分の対象とするものである。詳細な調査に基づく報告だけでなく、「あの地域は、かつて同和地区だったらしい。」と伝え聞いた事実を述べるだけでも、「報告をした」と認定されてしまい、不利益処分の対象となる。不明確な文言によって、極めて広汎な行為が規制対象となってしまうのである。その対象には、何ら部落差別につながらない広汎な行為が含まれてしまう。
 (中略)

4 本条例案の問題点(3)―――「同和地区」という呼称には、もはや法律上の根拠がない

 前述のとおり、今では「同和行政」や「同和地区」という用語は法律上の根拠が存在しない。
 にもかかわらず、本条例はあらためて「同和地区」についての調査・報告を禁止するという形で、「同和地区」という言葉を持ち出し、規制を強化しようとしている。現在も「同和地区」と指定された地域が厳然と存在するかのように規定しているのである。(本来であれば「旧同和地区」とでも表記すべきであるところを、現在も「同和地区」と表記していること自体に問題がある。)
 われわれは、部落差別を含めた差別解消と人権擁護を求めているが、そのためには部落差別や同和問題を特別視したり、「同和地区」という指定や名称そのものを温存・固定化することがあってはならないと考える。いま求められるのは、かつて同和地区とされていた地域と、それ以外の地域とが融合し、地域住民が相互に交流と理解を深めることである。
 (中略)

5 本条例案の問題点(4)―――解放同盟など運動団体の介入の機会を広げる

 そもそも、本条例が予想する「調査・報告により差別が助長される」とは、どのような場面を想定しているのか、根本的な疑問が拭えない。
 たとえば不動産業者の営業所を訪れた土地購入希望者から「ここは、かつて行政が同和地区と指定していた地域ですか」と質問されて、不動産業者が回答したとする。この場合に、それを条例違反として通告できるのは、その質問をした本人だけである。要するに、わざと条例違反の報告をさせるという、「罠にはめて陥れる行為」と「密告」によって条例違反が通告されることになる。およそ正常な不動産取引の場を想定した規制とはいえない。
 本条例改正案は、部落解放同盟の強い申し入れに応じる形で提案されている。そして大阪府自体も、部落解放同盟の方針に追従する形で、敢えて「同和地区」という呼称を残存させる意思を表明している。
 周知のように、部落解放同盟に対しては「確認・糾弾」の名による暴力行為を繰り返し、同和予算を食い物にする不当な行政介入を繰り返してきた団体であるとの厳しい批判やこれを認定したいくつもの裁判例が存在する。その部落解放同盟の介入に対して毅然とした態度を取るどころか、その圧力に屈して追従する姿勢を示している大阪府が今回のような条例改正を企てることは、部落解放同盟に新たな「確認・糾弾」の口実を与えて、その影響力を拡大させる効果を与える結果をもたらすことは明白である。
 その点からも、本条例改正案は極めて危険であり、強く反対する。  (編集部)

*詳しくは●自由法曹団大阪支部「大阪府部落差別事象に係わる調査等の規制等に関する条例」改正案の廃止・否決を求める要請書
 を参照のこと。


82−6
 府民意識調査報告書(素案)検討会
 同和問題に偏っていない意見が印象的

 2月23日、「人権問題に関する府民意識調査報告書(素案)について」の検討会が開かれ、神原、中川、西田氏ら各委員が参加。
 まず、大阪府から章立て、素案、クロス集計に関して意見をお願いしたいと発言。
 これに対して各委員から、
▼標本数が少ない。クロス集計はやらない方が良い。グループ集計ぐらいがよい。%だけでものを言われるとこわい。全体としてプラスマイナス10%の差がないと優位とは言えない。
▼年齢別に細かく分ける必要性があるのか。20歳代は少し違う傾向があるが、その他は特徴がない。
▼中間報告という程度であるべきだ。人権学習経験ということで章立てする方が良い。
▼性別、年齢別集計で終わってはいけない。クロス集計は入るものと思っていた。調査の前半部分しか本日出されていないのではないか。学歴が入っていないのはなぜか。階層的な位置は重要だ。
▼概要と分析とは異なる別のものにすべきだ。広報で使うのなら概要版でよい。質問作成の時から気になっていたが、差別意識に関する分析で、知事が言っていたのはそのことだ。集団行動、えせ同和など、知事が言っていたことが見事に出てきた。際だった特徴とは何か、前回と同じものは何か、これが大事だ。
▼障害、同和、国籍など、自分の場合も子どもの場合も気になる人は、全部気にしている。職業と経済力も似ている。住宅購入に関しても、気になって避ける人は全部気にして避ける。特徴あるものはまとめると分析に使える。忌避意識の高い人、忌避意識の低い人は、人権学習とどう関連しているかというように、材料解析をすべきだ。それは、人権意識をはかる物差しという捉え方だ。
▼40歳代の半数が生きづらくなってきていると回答している。40歳代から50歳代の自殺が多いのも、このデータからわかる。また、20歳代の日常生活のしんどさの実態もでている。40歳代で未婚で非正規の男性の生きづらさに対して、どのように行政が対応するかという課題が見えてくる。人権問題は、人権教育、人権啓発の課題だけでなく、生活不安、生活不満をどうするか、生活保障をどうするかということ抜きには考えられない。
▼今回、大阪府・市の担当者の協力も得て、大阪府の分903人に、大阪市の分716人の回答を合わせて、私なりの分析をした資料を用意した。先ほどの人権意識をはかる物差しつくりである。ハンセン病、身元調査、マンション入居、外国人解雇など、問題があると思っている人は、すべての項目に問題ありとしているのに対して、問題がないと思っている人は、問題なしとしている。体罰容認の物差し、排除の物差し、人権推進を支持する物差し、差別される人への責任転嫁の物差し、差別容認の物差しなど、グループ化による考察である。忌避意識尺度としての物差し化は可能で、得点化して分析した。結婚に関して気にする人は、すべてに関して気にする。行政・教育などの人権推進意識が高い人でも、さて自分がどうするかということにはつながっていない。人権教育、人権啓発を進めても、自分自身の忌避意識を変えていない。人権学習、啓発を受けた人は結婚排除意識、忌避意識に対して効果が見られない。体罰意識に関しても効果が見られない。今の人権学習、啓発では、さて自分はどうするかということになると、変わらない。自分のことは変わらない。
 (傍聴しての感想)
 集団行動、えせ同和行為など知事の思惑通りの結果が出たとの意見。問題があると思っている人は、すべての項目に問題ありとしているのに対して、問題がないと思っている人は、問題なしとしている、などの意見。あまり同和問題に偏っていない意見が印象的でした。

82−7
  元小倉税務署長「解同関係者に数百万円」
     書類に同和団体印 ー福岡ー

 毎日新聞(2月20日)によれば、09年まで解同福岡権連の顧問税理士を務めていた元小倉税務署長の税理士、高藤正義被告(67)が、北九州市小倉北区の不動産会社「アデランス」の脱税事件にかかわり法人税法違反罪で起訴され、同被告は福岡地検特別刑事部の調べに対し「部落解放同盟福岡県連の関係者に数百万円を渡した」と供述したといいます。

 法人税法違反罪で起訴されたのは高藤被告と不動産会社・アデランス社役員の高橋和広被告(49)、ア社の顧問だった元税理士の男性(44)=執行猶予付の有罪が確定=の計3人。
 有罪が確定した元税理士に対する福岡地裁判決によると、3人は共謀して07年7月、不動産の売買などでア社の06年6月から07年5月まで所得が約20億9000万円だったのに、約6億1100万円だったとする虚偽の納税申告を小倉税務署に申告。4億4439万円を脱税したとされています。
 公判で明らかになったことは@納税申告書に解同県連の関係団体を示す押印があったA高藤被告が元税理士に「同和団体を通じて申告すれば調査はほとんどない」と伝えたBア社は脱税の報酬として高藤被告に4000万円を渡し、うち約400万円が元税理士にわたったといいます。
 脱税事件は高藤被告が解同県連の税務顧問当時の不祥事です。高藤被告は02年に小倉税務署長を最後に退職、「国税局OB」をアピール。09年まで解同福岡県連の顧問税理士を務めていました。同被告は解同の要請で各税務署内に設けられていた「同和対策室」の室長の経歴もあり、現職の税務署職員時代から解同の脱税指南にかかわっていた疑いもあります。
 1981年6月、北九州市の同和事業に絡む解同小倉地協書記長の約20億円を超える土地ころがし事件当時、小倉税務署(当時)2階の課長席に「同和担当」の標識があり、解同関係の業者が「同和担当」を通じて所得税や法人税を申告すれば無審査で税が減免されていました。
 毎日新聞の取材に対して解同県連の吉岡正博書記長は、押印について「(印鑑そのものが) 今はない」として、ア社の高橋被告は解放同盟員でないことから「えせ同和行為だ。高藤被告は県連の顧問として信頼していたのに裏切られた」と語っています。
 だが今でも国税の同和減免は福岡県下の解同組織では公然とおこなわれています。
 全国人権連福岡県連の調べでは、今年も2月中旬頃、解同県連に年間会費と税の減免分の1割を支払い申告手続きすれば、その会員の所属する各地協の申請場所で国税局職員が申告を受付けたといいます。その際、地協に会員は別途、会費名目で1万2千円支払ったことがわかりました。


  長瀬支部・税金相談会
 一円でも多く控除できるように

 長瀬支部は3月1日・2日の両日、布施民商の協力を得て税金相談会(確定申告・市民税申告)をとりくみました。
 「体を悪くして店を閉めたり開けたりしているので申告をしようかどうか迷っている」「赤字だと所得税や市民税はとられないが、国保料や消費税がとられるのは腹が立つ」「パートだが仕事がないので出勤は週2〜3日でいいと言われて収入が減って生活が大変」「昨年9月に体を悪くして工場を止めた、少ない国民年金から国保・介護保険料が天引きされて苦しい、生活保護を受けようか考えている」などの声が出されました。
 一円でも多く控除できるようにと、社会保険料(国保・介護・生命)などの領収書を見ながら、申告書にもれや書き間違いがないかを確認して印を押しています。

82−8
 2・21府民集会・デモ
 民権連「興信所条例反対」の訴え

 2月定例府議会開会日の2月21日、府民要求連絡会は、「『財政構造改革プラン』の具体化ストップ!いまこそ府はくらし応援に全力を!」をスローガンに、大阪城公園教育塔前広場で府民集会を開き、220人が参加しました。
 集会は、府下各地で「国保広域化、値上げ反対」「府営住宅削減反対」「中小企業向け融資の補助削減を許すな」「救命救急センター補助金削減反対」「私学経営費助成配分方式の改定に異議あり」など橋下府政に対する反撃するとりくみが、全大阪借地借家人組合連合会、新日本婦人の会府本部の代表が発言。集会後、「自校直営の中学校給食の実施を」「高すぎる国保料、払える額に」などと、切実な願いをこめたプラカードや横断幕などを掲げて府庁周辺をデモ行進しました。 
 民権連は、集会参加者に「興信所条例一部改正」反対のビラを配布し、デモに参加しました。

  府庁のWTC移転反対
      住民監査請求へ

 大阪府が本庁舎(大阪市中央区)の移転条例案を府議会で2度否決されたにもかかわらず、咲洲庁舎(旧WTCビル、同市住之江区)に移転するために費用を支出したのは違法として、中央区の地元住民が支出額を府に返還させるよう、橋下徹知事に求める住民監査請求を2月24日おこないました。
 請求人は、本庁舎の地元・谷町2丁目町会長で、不動産賃貸会社社長の中野雅司氏(55)。
 府議会は09年3月と同年10月の計2回、府庁舎移転条例案を否決。しかし府は、同ビルを購入して部局を移す「機能移転」という方法で昨秋以降、本庁舎や近隣ビルに入居する21部局(職員役5000人)のうち7部局(約500人)を移した。
 監査請求では「今回の部局移転が、将来の咲洲移転を目指す一貫として行われている」と指摘。2庁舎が併存することで、行政効率の悪化や府民の利便性低下などにつながっていると批判し、「移転費は、府庁舎の利便性の確保を定めた地方自治法に反し、不当な支出だ」と主張している。予算計上した経費約17億円のうち、すでに支出済みの約10億円を返還請求の対象とする見通し。
 (毎日新聞2月23日付)

 大阪市交渉
 と き 3月17日(木)午前10時〜12時
 ところ 浪速区民センター


 大阪市教委交渉
 と き 3月24日(木)午前10時〜12時
 ところ 未定


 第7回地域人権問題全国研究集会
 と き 6月25日・26日
ところ 和歌山県 白浜町

記念講演 有 馬 理 恵さん(劇団・俳優座所属 日本平和委員会代表理事)
タイトル 「差別と戦争をなくすために〜おしばいとおはなし」