2011年2月15日 

民主と人権第81号

81−1
 府教委交渉(1・26)
 部落問題の解決を遅らせる府教委の認識

1月26日、民権連は大阪府教育委員会と交渉をおこないました。
 交渉では、各学校でおこなわれている「人権教育」の名によるゆがんだ同和教育の是正を強く求めました。
 一つは、「『法失効』にともない『同和地区』『同和地区児童生徒』は存在しないことを確認すること」との要求に「地区指定がなくなり「同和地区は存在しない」と回答。
 二つは、「狭山学習」についても、「現実に狭山のことを取り上げるのは適切ではない」。
 三つは、「現代においても、太鼓づくり、皮なめし、食肉産業が部落産業なのか」という問いに、「部落産業として教えるのは正しくない」との認識を一応は示しました。
 しかし、同和問題の基本的な認識では、民権連の問いにまともに答えることなく、解同の主張をそのまま取り入れ、「同和地区」や「同和地区児童生徒」の存在を肯定し、しかも、児童生徒に「同和」を自覚させることが「人権教育」であるかのように主張しています。
 特別措置法が終了して9年、同和問題が着実に解消の方向にすすんでいるいま、子どもたちに「同和」を「自覚」させることは、許されることではありません。

 子どもたちに「同和」ではなく同じ日本人として

 いま、教育に求められていることは、「同和」を「特別な存在」として、自覚させるのではなく、子どもたちに「同じ日本人として生きていくこと、仲間を大切にすること」など教えていくことだと思います。
 府教委の主張は、「同和」という壁をつくり、部落問題の解決を遅らせるもの以外にありません。
 府教委は、同和問題について、「差別がなお深刻」などと解同の主張をうのみにするのではなく、差別が着実に解消されていること、その上にたった教育をすすめるべきです。
 民権連は、このことを指摘し、引き続き話し合いを求めました。

81−2
 「興信所条例」(大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する
  条例)の「一部改正案」に関する見解
2011年1月25日 民主主義と人権を守る府民連合

大阪府は、不動産会社など関連業界が「同和地区」の所在地等を調査しました。これを「差別助長行為」であり規制するために、昨年12月27日、「興信所条例」(大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例)を「一部改正」すると発表しました。
 府によれば、この調査をおこなった業者は、リサーチ会社130社のうち5社、広告会社170社のうち6〜7社とごく一部に限られているということです。
 ところが、橋下知事は昨年4月におこなわれた解同府連との政策懇談会で条例による規制を検討すると約束。12月に、「興信所条例」を「一部改正」することで対応すると、2月府議会に「改正案」を提案しようとしています。
「改正案」は、業種の特定はなく、土地取引という経済活動にかかわる業種(不動産取引にかかわる金融機関、弁護士、司法書士など)すべてが対象となります。これでは、土地取引という市民、事業者の多くの経済活動のなかで、やらせ、密告など経済活動上の競争に悪用するなどの弊害を生みだしかねません。
 仮に「差別事象」が起きたとしても、それは話し合いで解決すべき問題であり、大阪府民の自由な意見交換と良識によって解消されるものです。
 同和対策事業が終了して9年、「地区指定」もなくなり、地区内外の融合・交流がすすみ、府民の同和問題に対する意識は着実に解消しています。こうした時期、いま同和問題解決のために求められていることは、人権行政の名のもとに実施している「同和行政」をただちに廃止すること。そして、「興信所条例」をはじめ「同和」にかかわる基本方針などすべてを廃止することです。
 また、「地区児童生徒の学力が低い」と06年、学力調査の結果を公表した大阪府教育委員会や大阪府などが地域のマイナスイメージを流布してきたことが同和問題解決を遅らせている大きな要因です。こうしたことこそ直ちに廃止すべきです。
 民権連は、以上の立場から、今回、府が2月府議会に提案しようとしている「条例」の「一部改正」に断固反対するものです。

  反対署名を橋下知事に集中しましょう
  *送付先 大阪市中央区大手前2丁目
                         2011年  月   日
大阪府知事 橋下 徹 様
 
   「興信所条例」の「一部改正案」反対の要望書
   (大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例)

 同和対策事業を終了して8年、「地区指定」もなくなり、地区内外の融合・交流がすすみ、府民の同和問題に対する意識は着実に解消しています。こうした時期、「興信所条例」の「一部改正」による法規制は、意識を内向化させるだけで差別の解消には役立ちません。
 いま、同和問題解決のために求められていることは、人権行政の名のもとに実施している同和行政をただちに廃止することです。そして、「興信所条例」をはじめ「同和」にかかわる条例や基本方針などすべてを廃止することです。
 以上の趣旨から、「興信所条例」の「一部改正案」を2月府議会へ提案することのないよう要望いたします。

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│ 団体名 │
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│ 代表者 印 │
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81−3
 「興信所条例」一部改正案に反対しましょう

 「興信所条例」の一部改正とは
 大阪府は不動産会社等関連業界が「同和地区」の所在地等を調査(「差別助長行為」)をしたとして、それを規制するために「興信所条例」の一部改正案を二月府議会に提案しようとしています。その内容は

@調査する土地に同和地区があるかないかについて調査し、または報告しないこと。
A同和地区の所在地の一覧表等の提供及び特定の場所又は、地域が同和地区にあることの 教示をしないこと。
 違反行為には勧告、公表ができる。
・遵守事項違反に対する勧告
・勧告の実施に必要な限度で、必要な資料提出・説明の要求
・勧告に従わず、又は必要な資料提出を拒否したときは、その事実を公表
 *公表の前に意見の聴取をおこなう

  府民の良識と自由な意見交換で解決を !
 一部改正案は「土地」に関係する企業活動全般に規制をかけるもので、土地取引の経済活動にかかわる、不動産業者、金融機関、弁護士、司法書士などすべての業者を対象としており、大阪府民の生活や経済活動に重大な影響を与えます。
 部落問題解決の最終段階を迎えているとき、条例による規制ではなく、府民の良識を信頼し、自由な意見交換を保障することこそが大切です。

 「確認・糾弾」の根拠に ?
 土地調査に関連して調査会社と顧客に対する部落解放同盟の糾弾会が、いまもまだ継続中であると一部報道されています。(月刊同和と在日第四号 十一年二月号)
 条例の一部改正によって法的な根拠が与えられれば「立ち入り検査」「行政指導」という形で、行政が部落解放同盟の「確認・糾弾」に巻き込まれるおそれがあります。

  「同和」にかかわる条例や基本方針をすべて廃止しましょう

 同和対策事業が終了して九年、「地区指定」もなくなり、地区内外の融合がすすみ、部落問題は着実に解決の方向にすすんでいます。条例による規制はこの流れを妨げることになります。
 いま、大阪府が求められていることは、同和行政の終結宣言をおこなうこと、「人権行政」の名のもとに実施している「同和行政」や「興信所条例」をはじめとする「同和」にかかわる基本方針などをすべて廃止することです。

 「興信所条例」とは
  興信所・探偵社が同和地区の出身であるかどうかの身元調査を規制するための条例(一九八五年制定)
「部落差別の解消の基本は、自主的な啓発活動を根気よく続ける以外にない。法規制は府民への威喝をもたらすだけ」と民主勢力が制定に反対しました。

  2011年2月
 民主主義と人権を守る府民連合
 電話(06)−6568−2031

81−4
 
 大阪府部落差別事象に係る調査等の規制に関する条例の一部改正案(概要)
         府民文化部人権室人権推進担当課

■改正の理由
・平成19年、不動産会社がマンション建設等に先立ち、その建設予定地に係る土地調査を広告会社に調査依頼し、広告会社はさらにリサ−チ会社に調査委託する中で、リサーチ会社等が同和地区の所在など差別につながる土地調査を行っていた事実が発覚した。
・部落差別につながる土地調査行為は差別助長行為であるにもかかわらず現行条例では規制できないため、本条例を一部改正することにより、府民の基本的人権の擁護を図る。 
■改正の要点
(1)目的の改正:調査、報告等の行為の規制について、個人調査に加え、新たに土地調査を追加
(2)定義の改正:土地調査等を行う者の定義を追加
(3)自主規制及び届出の取扱い:自主規制、届出の規定は置かない。
 一営業行為に関連して土地調査等を行う者は様々な業種に存在し、「土地調査業」なる業種が存在しない。
(4)規制内容(遵守事項)の追加:
@土地取引に関わって調査をする土地に、同和地区があるかないかについて調査し、報告する行為
A同和地区の所在地の一覧表等の提供及び特定の場所又は地域が同和地区にあることの教示行為
(5)違反行為の取扱い:土地調査等を行う者の違反行為には、勧告、事実の公表を適用

■施行期日 平成23年10月1日(予定)




81−5
 全国人権連
 同和問題セミナー・政府交渉

 全国人権連は1月27日、東京都内で「同和問題セミナー」を開きました。講演@は、「国内人権機関を考える、法務省『中間報告』と課題」(小池振一郎弁護士)、講演Aは、「部落問題解決と『根深い差別意識』論への批判」(丹波正史全国人権連議長)。
 小池弁護士は、03年廃案となった「人権擁護法案」の問題点を指摘するとともに、08年11月に出された「日弁連の提案する国内人権機関の制度要綱」について概要を報告、国民的な議論を呼びかけました。
 丹波議長は、執拗に繰り返される「根強い差別意識」論の流布、出版界での異常な加熱ぶりを批判しながら、結婚問題は現実にどうなっているかについて、資料をもとに今日の状況を解明しました。
 翌28日は政府交渉。大阪からの代表は、隣保館内における解同事務所の問題(厚生労働省)、土地調査問題における解同による糾弾問題(法務省)を取り上げ、省側の見解を質しました。     

左記の資料は厚生労働省「隣保館における民間団体等との連携状況等」(H21・11・18)です。
 池田市は調査後に退去しています。

 (厚生労働省地域福祉課)




81−6
 (しんぶん赤旗2月9日付)



81−7
  大阪再生・改革へ懇談
     府民団体と共産党府議団
  
 日本共産党大阪府議団は4日、2月定例府議会を前に府民団体との懇談会を大阪府庁にて開きました。
 くち原亮政調会長が府政報告し、橋下徹知事に対する各紙の世論調査の結果は閉塞感のもとで「何とかしてくれそう」というばく然とした期待であり、個別の政策が支持されたものではないと指摘。橋下知事就任3年間、府民生活はいっそう悪化しているとし、府の来年度予算案では、救命救急センターへの補助金廃止や、小学校警備員配置のための市町村への学校安全対策交付金の廃止、中小企業向け制度融資改悪など府民施策をいっそう切り捨てる「財政構造改革プラン」が具体化されることを報告しました。
 参加団体からは、「府がすすめようとしている医療ツーリズムは、一部金持ちだけに最善の医療を提供するもの。一方で庶民は保険証があっても医療が受けられない厳しい状況にある。金もうけではなく医療崩壊を立て直すことが先」(保険医協会)、「1分10円で子どもを預かる“店”が出来ているが、そこにすらはいれない状況がある。貧困という根本問題を追及してほしい」(母連)、「就職難にあえぐ若者への直接支援を」(民青)、「住宅リホーム助成は緊急経済対策の一つ。ぜひ実現を」(大商連)など発言が続きました。
 民権連は、「興信所条例」一部改正反対のため、2月府議会において全力をつくしていただきたいと要望しました。 

 大阪市議団、要望懇談会
  「人権」の名で同和関連予算

 日本共産党大阪市議団は9日、予算議会に向けた要望懇談会を市役所内で開きました。
 下田敏人団長は、予算案で、経費削減のための口実にしてきた2018年までの累積収支不足縮減見込みが、1200億円改善しているとのべ、大阪市の財政は厳しいけれど余力があると指摘。18年度以降の借金返済額は大幅に減ることと併せて、3000億円余りの公債償還基金(借金返済のための積立金)や市保有の関電株、遊休土地などを有効に活用すれば、経費削減でなく、市民のための施策の拡充ができると強調しました。
 瀬戸一正政調会長が来年度予算案の特徴を説明しました。
 赤バス廃止・見直しの結論を運動によって、1年先送りさせたことが明らかになりました。
 また、同和事業費はゼロになったとしていますが、人権文化センター・青少年会館・老人福祉センターを廃止・統合して、10年4月から「市民交流センター」に衣替えし、その管理費に9億1600万円を計上。人権博物館(リバティおおさか)の運営助成金5100万円も計上しています。特別対策以外のなにものでもありません。
 同和関連予算
・人権啓発 3億8900万円
・阿波座相談センター運営 9600万円
・人権博物館 5100万円
・市民企業へ人権啓発 2.39億万円
・もと南方・飛鳥人権文化 センター管理運営費 8300万円
・市民交流センター10館の運営 9億1600万円
 尚、2月補正では、土地公社に対する債権放棄174.88億円 
 9割は旧同和事業用地

81−8
  新春のつどい、新年懇親会
  活気あるまちづくりの実現を
 
 長 瀬 支 部
1月16日、長瀬支部事務所まえにおいて2011年度新春のつどいを開きました。
 森本啓樹支部長はあいさつで、高齢者にやさしい安心・安全なまちづくりのとりくみがすすんでいること、街かどデイハウス「和氣愛々」では介護予防として、「ちぎり絵」「折り紙」「カラオケ」などをはじめ「昼食をしっかり食べる」ことなどお年寄りの要求や体を大切にしたとりくみがすすめられていることを紹介。そして、4月の府議選、10月の市長・市議選で、共産党をはじめ革新勢力の躍進のため全力をあげてがんばりましょうと訴えました。
 乾杯のあと、関東煮、焼きそば、あべかわ、ぜんざいなどに舌鼓。カラオケ、抽選会と、大人も子どもも楽しいつどいとなりました。

 箕 面 支 部
 箕面支部は1月22日、桜ヶ丘ヒューマンズプラザにおいて第6回支部総会と懇親会を開催しました。
 総会は、前大会後、毎月1回のニュースの発行、恒例となった春のこどもカーニバル、盆おどり大会、餅つき交流会などのとりくみが定着し、地域のみなさんからは大変好評で喜ばれていること。活気あるまちづくりの実現へ会員一人ひとりの特徴を生かした活動をすすめていくことを確認しました。
 総会後の懇親会では、健康で長生きをとの乾杯の音頭ではじまり、会話の花が咲き、ジャンケンゲームで元気をとりもどし終わりました。




 4月一斉地方選挙勝利へ
   明石輝久事務所開き  

 2月13日、4月の統一地方選挙での勝利をめざし明石輝久候補(民権連貝塚支部支部長)の事務所開きがおこなわれました。
 4月17日告示、24日投開票でたたかわれる貝塚市議選挙へ8度目の挑戦です。4年前の雪辱をはかり、今度は必ず市議会へと、多数の会員・後援会員・支持者が集まり、決意を固め合いました。
 来賓あいさつで谷口正暁府連委員長は、貝塚において部落問題の解決を実現するためにも明石輝久候補を市議会へ送ってください。府連としても全力で支援することを約束しました。
 明石候補は、住民の切実な要求実現の願いに応え、平和・くらし・福祉・教育を守る市政の発展へ全力をあげてがんばる決意を表明しました。

 国内人権機関の設置問題に関する全国意見交換会
  日  時  2011年2月18日(金) 午後1時〜5時
  場  所  大阪弁護士会会館 510号室
  基調報告  1 藤原精吾 弁護士
        2 石川元也 弁護士
    主 催  自由法曹団