2009年10月15日 民主と人権第65号

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  平松邦夫大阪市長と懇談
    民権連、同和行政の完全終結を求める

 民権連大阪市協議会(会長・坂東勝)は、08年4月11日に大阪市に申し入れた、「部落問題の完全解決にむけての市長との懇談を求める要望書」にもとづき、市人権室との数度の協議を経て、10月2日に市民局理事、人権室長、6日に平松邦夫市長との懇談をおこないました。
 市長との懇談では、まず坂東勝市協会長あいさつにつづき、谷口正暁府連副委員長が、三点にわたる市長への要望の趣旨説明(2ページに掲載)をおこなうとともに、いま大阪市で進められている「見直し」作業を、さらに「同和行政」の完全終結へと発展させていただきたいと要望しました。
 平松市長は、21世紀は人権の世紀と言われてる。あらゆる差別の根絶へ力をつくしていかなければならない。人権協会については、すべての事業についてオープンにしていると回答。
 都市整備部は、住宅入居については平成19年度から市域全体で公募している。空き家については、ストック活用計画にもとづいて進めていく、と回答しました。
 また、市長との懇談にさきだって2日、市民局理事、人権室長と懇談。坂東市協会長が、市長との懇談にいたるまでの協議経過を説明。谷口副委員長より、1、部落問題解決の到達段階、2、飛鳥会・芦原病院問題などを通じてみえてきたもの、3、部落問題の完全解決にかかわる今後の課題について基本的な考え方と、3つの要望項目を示しました。
 理事は、市長答弁の実現へ全力で尽くしたい。まちづくりについて、特別対策は考えていない。人権協会については、市同促方式を取っていないと思ってる。市内10カ所に人権文化センター・青少年センター・老人センターを統合し市民交流センターに、あとについては売却を基本として考えている、と答えました。
 その後、住宅、人権博物館、太鼓ロード、など具体的な問題で意見交換をおこないました。

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 平松市長との懇談の概要

 平松市長との懇談の概要を左記に紹介します。
  (平松邦夫市長)
 民主主義と人権を守る府民連合・大阪市協議会の皆様におかれましては、平素から人権行政にご協力いただき、また人権が尊重される地域・社会をつくるために積極的に活動しておられることに深く敬意を表する次第です。人権の世紀といわれる今日におきましていまなお人権侵害の問題があちこちで生じております。人権施策を推進することは今後ますます重要性の増すものと考えています。本日は人権問題の現状、地域で起きている問題などについて、皆様と忌憚のない情報交換、意見交換をさせていただいて、限られた時間でありますが有意義な懇談の場にできればと考えております。

 (坂東勝大阪市協会長)
 今日は民権連の申し入れに応えていただき有り難うございます。部落問題の解決にかかわって特別扱いの見直しや廃止のためのこの間の努力に対し深く感謝申し上げます。国の法律が終了して7年が経過し、部落問題の解決の最終段階を迎えております。一日も早く大阪市でおこなわれている特別対策をやめ普通の市民として生きていける社会の実現をめざすことが急務であると思っています。

 (谷口正暁 副委員長)
 平松市長におかれましては、本日は公務ご多忙のところ、わたくしどもとの懇談にご出席していただきまして、本当にありがとうございます。
 これまで出してきました市長への要望はつぎの通りです。
1、同和行政の完全終結のための市長との話し合いを求めます。これは今日実現しました。 ありがとうございます。
2、部落問題とはなにか、部落問題の解決とはいかなる状態をつくり出すことか、同和行 政の終結にむけての具体化などについての市長の考えをあきらかにされること。
3、平成18年11月に策定された「見直し方針」にもとづき、平成21年度内に「見直 し」をすべて完了させること。
4、「特別対策」「特別扱い」の根元である「人権協会」方式を廃止し、「人権協会」への  事業委託を全廃すること。
5、安心・安全、融合のまちづくりを進めること、そのために
 @公営住宅の公募を大幅に拡大すること
 A公共施設の有効活用を図ること。 
 B空き地の有効活用を図ること。以上であります。
 さて残念なことでありますが飛鳥会事件、芦原病院問題をはじめこの間起きた同和行政をめぐるさまざまな事件が、部落問題解決への大阪市民の正しい理解をどれほど疎外したか、いまもなおマスコミで大きく取り上げられているなどその影響ははかりしれません。 そしてその教訓から、大阪市が「特別扱い」を廃止する立場を明確にしていま「見直し」作業を進められていることに、わたくしどもは共感の思いを抱いているところでありますが、その「見直し」作業を、さらに「同和行政」の完全終結へと発展させていただくことを切に要望いたします。
 ご承知のように02年3月末で国の同和特別法が失効しました。
  三ぺーじへつづく

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残された課題は一般施策を活用してその解決をはかっていくというのが今日の方向でありますが、「同和行政の基本目標」であり「最終目標」は、「改善された部落・同和地区を再生産すること」ではなく、名実ともに「部落・同和地区」を発展的解消に導くものでなければなりません。平松市長には、ぜひこの点でのわたくしどもの考えをご理解いただき、わたくしどもの意見も可能な限り取り入れていただいて、「同和行政の完全終結」、大阪市における部落問題の完全解決に向けた市政の推進に邁進していただきますよう心からお願い申し上げます。どうかよろしくお願いいたします。

 (大阪市の回答)
 同和問題については前関市長が敢然とこの問題にとりくまれ、私がそれを引き継いでいます。差別がまだまだ表にでない陰湿なかたちで存在しているのも事実であり、人権の世紀といわれるこの世紀をわれわれ行政が大きな手をあげてとりくんでいきたい。部落差別の問題だけではなく、高齢者虐待、幼児虐待、あらゆる差別の問題に敢然と立ち向かっていきたい。人権協会への事業委託についてはすべてオープンな形で募集をおこなっているので、その募集過程において透明性・公平性に欠けるのではないかというご指摘であればそれを精査する必要がある。市営住宅の公募は、平成19年度から募集区域を市域全体に拡大している。今後とも事業の進捗を見ながら募集の拡大をはかっていきたい。また全市一律のストック活用計画を策定しているので、その基準で老朽化したもの、お風呂が無い住宅等については効率的に事業を進めていきたい。

 (民権連からの発言)
★同和事業が利権の対象にされ、そのことによって部落問題に対する市民の理解が大きくゆがめられてきた。それを正さない限り同和問題の解決はないということで運動を進めてきた。そのことがやっと市民のみなさんに理解されるようになってきた。
★先日の理事との懇談で、「部落だといえること」が差別を無くす、差別を乗り越えるとおっしゃったけれども、わたしたちはそんなことはいやなんです。同じ、市民として生きていきたいという願いをもっています。そこのところは一番根本的なところです。それを理解していただかないと部落問題の解決はなかなかできないだろう。
★三つの施設を統合して市民交流センターとしてやっていくとおっしゃっていますが、そのネイミングそのものをやめていただきたい。それぞれの地域別々のネイミングでないと、市民交流センターのあるその地域はいわゆる「同和地区」ということになってしまう。そんなことはやめていただきたい。
★わたしたちは自分の生まれた地域については堂々とものがいえます。しかしなぜそこを「部落に生まれた」といわなければいけないのか。それをいわなければ差別は無くなってないというふうになるのか。同じ市民として何々のまちに生まれた、これだけでいいんではないのか。十分ではないのか。そこをぜひ理解していただきたい。そのために部落問題の解決めざして運動を進めてきたんです。
★芦原病院の問題、飛鳥会事件…こういう問題が一番ひどかったのが浪速区です。わたしらはそれを正すためのたたかいをしてきたわけです。解同の暴力には警察は一言もいわないし、注意すらしなかった。そういう事態をつくってきたからこそ、市民の間で同和問題の理解がそう簡単には進まなかった。 
   四ページへつづく

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しかしそれを乗り越えていまに至っている。にもかかわらずまだ人権協会への事業委託をおこなう。人権協会への事業委託をばっさり切る、このことが重要である。審議会も廃止すべきである。
★栄小学校は1000人も入れる超デラックスな施設です。いま児童数は150人を割っている。子育ての世代が激減し、たいへんな事態になっている。大阪市はどうしていくつもりか。
★市同促のいうことをきけへんといって保育所から放り出された子ども、そこで育った子どもたちの心の傷は行政が出てきて治る問題ではない。そういうことを大阪市と市 同促が結託して進めてきた、これは歴史なんです。いまは、住宅の空き家の募集をしたら非常に高い競争率で、応募者がいっぱいです。  
★太鼓ロードの問題。4月になれば全国各地から研修だといって浪速に連れてくるわけです。そして「差別するな、差別するな」と教える。それでは差別はなくなりませんよ。部落問題の教科書がそこにあるんですか、わたしは尋ねたい。

  民権連の考えを説明
    大阪市理事との懇談 

 10月2日の理事との懇談では谷口副委員長が左記のような、民権連の考えを説明し、理解を求め、意見交換をおこないました。

1、部落問題解決の到達段階
 行政・市民・運動団体の努力によって、部落問題解決は大きく進展し、いま最終段階を迎えています。部落問題の解決とは、格差の是正、偏見の克服、自立への努力、自由な社会的交流の4つの指標を達成することです。格差の是正とは、住民の生活が周辺地域と同等の水準にまで高まることであり、この課題は達成されています。偏見の克服については、兵庫県高砂市の広報が次のようにのべています。「どのような時代になろうとも差別者が一人もいなくなる社会の実現はむずかしいでしょう。しかし、差別的な言動をする人が出てきても、まわりの人々が『それっておかしいのと違う』とか『そんな考え間違っているよ』と指摘し、差別的な言動が受け入れられない社会になったとき、同和問題は解決したといえるのではないでしょうか」と。自立の課題では、特別対策から完全に自立し、同じ大阪市民として同じ行政施策のもとで普通に暮らしていくことが地域住民のみならず、運動体にも求められていると思います。最後に同対審答申で「部落差別の最後の越えがたい壁」といわれた結婚問題についても、先の高砂市の広報では「最近は、同和地区の人と地区外の人の結婚も非常に増えており、全くトラブルなどなく、幸せな結婚生活をおくっているという実例も多数紹介されています。ですから、結婚差別もずいぶん改善されてきているのが実情のようです」。また解放同盟系の学者で著名な、奥田均近畿大学教授も「その壁が今、崩れ去ろうとしている」(08年6月25日)とのべています。このように部落問題は今日その完全解決に向けて大きく前進しています。

2、飛鳥会事件、芦原病院問題などを通じてみえてきたことは、大阪市の不公正で乱脈な同和行政は、「行政・議会・マスコミが解同に屈服」したこと、そして警察までもが解同の無法を放置した、一部暴力団が同和事業を食い物にした、それが市同促(人権協会)方式の名のもとに30数年間にわたって続いてきた、そこに根源があったといえます。そして前関市長が「特別扱い」の廃止を打ち出し、いま大阪市がその是正・克服のために日々ご努力していただいていることにわたしたちは注目し、敬意を表しているものです。そしてこうした苦い経験を二度と繰り返してほしくない、行政の主体性と責任をしっかりと発揮して、今後の行政施策の推進をおこなっていただきたい、このことがわたしたちの切なる願いであります。よろしくお願いいたします。
 五ページへつづく

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3、さて部落問題の完全解決にかかわる今後の課題についてであります。
 まず、部落問題の完全解決に向けての課題を明確にしていただきたいということです。そしてそのための集中したとりくみを要望いたします。
 わたしたちのめざす“まちづくり”の目標は、@「同和」の枠(線引き)から解き放たれた美しく、住みよい“まちづくり”、A子どもや高齢者にやさしい安心・安全の“まちづくり”、Bバランスのとれた自立・自治の“まちづくり”、の3点です。
 そのためにわたしたち住民自らがとりくむべき課題として、@自分たちの住んでいるところは自分たちの力で住みよい町にしていくという自主的な努力、A町内会などの住民の自治組織の果たす役割をしっかりと認識し、住民自治を再生させる努力、B住民の主体的力量(自立意識や生活意欲の向上、市民道徳の涵養など)を高める努力、これらを積極的に推し進めていくこと、だと考えています。
 次に行政にお願いしたいことです。それは、いわゆる「旧同和地域」の一般地区化を明確にした施策を積極的に推進していただきたいということです。私たちは、部落問題の最終的な解決、部落問題の完全解決の道は一言でいってこの点につきるものと考えています。本日はその立場から、3点にしぼって要望いたしました。
1、議会答弁にもありましたように、平成21年度内に「見直し」をすべて完了していただくこと。
2、「人権協会」(市同促)方式こそが「特別扱い」の元凶であり、「人権協会」への事業委託を全廃していただくこと。
3、住宅・公共施設・空き地などを大阪市民の共有財産として有効活用を図っていただくこと、の3点であります。
 以上、民権連としての基本的な考え方を述べさせていただきました。本日の懇談が実り多きものになりますよう、よろしくお願いいたします。

 旧同和関係団体補助金(日本共産党府会議員団より)



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  声明=「大阪地裁不当判決」に抗議
 「同和秘密調査」差し止め裁判勝訴へ全力を
  2009年9月16日 大阪教職員組合中央執行委員会 

(1)9月9日、大阪地方裁判所第8民事部(小野憲一裁判長)は、学力等実態把握差止請求事件訴訟について、原告らの請求を棄却する判決を言い渡しました。判決は、原告らの「行政による『同和地区住民』というレッテルはり、人権侵害は許されない」という主張にいっさい答えることなく、さらに「調査」そのものの是非についても自らの判断を避け、原告が請求した@「府人権室が保有する旧『同和地区』の住所データの破棄」と、A「原告住民の人格権・個人情報コントロール権を侵害した損害賠償」を退け、棄却しました。きわめて不当な判決に対し、私たちは強い抗議の意思を表明します。原告団・弁護団は、大阪高等裁判所へ控訴を表明しました。

(2)判決はその理由として、@本件地区住所フアイルの所持・保管は、「適正な方法で行われて」おり、データの保有により、「同和概念及び差別意識が維持される」という心情的な危惧感だけでは「法的保護に値する法律上の利益の損害があったということはできない」として「原告らの主張に理由がない」とし、A調査は秘密裏に実施され、手続上も個人を特定できない形で進められており、個人のプライバシー権が侵害されたものではない旨を述べ、「損害賠償請求にも理由がない」として、「原告らの請求はいずれも理由がないから棄却することとする」としています。
 さらに、中心的な争点として「行政が、地対財特法の失効後も、同和地区と地区外を線引きし、『地区』を特定した調査を実施することが行政の裁量権の範囲内であるのか、それとも裁量を逸脱した違法なものなのか、その必要性、有害性」が問われていたにもかかわらず、判決は「対象地域に限定した課題の把握は必要ない」という考え方も「施策の在り方としての一つの立場であると考えられるものの」、「一般施策を実施するために当該地域の課題を把握する必要がある」と判断することは「現段階においては、その正当性は否定できないというべきである」として、「行政の裁量権」について言及することを避け、同和行政の是非を示さない、きわめて無責任なものです。

(3)地対財特法が失効した今、旧同和地区のデータを悪用して、どこが「同和地区」なのか、その線引きをする権限は、府や府教委を含め、誰にもありません。線引きをすること自体が差別につながる行為であり、そのため大阪府は、府民そして当該の住民がまったく知らない間に、秘密裏に調査を強行しました。判決は「秘密裏に行ったため、個人のプライバシー権は侵害されていない」としていますが、秘密であろうとなかろうと、線引きそのものが「してはならない行為」であり、人権侵害です。線引きをくり返すことは、新たな差別をつくり出すことにつながり、同和問題の解決にとって、きわめて有害なものです。
 「特別措置法が廃止となって、ようやく解決の展望が見いだされてきたのに、いつまで『同和の子』と、線引きをくり返すのか」原告団の強い怒りと切実な願いを受け止め、大教組は、原告団・弁護団、民権連とともに、裁判の完全勝利に向け全力をあげます。

(4)とりわけこの間の、3年間以上にわたる裁判闘争の中では、同和問題の解決、同和行政の完全終結へ向けての、運動、実態、歴史などを踏まえた理論的・法的な分析と研究が、豊富に蓄積されてきており、今後こうした成果を生かして、府民や一般世論にも訴えを広げ、同和問題の最終的な解決へ向けて、たたかいを大きく広げていく決意です。

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 ひとつになあれ
   〜わたしの部落解放運動〜 F
      工藤千代美さん

 9月20日、富田林市人権文化センターにおいて町会主催の敬老会が盛大におこなわれました。60代から90代の高齢者でいっぱいでした。この敬老会は町内のお年寄りのみなさんの長寿を祝い、楽しいひと時を過ごしてもらい、来年も元気に参加しようと思ってもらえるよう町会あげてとりくまれています。
 行事は1部と2部、3部で進行しました。1部は式典で多くの来賓の方々から「お祝い」の言葉がありました。2部は演芸の文化行事で、開幕は毎年、和太鼓でしたが、今年は趣向を変えてドラムで始まりました。お年寄りに感謝をこめた曲を打ち鳴らしました。会場は一瞬“びっくり”一気にパーと明るくなり、元気になりました。続いて、身近な町内の人々が演台に立ちました。大正琴のグループは粛々と演奏し、この日のみの三味線のコンビはちょっとつまずくと大きな笑い声、3番目は「お富さん」の演題を歌謡パントマイムとして女性2人で演じ、舞台脇で4人のそれなりの美女軍が歌いました。洗い髪の「お富さん」と「与三郎」がいきなり出てきて、みんな大笑い。粋な踊り(自作自演)に『きれいやナー』『色っぽいナー』の声。沖縄の三線、キーボード、ハーモニカとそれぞれの演奏にうっとり。『○○のまごや』『うちの子や』とお年寄りの嬉しそうな声、楽しそうな笑い声で2部を終えました。
 3部はプロの演歌女性歌手が歌とトークで盛り上げ、締めくくりました。
 町内敬老会の良さは演目が手作りというところにあります。町内外の素人演芸出演者は習い事や趣味をやっておられる方々です。定年退職後や中高年になってから習い始めた人もいます。ここ数年来、手作り演芸会として町会がとりくみ、町内の人々に呼びかけました。昨年までは聴覚障害者の手品もありました。
 毎年同じメンバーが出演しています。町内には「芸」を持っている人が未だいるに違いない。その人々の掘り起こし、と同時に出演者の親睦と意見交換、より楽しいものにするために、月1回集まり交流を深めることを始めました。
 今年はリハーサルをしました。反省会もしました。こうした地道な努力で毎年少しずつ楽しくて良いものになっています。お年寄りの皆さんからは寿祝品も良かった、催し物も良かったと、来年を待たれています。なお費用は盆踊りの寄付の残りで賄っています。   記2009年10月8日
 
 「同和秘密調査」裁判
  大阪高裁へ控訴

 9月9日、大阪地裁第8民事部(小野憲一裁判長)
は、学力等実態把握差止等請求事件訴訟について、原告らの請求を棄却するという不当判決を言い渡しました。
 原告団、弁護団は、「行政による『同和地区住民』というレッテルはり、人権侵害は許されない」と、9月18日、大阪高等裁判所に控訴しました。
 控訴の理由
 原判決には、判断遺漏、事実誤認、法令適用の誤りがあり、取消しを免れないものである。詳細は追って準備書面を提出する。

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 WTCへ府庁移転ストップ!
 大型開発より暮らし改善こそ重要

 府民要求連絡会は9月定例大阪府議会開会日の9月25日、「大型開発のためのWTC府庁移転ストップ!いまこそ府はくらし擁護に全力を」と大阪市の大阪城公園教育塔前で府民集会を開きました。300人が参加し、集会後、府庁周辺をデモ行進しました。
 集会には日本共産党府議団がそろって参加、代表して堀田文一政調会長が、府議会最大の焦点の大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁移転問題について、「災害時に役立たず、大型開発をいっそう推進するきっかけにしようとしている」と批判。否決へ全力を尽くす決意を表明しました。
 大教組から、競争と切り捨て、自己責任原則にたつ橋下徹知事と新しい政治の流れが正面から逆行する事態が生まれていることを紹介し、「徹底追及し、府民要求実現に頑張りたい」と決意を表明。
 民医連の代表は、府が府民の願いに反する泉州地域の公立4病院の経営統合・独立法人化計画を進めていることを報告。
 府職労から、大阪版市場化テストは府民のためではなく財界にビジネスチャンスを与えるものだと指摘し、「WTC移転を否決し、知事選も勝利して橋下知事に府庁から出て行ってもらおう」と呼びかけました。

 建設業許可申請虚偽記載の疑い
  旧大阪府同和建設協会代表理事を逮捕

 虚偽の建設業許可申請書を大阪府に提出したとして、大阪府警は5日、「大阪府まちづくり建設協会」(旧大阪府同和建設協会)代表理事で、栄豊建設興業(大阪市淀川区)の社長塚本義文容疑者(50)=大阪市城東区=と、無職大沢智恵子容疑者(65)=香川県小豆島町=を建設業法違反容疑で逮捕し、発表した。
 捜査4課によると、両容疑者は3月、共謀して、実際には経営にかかわっていない塚本容疑者の元義母の大沢容疑者を栄豊建設興業の社長として申請書に記載し、府に提出した疑いが持たれている。
 同課は、塚本容疑者が「建設業法に違反するとは知らなかった」と容疑を否認し、大沢容疑者は「名義貸しを頼まれた」と容疑を認めている、と説明している。
  (10月6日 朝日新聞)

 ハンナン事件
  住民の勝訴が確定

 牛肉偽装事件で詐欺などの逮捕・起訴された大手食肉卸「ハンナン」元会長、浅田満被告(70)に、羽曳野市が公共財産の土地1000坪を月1万円で賃貸していることなどは違法として、適正な賃料に改善することなどを求めて市民436人が起こした住民訴訟で、最高裁第一小法廷(甲斐中辰夫裁判長)はこのほど、北川嗣雄羽曳野市長の上告を棄却する決定をし、住民勝訴の高裁判決が確定しました。
 確定判決は、当時の福谷剛蔵市長の責任を認め、浅田、福谷両氏らに損害賠償約5900万円の支払と敷地の一部明け渡しを請求するよう羽曳野市長に命じています。
 (10月8日 しんぶん赤旗)