2009年6月15日 民主と人権 第61号

61−1
 住民自治、まちづくりを前進させよう
        第6回定期大会開く

 6月7日、エル・おおさか(府立労働センター)において民権連第6回定期大会が開かれました。大会に先立って一ノ宮美成氏(ジャーナリスト)が、検証「橋下『大阪改革』の一年」と題して記念講演をおこないました。
 一ノ宮氏は、@初の挫折、橋下流独裁政治の手法、A関西財界いいなりの橋下府政、B継続・大促進の大規模開発と温存された同和利権、Cメディアの犯罪、D横行する口利き政治と府政私物化、E橋下知事と闇世界、について講演をおこないました。
 来賓の日本共産党宮原威府会議員団長より激励と連帯のあいさつ(2面掲載)をうけました。
 大会は、第5回大会後逝去された、村橋端顧問、山田二男執行委員、各支部会員の黙祷をおこない、開会あいさつで東延委員長は、解散・総選挙では日本共産党をはじめ革新勢力の躍進のため全力で奮闘しようと訴えました。谷口正暁副委員長が総括と活動方針を提案。大阪における「部落問題の完全解決」の姿が見えてきた。第一に「特別扱い」からの脱却こそが部落問題解決の道であることが府民や地域住民の常識になってきたこと、第二に、行政側においても「特別扱い」を終結させることが時代の要請、第三に、住民自治の促進と地域コミュニティーづくりが大切と強調、これまでの苦労が報われる時代をむかえたことに確信をもとうと呼びかけました。
 代議員討論では、富田林支部の工藤さん、長瀬支部の森本さん、大阪市協の藤原さん、高槻支部の北脇さんが発言(3〜4面に発言要旨)。住民参加のまちづくりや要求実現のとりくみなどが報告されました。
 最後に新役員の選出、大会宣言を採択して大会を終えました。
 
大会で選出された新役員
 委員長  東   延
 副委員長 石田 清美
  同   工藤 一郎
  同   国広 悦正
  同   谷口 正暁
  同   坂東  勝
  同   藤原 暁代
 書記長  藤本  博
 書記次長 亀谷 義富
  同   北脇 輝夫
 執行委員 明石 輝久
  同   大阪谷敏兼
  同   岸前 禎一
  同   工藤千代美
  同   八田  務
  同   森本 啓樹
  同   山本 善信
  同   吉田 佳彦

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 来賓あいさつ
   宮原 威 日本共産党府会議員団長

 みなさんが本当に困難な中で今日まで運動をつくりあげてこられたことに心から敬意を表します。今日の議案書を読ませていただいたり、みなさんの運動に支えられて我々も活動しているわけで、我々自身の府議会での活動とか、府民の暮らしを守り要求を前進させる、本当に公正な社会や大阪府をつくっていく、そういうみなさんの運動に我々は励まされて、頑張っているというのが一番大事なところだとわたしも思っています。
 大阪府政は解同の特権の根幹部分、基本的なところは残したまま行こうとしています。
 一方で私学助成を削りましたから、この4月から私学の授業料が大幅に上がりました。その結果、定時制の二次募集でも200人ほど合格しないという驚くべき事態がおきています。わたしは、200人もの子どもが15歳の段階で高校にも行けないということに胸が痛みます。一人ひとりに聞いてみると、三回も四回も落ちている子どももいる。15歳の子どもが三回も四回も受験に失敗したりすると、本当に自分は役に立たない人間なんだろうかと思って、生きる自信をなくすと思います。そういう残酷なことが橋下府政でおこなわれているなあと痛感します。
 それから精神障害者の団体で家族連合会のような組織があるのですが、大阪で精神障害者は14〜5万人いらっしゃるといわれています。 精神障害者の家族連合会に入っているのは千人ぐらいです。そこに年間たった200万円ちょっと補助金が出ていたのをゼロにしたんです。
 この200万円ちょっとで何をしていたかというと、みんなの会費をそれに足して、精神障害者のカウンセラーを雇ったりして、お互い励まし合いながら何とか頑張ろうやないかと相談業務などをやっているわけです。そんなのはさっさと切るんです。一方、解同の人権相談なんかはちゃんと残しているんです。
 弱い者いじめというか庶民いじめというか、ぼくは許せんなあと彼と対決をしているんですが。そういう庶民いじめの橋下府政と対決をしながら同和問題も最終的に解決をさせていく、その一番大きなカギは大阪府が握っていますから、結局。もちろん市町村も悪いわけですが、大阪府がやっているからということが、それぞれの市町村が同和行政を事実上続ける根拠になっていますから、大阪府に同和行政をやめさせて、垣根のない地域、大阪をつくっていくために、ぜひみなさんと一緒に頑張りたいと思います。
 最後にお願いしたいのは、今の自民・公明の政治とか、それに民主党などが加わった政治というのは格差をどんどん拡げていく政府なんです。格差が拡がっていくもとでは、結局人間の意識もだんだんだんだん貧しくなるというのをつくづく感じるんです。
 例えば最近は自分は国民年金6万円しかない、長い間かけてきてね、それなのに生活保護をもらっている人はわたしらよりええ暮らししている、とぼくに言うような人がいるんですが、庶民どうしがいがみあっててどうするんや、それはあかんでと、そんなこと言ってたら。
 アメリカのオバマ大統領でさえ、大金持ちには増税をして、庶民には減税をしよういうようなことをやっているのに、日本だけいまだに格差を拡げるような政治を自民・公明、民主もやろうとしているわけですから。
 格差を縮小する、それなりに一生懸命頑張っている人が、贅沢は言えんでも普通の生活が出来る、そういう社会、政治に変えていくチャンスが今度の総選挙でもあると思いますのでご一緒に頑張りたいと思います。

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 代議員発言

 富田林支部 工藤千代美さん
 地域の中では町会(評議会)の中で、その一員として活動してきました。ある時には、町会の盆踊りと解同の盆踊りの二つがあって、住民はどちらにも顔がさすということでとまどい、住民からは解同の盆踊りへの批判が強く上がり、次の年からは町会の盆踊り一本になったということもありました。解同による町会つぶしが執拗におこなわれ、わたしたちは一貫して反対してきました。地域に住んでいたら、あっちやこっちやということは関係ない、みんな一緒に、と頑張ってきました。今は、住宅の組合長や町会の会計などの役も引き受けて、安心で安全なまちづくりにとりくんでいます。これまで解同の無茶を許してきたのは富田林市政、行政の責任であり、その責任を厳しく問うとともに、毅然とした態度での活動を展開しています。引き続き頑張っていく決意です。

 長瀬支部 森本啓樹さん
 長瀬地域のまちづくりは、まず、地域の現状をみんなでつかむために、住民に呼びかけて地域を歩き回り、放置自転車、不法駐車、ゴミの不法投棄、歩道の段差、街灯、公園、空地などを調査し、ワークショップで「自分たちが住んでいる」地域の良いところ、悪いところを明らかにしながら議論を重ねました。2004年3月「長瀬地域まちづくり基本構想」をまとめて東大阪市長に提出しました。その結果、廊下式住宅にエレベーターを設置して、お年寄りや障害者の人たちにたいへん喜ばれました。駐車場の設置を計画的におこない、不法駐車、放置自動車対策をすすめ、住民が安全に暮らせるまちづくりに役だっています。現在、駐車場整備は約200台まで設置してきました。また市営住宅の耐震安全性の確保と合わせて高齢者対策に向けた建て替え計画では、3年後に建設工事の着工が決まっています。長瀬町のまちづくりに大きな役割を果たしているのが「街かどデイハウス和氣愛々」です。支部では、NPO法人「東大阪元気で長生きする会」と協力して、東大阪市全域を視野にいれたとりくみをすすめていきます。

 大阪市協 藤原善雄さん
 5月から権限が強化された検察審査会では、「起訴相当」の議決をおこない、それでも検察が起訴しない場合3ヶ月後に再度の議決をすれば刑事裁判が開かれます。芦原病院に320億円もの税金をつぎ込んだ事件に対し、大阪第二検察審査会が、2007年10月23日に関前市長らを「起訴相当」と議決したことは、市民の立場にたった正しい判断でした。ところが、大阪地方検察庁は、「関市長は知っていたが、(死亡した)磯村元市長のやり方に従ったまでのこと」と関前市長の責任を不問に付し、再び不起訴にしてしまいました。38年間にわたって320億円もの税金が投入されていた背任事件が、ヤミに葬られかねません。一円も取り戻せず、解明しないまま終わらすわけにはいきません。税金が市民生活のために使われるためにも、歴代大阪市長の背任を追及する署名活動をおおいにすすめていきましょう。
   三ページへつづく

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 高槻支部 北脇輝夫さん
3年にわたっておこなわれてきた「同和秘密調査」裁判は、5月13日の公判で結審し、9月9日に判決が下されます。この3年間にわたる裁判闘争では、原告団、弁護団、大教組、民権連の共同したとりくみが大きな力を発揮してきました。2月18日の公判でわたしは原告代表として意見陳述をおこない、「子どもや親にも知らせず秘密裏に調査を実施したこと」「子どもの住所地名と対象地域の住所データを突合したことはレッテル貼りであり重大な人権侵害」と訴えました。法的根拠もないのに、解同の要求に応え、子どもや保護者にも秘密で調査をおこなう、ましてや係争中にもかかわらず府教委がマスコミに「同和地区の児童・生徒の学力は低い」と報道させることは許されるのか、法終了後も行政が「対象地域の所在地名」を使うことは許されるのか、という同和行政の根本を問う裁判になっています。昨年の府教委交渉では、今年度はやらないと言明させていますが、裁判の行方は予断を許されません。裁判勝利に向けて最後まで頑張りましょう。

 大会宣言
 「民主主義と人権を守る府民連合」(民権連)を結成して、はや6年目をむかえました。大阪における部落問題は基本的に解決し、住民自治と地域コミュニティーづくりの前進で部落問題の完全な解決が展望できる段階にまで到達しました。これは何よりもわたしたちの不屈のたたかいと府民の支持・協力のたまものです。
 この1年、府下の人権文化センターから解同事務所の退去が相次いでいます。大阪市内の解同4支部も9月2日には退去、残された市町はわずかです。住宅入居では、多くの市町が条例に公募を明記しています。また今年は、「大阪人権センター」から解同府連事務所、解同中央、解同関係団体を退去させられるかどうか橋下知事の対応が注目されます。2006年4月に提訴した「同和秘密裁判」も5月13日に結審し、9月9日に大阪地裁で判決が下されます。この3年間にわたる原告団、弁護団、大教組の奮闘に敬意を表すとともに、裁判勝利にむけて全力をあげて奮闘する決意です。(中略)
 歴史を切り開くのはわたしたちのたたかいです。 
 わたしたちは、府民の願いにこたえ、民主主義と人権を守り、発展させる府民運動の先頭にたってたたかいます。
 わたしたちは、本大会で決定した活動方針に基づいて、総選挙勝利、住んでよかった笑顔あふれるまちづくりのために奮闘することをここに宣言します。

         2009年 6月 7日  民権連第6回定期大会

 祝電・メッセージ

*大阪府知事 橋下 徹

*政党・民主団体・労組
・日本共産党衆議院議員   石井郁子、吉井英勝
・日本共産党参議院議員       山下よしき
・明るい民主大阪府政をつくる会、全大阪労働組合総連合、全大阪生活と健康を守る会、大阪医療労働組合連合会、大阪商工団体連合会、日本年金者組合大阪府本部、大阪府立高等学校教職員組合、全労連全国一般労組大阪府本部、大阪民主医療機関連合会

*人権連関係
・全国人権連、群馬県連、
埼玉県連、茨城県連、栃木県連、神奈川県連、和歌山県連、兵庫県連、岡山県連、
山口県連、長野県連
      (順不同敬称略)

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 府教委は人権侵害やめ、同和行政・教育の完全終結を (上)
          「同和秘密調査」裁判いよいよ判決

 「同和秘密調査」裁判が9月9日、いよいよ判決をむかえます。大教組と「民主主義と人権を守る府民連合」(民権連)は2006年から一貫してこの裁判を支援してきました。大阪府・府教委を相手に、原告は何を主張し、裁判はどのような意義をもつのか、2回にわたり掲載します。
 「同和秘密調査」裁判とは
 大阪府教育委員会は、2006年4月から5月にかけて大阪府下の公立小学校6年生・中学校3年生全員を対象に「平成18年度学力等実態調査」を各市町村教育委員会・学校を通じて実施しました。そしてその中で、旧「同和地区」に居住する保護者に了解なく秘密裏に、旧「同和地区」に居住する児童・生徒・家庭の調査データと、抽出した他の地域の調査データを突き合わせ、比較しました。「同和秘密調査」裁判とは、府教委が実施したこの「調査」比較に対し、高槻市・東大阪市の当該地域に居住する家族が、大阪府・府教委などを相手に、大阪府人権室が保有する旧「同和地区」の住所データの破棄と原告の人格権・個人情報コントロール権侵害の損害賠償を訴えている裁判です。

 旧「同和地区」への偏見つくりだす
 原告側の主張は、主に3点です。第1に、2002年3月末に同和問題に関する国の特別措置法が失効し、旧「同和地区」限定の施策は実施しないことになりました。それにも関わらず、大阪府と府教委が、旧「同和地区」と他の地域を線引きし、「調査」比較することは、無益であるばかりか、有害でさえあります。現に府教委は、この「調査」の比較結果を、朝日新聞を通じて「同和地区の小中学生の学力、全教科で平均を下回る大阪府調査」(2006年12月2日)と公表しました。これでは、府教委自身が、旧「同和地区」に対するマイナスイメージを国民に植え付け、旧「同和地区」への偏見を作り出すことになります。その結果、旧「同和地区」住民の心は傷つけられ、周囲からレッテルを貼られることにつながります。

 「起訴相当」再び議決を
    旧芦原病院問題 署名のご協力を

 大阪市をよくする会と芦原病院問題告発弁護団は5月15日、大阪市北区の淀屋橋で、歴代大阪市長が、「解同」系の旧芦原病院(大阪市浪速区)に、320億円もの税金を違法に支出していた事件で、検察審査会に再度「起訴相当」の議決を求める宣伝行動をおこないました。
 大阪市は同病院へ、1968年から2005年の間、補助金・貸付金として320億円を投入。この問題で、大阪地検は関淳一前市長らに対する背任罪での告発に対して、06年12月に不起訴処分に。姫野浄日本共産党元大阪市議らが07年4月に検察審査会に審査を申し立てました。同審査会は07年10月、「起訴相当」を議決しましたが、同地検は、08年3月にふたたび不起訴処分としました。
 同弁護団の伊賀興一弁護士は、「検察審査会が改革され、5月21日からは検察審査会が前と同じ判断になって『起訴相当』と議決したら、市長に対して刑事裁判でその責任を追及することができるようになった」と指摘し、「真実を明らかにすることによって、大阪市が市民の立場で血税の一円も無駄にしないで、市民のために大事に使う市政を取り戻すことができる」とのべました。
 6月11日、検察審査会に署名を提出しました。引き続き署名のご協力をお願いします。

61−6
 「同和」事業終結へ、暮らしやすい地域に
     全国人権連が鳥取で研究集会

 全国地域人権運動総連合(全国人権連)は5月30日、31日両日、鳥取市で第5回地域人権問題全国研究集会を開きました。人権連の会員、自治体職員、教員など約800人が参加。二日間の日程で「同和」対策の完全終結や地域の人権問題を話し合いました。
 「解同」の行政介入で職員が自殺した乱脈な同和行政を是正する活動を続ける長野県御代田町の茂木祐司町長が記念講演。旧同和の新築資金や奨学金の回収問題で先頭に立ち町民を訪問して解決にむけ話し合い、解同と毅然と対峙して同和事業を廃止し、小学校卒業まで医療費無料化を実現するなど遅れていた福祉、医療、教育行政の充実がすすみ町が明るくなったと紹介しました。
 「鳥取県における同和問題の現状と課題について」鳥取県実行委員会の田中克己事務局長が報告。
 田中氏は、同和事業の補助金や個人給付の廃止・縮減の直接的な契機は、「自治体財政の厳しさ」が理由になったが、背景に同和地区が特別施策を必要とする実態がなくなり、帰属意識が希薄になっていることを指摘。
 鳥取県の「差別意識がある限り同和問題解決のために必要な施策について、適切に対応していく」基本方針について、「住民の差別意識解消をとりくみの対象とすると問題の本質が見えなくなる」と指摘しました。
 二日目は、5分科会に分かれて討論がおこなわれました。
 第三分科会「同和行政・同和教育の終結に向けての課題」では、「部落問題解決に向けての大阪の課題」として藤本博府連書記長が報告しました。

  1億円詐取容疑 5人逮捕
岸正明元大阪府同和建設協会会長ら

 大阪市発注の工事をめぐり、前払い金制度を悪用して約1億1000万円をだまし取ったとして、大阪府警捜査4課などは5月14日、詐欺の疑いで、工事を請け負った土木建設業「岸組」(同市東淀川区、破産手続き中)社長、岸正明容疑者(70)ら5人を逮捕した。岸容疑者は昨年8月まで大阪府同和建設協会(現・大阪府まちづくり協会)の会長も務めており、中小土建業者を取りまとめる業界のドンとして知られている。
 ほかに逮捕されたのは、岸組元専務で「日之出工務店」社長、下口孝子(61)=大阪市箕面市▽岸組常務、三宅一朗(60)=大阪市東淀川区▽岸組経理部課長、植ア泰介(58)=兵庫県西宮市▽「新明商事」社長、岸本良一(63)=同県加東市=の4容疑者。
 府警によると、岸組は平成20年2月29日、大阪市が発注した「敷津浦第二住宅」の建て替え工事を7億5390万円で受注。岸容疑者らは着工時に市が請負金額の4割を支払う前払い制度を悪用し、会社の運転資金に充てようと、同年6〜7月、市が前払いした3億円のうち、約1億1000万円を「新明商事」の講座に振り込ませ、詐取した疑いが持たれている。
 調べに対し、植ア容疑者は容疑を認めており、岸本容疑者は「岸容疑者に頼まれて名前を貸しただけ」と否認している。
    (5月14日 産経新聞より)

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 ひとつになあれ
    〜わたしの部落解放運動〜 B
      工藤千代美さん
 (学童保育の指導員として)
 子どもを使ったら親も変わるやろというのがあるから児童館の部落解放子ども会へ誘いにきたりする。でもわが子には「運動が違うからどうこう」とは言えないから、「あんた、あそこに行きたいんか」と、ベランダから見せて「あんたもゼッケンつけて歩くか」(石川青年とりもどそう)(差別裁判)。「差別裁判ってどんなんか分かる?警察権力って知っている?」と聞いても、1年生や2年生の子どもに分かるはずもありません。「石川青年ってどんな人?何しはったん」。行かせれば子どもにそういうことを教えないかんことになります。当時は、「狭山デー」の日にゼッケンをつけて集団登校していました。それをわが子に見せて、「あんたも、いっしょに入るか?」、「いやや!」と。「あそこの児童館に行ったら、あんたも一緒に歩かなあかんねんでえ」、「いやや」と。だから子どもを学童保育に入れました。ところが学童保育も地域の子どもはいません(3人ぐらいだったかな)。みんな児童館に行ってるから。楽しくないからね、たまによその地域の子と遊びたいから休むわけです。休んでいるところを地域の人が見て、「かわいそうに。親の考えが違うから子どもをあそこに入れへんから、学童を休んでうろうろしているのを親は知らへんのや」と責めたりされたんです。そんなことが耳に入ってきて、身内の人にも言われたから、たまたま広報を見たら指導員募集というのがあったので学童保育の指導員になったんです。「自分の子どもは自分で見なあかん」ということで指導員になったんです。
 話はもどりますが、わたしは、あの児童館が出来たときに児童館のなかに学童保育をつくりたかったんです。わたしらが17〜18歳の頃に留守家庭児童会を有川さんらと一緒につくったんです、新堂小学校のなかに。なんでかというと、その当時、学校が校長名で「母親は家庭に帰れ」というビラを出したんです。子どもが非行化するのは母親が家にいないからだと。そのビラを見て新婦人のお母さんや共産党の人らが中心になって、「仕事に行かんかったら食べていかれへん。子どもがいるのにどうやっていくの。」と運動して、大阪府下で一番か二番に留守家庭児童会がつくられたんです。 当時はつくったのはいいんだけれど指導員がいない、給料も低いし。当初、有川さんが指導員になって、その後わたしも仕事をやめて指導員になったんです。当時2クラスで120人の留守家庭児童会が新堂小学校のなかに出来たんです。で、その当時、地域の子もみんな来たんです。
 児童館が出来たときに、解同は児童館のなかに地域の子だけをみる留守家庭児童会をもっていきたいと要求しました。市は、2つのうち1つを児童館に入れて1つを小学校内にと。120人中地域の子は20人ぐらい。20〜30人で1つの児童会に行ってそこに指導員を2人つける、新堂小学校には1つしか残らない、ほかの子どもたちをどうするのやと、60人みんなここに入れるのやったら別やけど、地域の子しかあかんというのはおかしい。児童館に行ったら市の職員にしてやる、あと二人はいままで通りパートやと。それならよけい差別やと言うてわたしら二人は行かなかったんです。そこで留守家庭児童会はそのまま置いといて、児童館のなかに部落解放子ども会というかたちで解同の人らがつくったんです。
 現在学童保育は有料化になっていますが、そこは地域の子どもも行けます。ところがよその子がそこが近いからといっても児童館には行けません。
          八ページへつづく

61−8
 介護認定制度と高齢者の実態
    長瀬支部、介護保険制度を学習

 公営住宅法のもと市営住宅に住む会員をはじめ住民のなかで高齢者化や男性の一人世帯が多くなってきています。
 こうした中、今年4月から介護保健制度が改悪され、これまで利用できていた介護保険が軽度に認定され利用できなくなるというマスコミ報道や周りの高齢者がどのように介護認定されているのか、その仕組みをよく知り生活相談などの活動にいかしていければと、長瀬支部は10日、NPO法人「東大阪元気で長生きする会」の川瀬由雄代表世話人を講師に学習会を開きました。
 川瀬氏はケースワーカーとして東大阪で多くの高齢者に接してきた経験から、介護認定制度の問題点と介護保険制度からはみ出て制度を利用できずに本当に困っているお年寄りの生活実態と現在のとりくみ内容が報告されました。そして、こうしたお年寄りに手をさしのべ少しでも生きがいを持ってくらしていけるように、NPO法人を立ち上げ、介護のネットワークを東大阪全域に張りめぐらしていきたいと強調されました。街かどデイハウスでも4月より口腔ケアや介護予防が位置づけられて書類整理が大変で、もう続けられないと止める所が出てきている実態が話されました。
 学習会後、支部として、会員さんの生活実態を知るアンケート活動にとりくむことを確認しました。

  福祉、憲法守ろう
大阪母親大会に1500人

 第54回大阪母親大会が7日、大阪市北区中央公会堂で開かれ、1500人が参加しました。大会宣言、消費税増税反対・廃止をよびかける特別決議を確認し、終了後、参加者で御堂筋を行進しました。
 福島県立医科大学講師・経済学研究者の後藤宣代さんが、「コード・ピンク」(アメリカの女性の反戦平和活動団体)の運動や、世界に広がる環境、人権、平和などの市民運動を紹介し、草の根の運動として1955年に始まった母親運動の先駆性を強調。「21世紀を担う最先端の運動です」と激励しました。
 大阪市立大学名誉教授の宮本憲一さんが、アメリカ初の大不況の原因を解明しながら麻生太郎内閣の景気対策を「選挙目当てのばらまきだ」と批判。「憲法を守り、福祉、医療、教育、環境などの政策をすすめることが正しい選択だ」と語りました。
 各団体・地域から、多彩な運動が報告されました。

 七ページのつづき 
 わたし自身は、子どもが産まれて1年生になったときに学童の指導員にまた返り咲いたんです。いろいろなことがあったけれど、子どもとの関係でいえば、地域のなかではいないけれど、よそに友だちがいっぱいいるから、わが子はのびのびと育ってきたなと思っています。
   (次号へつづく)

 安保破棄6・23大阪集会

 日 時 6月23日(火) 開会 午後6時30分 (雨天決行)
 場 所 北区・扇町公園 (集会後デモ行進)

*「6・23全国統一行動」は安保体制を告発し、日米安保条約の廃棄を求める行動です。是非ご参加ください。