2007.11.15

11月15日 民主と人権 42号

42−1
 検察審査会
関市長は背任罪で「起訴相当」
    「血税守る任務に背く」と議決

 10月23日、旧芦原病院(部落解放同盟=「解同」系)に320億円もの巨額な不正融資や補助金支出を繰り返していた問題で、背任罪で告発された関淳一大阪市長らを不起訴とした大阪地検の処分に対し、大阪第二検察審査会が「不起訴処分は不当、起訴相当」と議決しました。
 議決では、大阪地検が関市長を事情聴取さえせずに「芦原病院だけに助成し続けることに、必要性や緊急性、公益性は何ら見いだせず、血税を納める者として理解できない」と厳しく指摘。しかも、「市長らの刑事責任は重く、厳しく非難されるべきである。不起訴処分は納得できない」と、関市長の刑事責任を厳しく指摘しました。
 議決は続けて「長年にわたる高額な助成金に対し、一円も返済されず、さらに市民の税金で高額な助成を継続してきたことを鑑みれば、医生協に対し、図利目的があったことは、明確であるし、大阪市の財産に損害をもたらしたことは事実である」と、大阪市民の声を代弁する理由も明記しています。
 旧芦原病院への法外な貸付金・補助金が30数年間もなぜまかりとおって来たのか。「解同」の利権あさりと糺弾路線、これと一体となって自民党、公明党、民主党の与党も承認してきたからです。
 不正を徹底追及するために、日本共産党市会議員団が提案した強力な調査権限をもつ「百条委員会」を議会で否決して、真相解明を妨害したのも自民党・公明党・民主党のオール与党の議員です。選挙で「解同」の支援を受けた民主党市会議員は、議会で彼らの主張を代弁してきました。「解同」はオール与党陣営の一員として助役から出た市長候補を応援し続けてきました。「解同」の大阪府連委員長は、民主党の大阪市会議員を3期勤めたのち、今、大阪選出の民主党参議院議員になっています。

 【旧芦原病院とは】
 部落解放同盟と特別に深い関係がある医生協の病院(浪速区)。大阪市の補助金(190億円)、貸付金(130億円)の不正使用疑惑が発覚し経営破たん。病院の屋上には解放同盟のシンボルマークである荊冠旗がおおきくペイントされていたが、不正発覚後は取り外された。昨年、他の医療法人に売却され、現在、
浪速生野病院の看板が掲げられています。

42−2
 「市民の良識を発揮」
     大阪検察審査会   
    「起訴相当」議決  伊賀弁護士が強調
 旧芦原病院問題で大阪市の関淳一市長らを、背任罪で「起訴相当」とした大阪第2検察審査会の議決書が、姫野、藤永両氏の代理人・伊賀興一弁護士に届いたのは10月24日。姫野候補の必勝へ、大阪市をよくする会が、「大阪わかそ!市民大集合」を開いたその日でした。集会の緊急報告や記者会見で、伊賀氏が議決のポイントについて解説しました。
 「起訴相当」とした議決の第1の理由は、「被疑者らの供述が得られておらず、事実関係が正確に把握できていない」こと。

 取り調べもなし

 一民間病院にすぎない旧芦原病院に、320億円もの税金を注ぎ込み、一銭の返済もない―姫野氏らが告発した問題について、検察官は関市長らを一切取り調べませんでした。
 伊賀氏は、「我々が何か事件を起こしたら、調べられずに不起訴になることがありますか。こんな不公正・不公平なやり方自身を批判している」と強調しました。
 記者会見でも「本丸である市長の取り調べをしなかったために、市長は『部下のやったこと』と知らぬ存ぜぬで通そうとした。そのことを許さないというのが議決の特質」と語りました。
 第2に議決書は「公務員として法令及び大阪市の条例等を順守して大阪市に損害を生ぜしめることのないよう」、適正に処理すべき任務があったとしています。

 市民への責任

 伊賀氏は、「今まで大阪市は、さまざまな問題が起こっても、『前任者の責任』などとしてきたが、議決書は、大阪市の市民への責任を明確に書いている」と指摘しました。

 市長の任務背任

 第3に、議決書は「巨額の助成金を議決書が、大阪市長は公務員として、法令や条例を順守して、大阪市に損害が生じることのないようにする責務があった」と認定している点を指摘。
 伊賀氏は、議決書が「行政機関としての主体性の欠如」を挙げ、「任務違背」と批判している点を指摘。
 伊賀氏は、「芦原病院のみに助成してきたことに、必要性や公益性はない。血税を納める者として納得できない。市民の血税を守るために健全で公正な行政をとらなかったと述べ、市長の責任を厳しく非難している」として、議決の意義を強調。検察側が関市長らの責任を追及し、再捜査の責務を果たすよう見守りたいと語りました。

 (十一月四日付 大阪民主新報より)



 解同特権の復活を許すな!
ー乱脈同和の実態と寝屋川市の
      「人権条例」(素案)ー
と き 11月26日(月)午後7時〜
ところ 寝屋川市民会館 会議室
講 師 伊 賀 興 一 弁護士

主催:同和行政の終結を求める寝屋川市民の会

42−3
  これから市民が主人公に
    =ハンナン裁判、いよいよ年内に判決へ=

 ハンナン裁判は大詰めをむかえ、7月19日大阪地方裁判所大法廷で、傍聴席が満席で入りきれない約50人が、場外で待機するという息詰まる緊張の下、出廷したハンナンの総帥・浅田満氏、羽曳野市の助役だった山上氏、この両人に対する厳しい尋問が始まりました。
 福谷前市長が管理者の芋地池を埋め立てて、牛肉偽装事件で逮捕された浅田氏の庭園にするために福谷前市長と浅田氏が1000坪が賃料月1万円、715uと1963uを等価交換する契約をむすびました。
 このあまりにも不法、不当な契約に対し、2004年8月、1016名で住民監査請求をし、11月に436名の市民が原告となり「この契約は無効であり、現市長は損害賠償(1億4千万円)を2人に請求しなさい」という住民訴訟をおこしました。
 3年にわたる裁判も2007年10月11日の第19回公判で最終弁論がおこなわれ、年内にも判決が下される予定です。

 ー証人尋問で明らかに  なったことー
 浅田氏は、どうして福谷市長から羽曳野市の公の土地1248平方メートル時価1億3千万円をただでもらったのか、浅田氏はなぜ広大な1000坪もの羽曳野市の公有地を福谷から浅田個人の豪邸の庭園として囲い込みが認められ、現に浅田邸として独占的に使っているのか、このことが厳しく質問されました。
 山上氏は、「地元がOKしたから」とこれを錦の御旗に必死の正当化論を試みました。
 しかし、市民側の弁護団から鋭く追及された結果、「地元民のOK」の証拠として市が提出した地元協議の集会議事録の出席者署名にすでに亡くなっている人が署名したことになっていたりで、「地元民のOK」の証拠自体でたらめな文書であることが暴露される始末でした。

 今日の同和行政の実態をあばく学習集会

  「今日の同和行政の実態をあばく学習集会」が十月二十二日、大阪国労会館で開かれ、五十三人が参加しました。主催は「同和行政の完全終結を求める大阪府民実行委員会」。
 「今日の同和問題、同和行政をどうみるか」と題して講演した石倉康次立命館大学教授は、大阪府が同和行政継続の根拠としている府同和対策審議会答申(〇一年九月)、府実施の「同和問題の解決に向けた実態等調査」(二〇〇〇年)、「人権問題に関する府民意識調査」(〇五年)について、とくに「意識調査」では恣意(しい)的な設問や回答への解釈で意図的に「差別意識の解消がすすんでいない」としていると指摘。「同和行政が税金を住民の福祉や暮らし充実のために使う障害物になっている」と強調しました。
 羽曳野市の「ハンナン言いなりの市政を許さない市民の会」は、「解同」につながる特定業者と行政が癒着し、私物化された市政をただそうと市民がたちあがった「ハンナン」裁判について報告しました。大阪教職員組合からは、学力テストを悪用した府教委の「同和秘密調査」の違法性と裁判について、大阪自治労連からは、同労連発行パンフレット『告発―大阪府及び市町村の同和行政の実態』について、報告がおこなわれました。

42−4
  (十一月 一日付 しんぶん赤旗より)


42−5
  (十一月 十日付 しんぶん赤旗より)


42−6
  極端に利用が少ない人権文化センター
   ー市民の誰もが自由に使える施設に改めよー

  【市民利用施設の今後のあり方(分析経過報告)
         2005年11月 大阪市市政改革本部】
 
 旧同和地区対象の学力調査
差別助長実施するな

 日本共産党の堀田文一府議は五日、府議会決算特別委員会で、府が昨年度実施した「同和問題解決に向けた学力実態調査」の問題を取り上げました。
 この調査は、旧同和地区に居住する児童・生徒を対象に学力の状況などを調査するもので、府はその目的を「(二〇〇一年の)府同対審答申に示された教育課題が、これまでの施策により、どのように推移しているのかを、教育委員会として把握する」としています。
 堀田議員は「同答申が挙げている教育課題は、大学進学率の低さと高校中退率の高さであり、これについての調査はせず、旧同和地区に居住する児童・生徒の学力が相対的に低いことを強調する内容になっている」と指摘。教員の加配などの効果も明らかにせず、旧同和地区の所在地リストを府が保持していることも問題だとし、「他の都道府県で、同様の調査の実施例は府も把握しておらず、同和対策をやめることが差別をなくすことにつながる時代なのに、大阪府だけが実施するこうした調査は、差別を助長するものになり、二度と実施してはならない」と主張しました。
     (十一月七日付 しんぶん赤旗より)

42−7
  (十月 二五日付 朝日新聞より)
 
  大阪府の貧困な教育行政がその根源に?
  府教委は同和優遇の教育の歪みを正せ!


 研究集会開かれる

 第四回地域人権問題全国研究集会が十月十三・十四日、群馬県高崎市で開かれました。
 民権連藤本博書記次長は、「解同」が幹部がらみの不祥事事件に危機感をもち、行政にたいし「同和地区」の呼称を残す策動をしたことを紹介。民権連や民主団体・労組などが「同和行政の完全終結を求める大阪府民実行委員会」を結成し、自治体に申し入れ、この策動を許さなかったと紹介しました。
 十月二十一日に開かれた第29回福岡県人権問題研究集会で民権連谷口正暁書記長は、「終結後の同和行政のいまー大阪から」と題して、大阪市の見直し問題、「同和地区」呼称問題、学力等実態把握差止等請求事件、大阪府同和問題解決推進審議会小委員会中間報告等、大阪における今日の諸課題について報告しました。
 十月二十六日に寝屋川市で開かれた「人権条例」学習会で民権連谷口正暁書記長は、人権条例とは解同大阪府連が要求する解同条例であり、今寝屋川市に求められているのはこんな条例を策定することではなく、憲法に定められた基本的人権を真に守る寝屋川市政であると、強調しました。

42−8
  街かどデイハウスに認可
 宅老所「和氣愛々」

 10月23日、「ヤッター、認めてもらってんで」と口々に喜びの声。04年9月4日、宅老所「和氣愛々」を開所して丸3年、街かどデイハウスとして出発するはずが、東大阪市からの認定がおりず、一人ぽっちのお年寄りをなくすために「中止することは絶対できない」「みんなで力を合わせよう」と奮闘。よくここまできたものだと思います。
 「お米を届けてくれる仲間」「野菜をもってきてくれるお年寄り」「運営の足しに」と賛助会員になってくれる人、この3年、本当にたくさんの人たちに支えられてきました。そして、誰よりも入所されているお年寄りの頑張りがなければここまでこれなかったと思います。運動や考え方の違いで一緒に話しをしたり、楽しく笑ったりできなかった時を越えて今はみんな一緒に「和氣愛々」としています。
 ますますお年寄りが大切にされない状況のなか、誰でも気軽に寄って話しをしたり、手芸やテレビ鑑賞、カラオケ、色んなとりくみを通じて一日一日大切な時間を過ごし、仲間づくりがよりいっそう広がっていけるように頑張りたいです。

  丸尾被告懲役4年6月
  部落解放同盟安中支部元相談役

 大阪府八尾市の公共事業を巡り、下請け業者への恐喝や市職員への職務強要などの罪に問われた「部落解放同盟大阪府連合会安中支部」元相談役、丸尾勇被告(59)に対し、大阪地裁(並木正男裁判官)は10月29日、懲役4年6月(求刑・懲役7年)を言い渡した。並木裁判官は「同和問題への理解を誤解させかねないもので、刑事責任は重い」と述べた。丸尾被告は即日控訴する方針。
 判決によると、丸尾被告は05年9月、市営住宅改修工事の下請け会社に、自分が関係する業者を使うよう求めたが断られ、社員を「八尾で仕事できんようにしたる」などと脅し、現金100万円を脅し取るなどした。
 また、同市立保育所の民営化に絡み同月、自分が評議員を務めていた社会福祉法人が移管先に選ばれなかったため、見直しをさせる目的で「なんぼでも嫌がらせしたる」などと市幹部を脅した。
 丸尾被告は大筋で起訴事実を認めたが、脅し取った現金について「同和問題の活動費への寄付金」などと主張していた。
   (10月29日付 毎日新聞より)

 東大阪市長選挙
 長尾淳三さんおよばず

 10月28日投開票でおこなわれた東大阪市長選挙は、明るい東大阪をつくる会が推薦する、長尾淳三前市長が70454票を獲得しましたが、自民・公明などがおす前市議会議長の候補に2366票の僅差で競り負ける残念な結果となりました。
 民権連長瀬支部は、長尾前市長の勝利のため、連日宣伝・組織戦で奮闘しました。