2007,6,15

07年6月15日 民権37号

37−1
 民権連第四回定期大会
  情勢の変化に確信を
 
 民主主義と人権を守る府民連合(略称・民権連)は三日、大阪府立労働センターにおいて第四回大会を開催しました。
 大会あいさつで東延執行委員長は、五月十一日出された「芦原病院調査委員会」報告書は「今日の事態に至った最大の原因は、大阪市において市民の貴重な税金を預かっているという認識が薄く、市民の目線で事業を遂行しているとは言い難かったと思われる」との指摘をとりあげ、姫野さん、藤永さんが、芦原病院への三百三十億円の支出は、関市長らの犯罪(背任罪)であるとして大阪地検に告発し地検が不起訴とした問題を、不起訴不当と検察審査会に申し立て、世論を高める署名活動をとりくんでいこうと強調。同時に、府市長会、町村長会の「同和地区」呼称問題報告書案の撤回を求め府下自治体への申し入れを強めましょうと訴えました。
 活動報告と運動方針の提案で谷口正暁書記長は、解同の無法・暴力・利権あさりを許さない府民のたたかいを歴史的に明らかにし、今日、「解同タブー」は崩れはじめていること、飛鳥会事件、芦原病院問題、丸尾勇事件などの解同幹部による一連の不祥事は氷山の一角であり、マスコミ報道の変化などの情勢の変化は、われわれの奮闘と府民のたたかいによって切り開かれてきたこと、そして最終段階における部落問題解決の諸課題として、国民融合論にもとづき部落問題解決とはいかなる状況をつくりだすことか、府民の共通理解を広めるとりくみをすすめる、などを明らかにしました。最後に、暮らし・憲法を守る運動を前進させ、弱者が大切にされる社会をめざして、力を合わせてがんばりましょうと訴えました。
 討論では、大阪市協の山田二男さんが芦原病院問題での地検の不起訴処分に対し、検察審査会で「起訴相当」の議決を求める運動について、長瀬支部の藤本博さんが長尾市長が当選し同和見直しについて、高槻支部の北脇輝夫さんが「学力調査」差し止め裁判について、羽曳野支部の石田清美さんが「同和地区」呼称問題について、藤原暁代さんが「府民意識調査」結果について、を発言しました。
 記念講演は、大阪労連議長の植田保二氏の「平和・格差・人権」。今日ほど平和、貧困と格差、基本的人権この言葉が同時的、同質的に問われている時はないと強調しました。 二ページへつづく

37−2
 来 賓 あ い さ つ

 日本共産党府会議員 山 本 陽 子 氏
 みなさんこんにちは、平野区からきました山本陽子でございます。日本共産党大阪府委員会を代表して挨拶いたします。日本共産党は府議会で10名議案提案権を確保いたしました。大きなご支援ありがとうございます。大型開発のムダづかいと同和行政を終わらせ税金を暮らしに回せと訴えてきたことがこの結果につながったと確信しております。
 さっそく五月議会で、太田知事に対して高すぎる国保料や介護保険料の引き下げなどの緊急要求を提出いたしました。国に対して国庫負担の引き上げ求めることを要求し、府内市町村への府独自の補助をせよと要求しました。これからも公約実現へ全力で取り組んでいきます。
 6月から住民税の負担が上がり耐え難い庶民への大増税となりました。誰のものか分からない宙にういた年金が五千万件もあるのです、社会保険庁が解体され分割民営化でいっそうずさんなものになろうとしています。憲法九条と二十五条を破壊する改憲勢力との対決がいっそう激しくなってまいりました。
 そんななか巻き返しが起こっています、どんな差別にも暴力にも屈せず闘ってこられたみなさんの長年の努力で終結に向かっている同和行政を後戻りさせ永続化させることは許されません。日本共産党はみなさまとともに同和行政を終わらせて人権と民主主義を守るためにがんばりぬいてまいります。
 安倍内閣は戦後体制からの脱却といって、憲法が示す平和や人権、自由、平等、民主主義という戦後60年育んできた宝を壊そうとしています。しかし、圧倒的な国民や府民は憲法の理念が生きる安心にくらせる、そして子どもたちに平和な未来を願っています。
 参議院選挙では宮本岳志、山下よしき2名を国会に送ってください。最後に民権連のますますのご発展を祈念し挨拶とします。

 全国人権連メッセージ
 民主主義と人権を守る府民連合第4回定期大会に際し、全国人権連本部を代表して激励と連帯を申し上げます。
 昨年は、大阪市や京都市、奈良市などで部落解放同盟幹部等の逮捕や不祥事が相次いで明るみなり、マスコミも取り上げるところとなりました。しかし、その内容は至って解放同盟よりで、組織的犯罪であるにもかかわらず、一個人の犯罪として取り上げ、今後も一般対策の中で同和の対策事業が必要との、不見識なものが多くありました。
 今年は、参議院選挙が7月にあります。まさに貧困と格差の拡大に反対し、国民生活防衛となるよう真の政治革新が求められています。とりわけ憲法擁護の闘いは重要です。憲法改悪を許さない、生存権を護る悔いのないたたかいを決意し合いたいと思います。
  全国地域人権運動総連合
    議 長 丹波 正史

*祝電・メッセージ

*自治体関係
 ・大阪府知事
*民主団体・労組関係
・大阪教職員組合・全大阪生活と健康を守る会連合会・全労連全国一般労組大阪府本部
・国民救援会大阪本部・大阪医療労働組合連合会・大阪商工団体連合会・大阪市役所労働組合・大阪民主医療機関連合会・自由法曹団大阪支部 ・新日本婦人の会大阪府本部・きづがわ共同法律事務所
*人権連関係
・全国人権連・群馬県連・愛知県連・岡山県連・埼玉県連・和歌山県連・茨城県連
・栃木県連・神奈川県連・兵庫県連

37−3
 インターネット上の差別事象への対応策について
 
 「インターネット上の差別事象への対応策について」(平成18年7月インターネット差別事象対策研究会)という報告書があります。この研究会は、大阪府政策企画部人権室、大阪市市民局人権室、財団法人大阪府人権協会、社団法人大阪市人権協会、社団法人部落解放・人権研究所、部落解放同盟大阪府連合会によって構成され、庶務は大阪府政策企画部人権室におき、必要に応じて学識経験者、関係団体等の参画を求めることができる、となっています。研究会の事務として、インターネットにおける人権侵害についての現状把握、問題点や課題の整理、対応策の検討、その他必要な事務を行うとしています。
 解同府連幹部や大阪市など行政による無法・不正・腐敗・乱脈同和が府民から厳しく指弾されているこの時期に、こうした研究会が存在すること自体噴飯ものですが、これら懲りない面々には恥じらいのかけらも見られません。
 何をしたいのか。それは、「現に生じている人権侵害を放置することはできません。公的な機関が何らかの規制を行なうことは当然許されると考えられます」という文言に象徴的にあらわされています。報告書は、「憲法上の表現の自由の保障」を意識しながらも、法制度面や技術的側面からの現行の対策の限界を並べあげて、規制のためには公的機関がそれを踏みにじっても「当然許される」と主張するのです。    
 そして具体的な取り組みの方向性として、実態把握の取組み体制の検討と実態把握の基準づくり、監視及び削除要請とそれらのPR、府民等への啓発・教育をあげ、さらに法律による規制として、人権侵害救済法(仮称)等の早期制定、インターネットの匿名性を制限できる法制度の整備、自主規制による規制をあげています。すなわち解同の要求にそって大阪府や大阪市、人権協会等がインターネット上の監視・削除・抑止体制を確立することにあります。
ねらいは明らかです。解同やそれに同調する大阪府や大阪市への批判を、すなわち彼らがいう「差別助長」の書き込みや表現行為を、彼らが削除権限を有することが可能となるようその方策を立てること、そして彼らに対する「批判」を封じこめようというものです。報告書に示された「インターネット電子掲示板の差別的書き込み対応手順」は、まさしくインターネット上での「差別糾弾マニュアル」というべきものです。(T)

自衛隊による国民監視活動に強く抗議する!

 内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
 防衛大臣   久間 章生 殿

 6月6日、日本共産党が明らかにした自衛隊による国民監視・記録活動に関して、強く抗議する。
 「情報保全隊」によるこれらの活動が、集会・結社、言論・出版などの表現の自由や基本的人権を保障した日本国憲法を蹂躙し、自衛隊法をも逸脱した違憲・違法な行為であることは明々白々であり、こうした行為は戦前・戦中の憲兵による暗黒政治の復活ともいうべきものである。私たちは、自衛隊による監視活動の即時中止とこれまでの全容をすみやかに公開するよう、強く要求するものである。
                 2007年6月8日
                 民主主義と人権を守る府民連合

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 同和行政終結に向けた運動交流の集い
    六月九日民権連事務所で開く

  八尾市の不当支出を正す会  事務局長 田淵隆幸氏
 八尾市西郡の平和診療所が「八尾北医療センター」と名を変え、そこの管理医師が八尾市の税金を食い物にするという事実が明らかになりました。一昨年の春に市会議員のよびかけで住民監査請求をやろうということで、@職員退職金のため六千三百万円の支出A運転資金九千万円の貸付B施設整備費用の四千六万円の支出C市有財産の無償貸与(約五千四百万円)D無償貸与した市有財産の維持管理費の支出(千八百五十三万円)E八尾北医療センターへの市職員の違法派遣の六点で監査請求をおこないましたが、すべて却下され、現在、原告団百六人で裁判をおこなっています。
 当初は八尾市の不当支出ということにしぼってやってきて、裁判のなかでもそういう主張を続けてきたわけですが、議会も通っているしなかなかむずかしいということで、同和問題にも踏み込んでやらないといけないようなところにきています。

 芦原病院問題について 日本共産党大阪市議 石川かんじ氏
 芦原病院はもともと府・市同額の持ち出しではじまった同和の大阪府下の医療センターという位置づけの医療機関です。そして、特別措置法も国も認定した病院でありませんので、芦原病院につぎこまれたお金は府も市も単費です。芦原病院の外来、入院の患者さんにはつい最近まで一部負担金をとってないという窓口対応をしてきたんです。
それがいき詰まってバレテ大きく取り上げられることになるんです。
 そのきっかけは、補助金の使われ方がでたらめだった、機械を買ったはずなのにメーカーに問い合わせるとその機械を芦原病院に入れた事実はありませんと、電話の取材に答える。ある種の医療機器について値段が高すぎると気づいて無茶苦茶な値段で買っているんではないかなと、機械を順次調べていきますと、メーカーが納めていないという全くでたらめな事実が解ってくる。それにマスコミも驚きまして放置できないということになって今回のような大きな事態に発展してきたのです。

 明るい茨木を作る市民の会  事務局長 竹中順三氏
 姫野浄さんとか坂本まどかさんをよんで学習会をやったんです。そこで市会議員から同和予算十二項目が示され、茨木市の同和予算はどうなってるねんということで百七八十人の方が寄っていただいたんです。
 そこで突破するのにどうやったらいいか、署名やってもそう簡単にいかんでと、その前に、裁判なり監査請求をやってですね、市側にそれなりの論を出さして、こっち側の論もだして、かみあうような場を作ってそれをマスコミ等に関心を持たせるようにしたらどうかということで、三項目の監査請求を二月の末に出しました。回答の前に市は、二〇〇七年度予算の説明をおこないました。内容は、青少年センター、旧解放会館にいた事務職員は全部引き上げました。掃除する人だけは置いておくということで、今年の同和予算は二億四九七八万円減らしたということになりました。府に対して全体で監査請求や訴訟をやってゆくことを考えてもらったらと思っています。
   五ページへつづく

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 寝屋川市ハイプラ問題 日本共産党寝屋川市議 中谷光夫氏
 ハイプラ問題ですが、二〇〇二年三月に同和の特別法が全てなくなるということとの関わりで、解同の一部の組織である資源再生業協同組合という部落解放を目的に掲げて活動している組織だったわけですが、寝屋川市をはじめとして近隣各市を回ってハイプラ関係の新しい事業をさせるという働きかけをすすめていたわけです。寝屋川市はそうした意向をうけて突出した予算を付けて特別に職員の配置をしてハイプラゴミの処理をすすめる事業を推進する計画の中心になってすすめるという経過がありました。ハイプラゴミというのは東京の杉並病という病気と関連している病気です。四年前にはじめてこの問題を取り上げました。同和の特別扱いという問題だけでなく、事業がもたらす健康被害をあわせて取り上げ、これまで住民が八万をこえる署名を二回に渡って市長と議会に提出。現在、近隣四市の施設建設中止、民間業者に操業中止をもとめて裁判でたたかっています。

 地域人権協会補助金不正 日本共産党島本町議 河野恵子氏
 二〇〇五年度決算委員会で、地域支援就労事業補助金不正受給返還金問題で決算が全議員の反対で不認定になりました。一般施策の名のもとに人権協会を作り、委託をして相談事業をやらせていたというもの。町が報告した内容は執行していなかったお金を支払っていた、地域就労支援事業にかかわるいろんな会議に出席していなかった委員に報償が支払われていたこと、地元商工会に委託をされているパソコン教室のテキスト代を本来受講者が払うものを島本町が払っていたといことがあったということ。これが明らかになって、議員全員一致で決算が不認定となりました。しかし、二〇〇七年度予算では、地域人権協会に二百三十万円が地域就労支援事業として委託されています。他の会派の議員は、同和問題に関わっては誰も質問しない、異常な状態だと思っています。

 人権教育の果たしている役割 大教組教文部長 田中康寛 氏
 昨年十二月に教育基本法が改悪され、現在、教育三法ということでその具体化をすすめようとしています。 人権教育で言えば、まだまだ差別意識は根強いんだと差別意識から入っていって人権意識を高めるということで行政の正当性の根拠付けを得ようとします。同和行政、教育でいうなれば啓発という形で住民の上にもってきます。そして部落差別の現実から深く学ぶといって、差別するものがあり差別されるものがあり、その認識から特別な扱いを認めさせる、そのために副読本「にんげん」の利用価値がまだまだあります。

 府人権意識調査から 日本共産党府議団長 宮原たけし氏
 大阪府の人権調査の結果が問題になると思うんです。都合のいいような結論を引き出すための調査の手法。大阪府が府民の意識を調査するというのはもちろん問題があるんですが、いま貧困と格差が広がっていますが、結婚などのさいに何を基準にするのかとういことで、大きく出ているのが経済力とか相手の職業ですね。府民の中にまじめに考えても、結婚してくらせるやろかとかいうようなことを心配せざるをえない。〇〇年と〇五年の調査を比較してもずいぶん大きく出ている、そういう点では今、貧困と格差をなくしていくということでの国民的な運動が重要になってるというのがああいう恣意的な調査からも読み取れるんだということ。選挙で旧同和地区の中で暮らしを守る政治を、と訴えるとこれまでになく反響があったということですからいっそう共同運動が大事になっています。

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 差別意識解消にならない大阪府作成ビデオ、DVD「差別意識解消に向けて」  
                       亀 谷 義 富
(1)はじめに
 大阪府、府教委、市町村、市町村教委で構成する大阪人権問題映像推進協議会は、「差別意識解消に向けて」というビデオとDVDを作成しました。協力(財)府人権協会、監修、近畿大学の奥田均教授です。第1部が「人権のまちづくり」(府民向け)、第2部が「宅地建物取引における土地差別」(宅建業者向け)、第3部が「土地差別を考える」(行政職員向け)です。

(2)「人権のまちづくり」  から
 奥田氏はビデオの冒頭で「部落差別は土地差別だ。」と言う。部落差別というのは、同和地区出身者差別ではなくて、同和地区差別であると言っています。
 おい、おい待ってくれ、いったい「同和地区」というのはなんなのだ。同和対策事業の終了によって事業の対象とされた地区は法的に存在しなくなった。それを、大阪府や解同はいまだに「同和地区」があるといっているのだ。大阪府や解同が、**地区は「同和地区」だと認定判定して、ビデオやDVDで宣伝しているかぎり、永久に「同和地区」なるものがなくなるはずがない。
 旧対象地区であるが、大阪だけに限っても、特別法の対象を希望しなかった地区は僕が知っているだけでも数カ所ある。これらの地区は、はじめから対象地区、「同和地区」ですらなかったのだ。
 その数カ所の地区は、現在どうなっているかといえば、そこに住んでいる住民も、その周辺に住んでいる住民も、解同、大阪府が言うところの土地差別なんぞは、全く関係のない状態になっているのです。このことは、何を意味しているのか。このビデオに登場する解同や大阪府の役人みたいにいつまでも**地区は、「同和地区」云々と言っている限り差別意識は解消されないということです。
 結婚して新婚生活をおくる住居に関して、両親に地区内に住むことに反対されて、地区外に住むことになったという例がビデオで出されています。反対された理由は、部落民だと見なされて何かと不利になるからだ、差別されるからであるという説明がなされています。地区周辺に住もうとした場合でも、同和地区住民だとまちがわれて差別されるかもしれないから地区周辺に住むのに反対されたという例も出されています。
 さらには、旧対象地区を校区に含む地域に住むこともなにかと問題を抱えることになり忌避されるということも出されてます。
 **中学校が荒れるのは旧対象地区がある小学校の子が悪いからだというあるPTA役員の発言が紹介され、じゃあ、どうするのかということですが、大阪府や解同は解同や解同系NPOによる町づくりの必要性を出してくるのです。周辺地区との交流、周辺地区の町内会長との交流を打ち出し、例として解同系NPO法人によるコミュニティーバスによる周辺地区との交流を出してきます。そして、地区にある人権文化センターでの敬老会等の文化事業が交流を進める例として出されます。人権文化センターの生活相談員による生活相談活動や、老人憩いの家の相談員による老人の安否確認活動が住みよい地区をつくっているという。なんのことはない、解同や解同系NPO法人にもっと金を出せと言うわけです。それが、差別意識解消の道だというわけです。
 奥田氏は言う、生活現場で協同していくことが差別意識を解消するのだと。その中味は、「同和地区」は永遠に存在させよ。同和対策事業を永遠にやれ。解同や解同系NPO法人にもっと金を出せ。すごいとしかいいようのないビデオを大阪府は作ったものです。
 このビデオで評価すべき点をあげるとすると、そこで住んでみたいなあ、もっと住み続けたいなあという町でなければ、人は寄って
   七ページへつづく

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こないということを映し出していることです。自分たちの町は住みよい暮らしよい町だということにならなければ、していかなければ交流は進まない、ビデオ流にいえば差別意識はなくならないわけです。登場人物達がもっと住みよい町にしなくてはいけないということを述べていたのがあらためて印象的だった。当たり前のことをやっと解同も言うようになったというわけです。

(3)「宅地建物取引におけ る土地差別」(宅建業者向 け)から
 結婚する男性が、家の購入に宅建業者と商談をする場面から始まって、業者が男性が購入したいという希望物件の隣に「同和地区」があるからやめなさいと忠告する場面からはじまります。「同和地区」の近辺に住むと差別されるかもしれない、「同和地区」近辺の物件はいざ売るときになっても高く売れないから損するよと業者は忠告する。校区に「同和地区」がある物件も同様だと説明する場面が続くのです。その後、奥田氏が登場して今日の部落差別は、土地差別だ、「同和地区」の土地に対する忌避意識がその原因だとのたまうのです。解決法はというと、宅建業者は解同関係者を講師に呼んで会員研修をしろ、解同関係者のアドバイスに基づいて啓発資料を作れというわけで、宅建業者は解同にもっと金を出さんかいというのがこのビデオのねらいなのです。
 僕の住む泉南市などは、市当局が「同和地区」は存在し、そこは土地は安いという文書まで配っているのです。一方で、「同和地区」というのはどこからどこまでのことや、自分の土地が安くなったら困ると言った泉南市民を差別者だと市当局が言ったのです。マッチポンプとは、このことです。
 大阪府が作成したビデオで「同和地区」がなくなったのではなくまだあるで、これからもなくならへんで、その周辺、校区にある物件は安いけど、土地差別があって損するで、と宣伝しておいて、宅建業者には、損をするなどと言うのは土地差別だ、と大阪府は言うのです。居住の自由というのは、基本的人権そのものではないか。どこで住もうと全くの自由です。安くて良い物件がほしいというお客の要望にきちんと応えるのが、良い宅建業者です。そのための情報を宅建業者は責任を持ってお客に伝えなさいという指導を行政がしなくてはいけないのです。
 
(4)「土地差別を考える」 (行政職員向け)
 内容が業者向けのビデオと一部重複しています。新婚生活を営むにあたっての物件購入時の宅建業者とのやりとりのあと、奥田氏が出てきて、土地差別云々を語るのです。「同和地区」や、その周辺地区、その校区に住むと、同和地区住民だと見なされる。一度見なされると否定するのは困難です。土地は、安い、買いたたかれる。これから住もうという人が少ない。みんな土地差別の原因だと語るのです。そのあと、ケーススタディが映し出され、行政職員はこんなふうに対応しましょうとあいなるのです。
 ケーススタディ1は、市役所職員と物件を購入しようとしている市民とのやりとりが映し出される。法的に「同和地区」はない、よって教えられない、法的に存在しないものを市民は尋ねるなと言えばよいものを、「同和地区」はあるけど教えられません。なぜそんなことを尋ねるのだ。尋ねることは差別になりますよ。という対応をせよと教えているのです。
 ケーススタディ2は、市民が校区に「同和地区」があるかないかを尋ねてきたというものです。
 ケーススタディ3は、宅建業者により問い合わせに関してです。
 いずれも、尋ねると差別になりますよ、というものです。法的には個人情報保護法に違反するので、やめなさいというものです。
 **市には、「同和地区」なるものは存在しませんと、言えばすむことなのにそれをしないで、あるけど教えられませんでは、なんでやろということになり、問題解決にならないのです。こういう、ビデオを見せられる行政職員は気の毒です。

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  くらしや福祉、営業を支える大阪市政へ
    十一月大阪市長選 姫野浄氏が決意
 十一月に予定される大阪市長選挙に大阪市をよくする会の推薦で立候補を表明した姫野浄前日本共産党市議団長(七一)=(無所属)=は八日、大阪市内で記者会見し、「いまこそ市民の立場に立って、くらしや福祉、商工業者の営業を支え、生活環境を守っていく大阪市政へ大きな転換が必要だ」と決意を明らかにしました。
 姫野氏は、最近の大阪市政の動きを、「国保料・介護保険料の連続値上げなど市民に負担と痛みを押しつけ、一方で舞洲開発など不要不急な大型開発に巨額な税金を投入し、乱脈同和行政は依然引き続いたままで市民の立場からは放置できない」と指摘。「市政が直面する困難を打開し、夢も希望もある新しい大阪をつくるために声をあげ力をあわせましょう」と呼びかけました。
 「よくする会」の福井朗事務局長は、@悪政が続く中、市民生活を守る姿勢を鮮明にするA不公正乱脈な同和行政を終結し、破たんした第三セクターや土地信託事業など困難な問題に勇気と決断力を持って臨めるB広がる貧困と格差の中で、市民生活を改善する確固たる姿勢を持つーの三点が現在の大阪市長に求められるとのべ、「混迷する大阪市政を勇気を持って改革するには、姫野氏が最適任」と推薦の理由を説明しました。

 「同和事業を完全廃止」
長野・御代田 茂木町長が宣言
 長野県御代田(みよた)町の茂木祐司(もてき・ゆうじ)町長は八日、町議会の招集あいさつで「同和事業の完全な廃止」を宣言しました。補正予算案を提出。同和関連で総額四千五百万円減額となる提案をしました。
 茂木町長はあいさつの半分を使って、二月の町長選挙で公約した同和対策事業終了について詳しく説明しました。
 国による同和特別対策は、同和地区の生活環境も部落差別の意識も改善して二〇〇二年に終了。ところが、御代田町は同和事業を存続させ、制度実施以来、四十億円を費やしてきました。
 茂木町長は、同和事業の継続が「一般町民」と「同和地区関係者」の間に「大きな垣根・壁」、「逆差別的な意識」をつくった「根本的な誤り」を指摘しました。
 また、「人権という重要な課題が、部落解放同盟による圧力や脅しによってゆがめられてしまったという事実を直視しなければならない」と告発しました。
 そして、同和対策事業をすすめてきた誤りを今後の町づくりの教訓として生かし、「本日ここに、御代田町での同和事業の完全な廃止を宣言する」とのべました。
 傍聴した町民の女性(五九)は「待ちに待った宣言です。御代田にもやっと夜明けがきました。共産党だからこそできたことだと、私はおもいます」と笑顔で語りました。

  お 知 ら せ
 「大阪府人権意識調査の虚実」は休ませていただきます。