民権29号 10月15日

29−1
 市民いじめの「市政改革」ノー!乱脈同和行政ストップ!
  10・3 市民のつどい開かれる

 市民本位の市政改革と不公正乱脈な同和行政の全容を解明し終結をめざそうと、大阪市をよくする会と大阪市対策連絡会議は三日、市民いじめの「市政改革」ノー!乱脈同和行政ストップ!10・3市民のつどいを北区中之島中央公会堂で開き、二百十人が参加しました。
 大阪市をよくする会の福井朗事務局長は経過報告と問題提起で、大型開発や乱脈同和など大阪市政の問題点を指摘。敬老パスの存続など運動で勝ち取ってきた成果を紹介し、「運動でつくり出してきた世論のうねりを、市民本位の市政改革と乱脈な同和行政の終結に結び付けるチャンスとしていかそう」と呼びかけました。
 弁護士の伊賀興一氏が「大阪市政を市民の手に取り戻そう」と題して講演。「大阪市政全体の土台に同和行政がある」と指摘。そして、矢田事件をはじめとする行政と解同を相手にして勝ち取った判例を紹介しながら「この大阪市政を市民に取り戻すためには、同和行政の表面的な手直しでなく、人権協会との癒着を精算し、同和教育の廃止など根こそぎの改革ができる市長を選出することが市民に残された最後の手段だ」と訴えました。
 日本共産党大阪市議団の瀬戸一正政調会長は、秋の議会をめぐる情勢とたたかいについて報告。大阪市をよくする会の成瀬明彦常任幹事が、「市民がつくる市政改革ビジョン」について提案し、芦原病院問題で関淳一市長らを刑事告発したおおさか市民ネットワークの藤永のぶよ代表が報告しました。
 怒りのリレートークでは「理不尽な解放教育を一掃し、健全な子どもたちを育てたい」「介護保険の改悪による区分変更で福祉用具が取り上げられている」など市民いじめの「市政改革」に対するたたかいや同和行政終結への決意が語られました。
 閉会のあいさつで民権連の藤原暁代副委員長は、「今日の集会に参加しながら、この間における大阪市や解同とのたたかいの一駒一駒が思い出され、本当に感無量の思いがします。乱脈同和行政をやめさせ、大阪市政を市民の手に取り戻すために引き続き力を合わせてがんばっていきましょう。」と訴えました。

29−2
 共産党堀田文一府議、府議会本会議で追及
  人権金融公社に七十億円無利子で融資
  返済は二百年ローン

 同和地区産業の振興や同和地区住民の生活水準の向上のためと称して大阪府と大阪市が共同設立した財団法人・大阪府地域支援人権金融公社(旧大阪府同和金融公社)に、府が無利子で貸し付けた約七十億円について、現段階の公社の返済実績では完済に二百年以上もかかる計画で府と公社が合意していたことが六日、わかりました。日本共産党の堀田文一府議が府議会本会議質問で明らかにしたものです。
 公社に対し大阪府は、設立当初の一九六九年度から八五年度にかけて無利子で七十億四千万五百万円を融資。返済は九一年度から始まり、二〇〇五年度の貸付残額は四十八億円となっています。
 〇三年度まで公社は一定額を返済してきましたが、〇四年三月、資金運用収益のなかから一定割合で返済する方式に変更することで府と合意。それにもとづき公社が府住宅供給公社に貸し付けた運用収益のなかから実際に府に返済したのは〇四年度、〇五年度とも約二千万円にすぎませんでした。これでは全額返済に二百年以上かかることになります。
 太田房江知事は「運用資金の積み増しや利率の上昇で三十年で返済できる」と強弁しました。
 また、公社の運用可能な手持ち資金は四十七億円あり、府が貸し付けた七十億円のうち二十三億円が外資の購入に使われ、四千万円の損失が出ています。堀田議員は「同和対策として無利子で貸し付けていたお金がマネーゲームに使われていた。公社には返せるお金があるのに返さずに運用させ、利子の一部だけを返済に回せばいいという超特別待遇だ。こんなことは許されない」と重ねて批判。太田知事に特別扱いをすべて廃止するよう迫りました。

 朝日新聞 十月六日付け

29−3
 乱脈同和を許すな、市民の力で
「解同」いいなりにストップを!
 
 *九月十一日 いきいきエイジングセンター
  ー「解同」の無法と闘ってきた人々再集合ー

 飛鳥会事件や芦原病院への不正融資など「同和行政」の名で続けられてきた数々の乱脈同和が相次いで明るみに出る中、「今こそ同和行政・同和教育の終結を!」と、矢田事件(六九年)年以来、府内各地で民主主義と人権を守るために「解同」の無法とたたかってきた人々が集う集会が九月十一日、大阪市内いきいきエイジングセンターで開かれ、約百人が参加しました。

*九月十六日 芦原病院地元・浪速区でシンポ
   大阪市も終結宣言を

 九月十六日、大阪市の乱脈な公金支出が大問題になっている旧芦原病院の地元、解同府連や中央本部が入る大阪人権センターがあるなど、不公正な同和行政の拠点となってきた浪速区で、大阪市をよくする会浪速区連絡会が呼びかけた「同和行政の終結をすすめるシンポジウム」に、会場となった同区民センターには百三十名をこえる市民が参加、関心と怒りの高さを示しました。
 会場からは「高齢者が医療費の負担に苦しんでいるのに、同和のムダ遣いは許せない。長年闘ってきた先輩と一緒にがんばりたい。」などの声が出されました。

 *十月八日「同和行政・同和教育」の
        終結をめざす運動の交流

 国民融合をめざす部落問題全国会議の「『同和行政・教育』の終結をめざす全国交流集会」が八日、東大阪市で開かれ全国から百十人以上が参加しました。
 成澤栄壽代表幹事が開会あいさつし、「同和利権をなくし、そのための取り組みを発展させていくためにも、部落問題の本質と、解同の利権問題を分離してとらえることが重要だ」とのべました。
 大阪市や八尾市の問題をはじめ「解同タブーが今、打ち破られつつある」、全国各地の同和行政・同和教育のゆがみとのたたかいが相次いで報告されました。
 鈴木良代表幹事は、国民融合の流れが力強く前進している一方、解同などは地対財特法の期限切れ後、危機感を募らせ、利権・特権に固執し、うごめいているとのべ、「同和行政・教育」の終結に向けた大きな市民運動の必要性を強調しました。
 集会には、長尾淳三東大阪市長からメッセージが寄せられました。

 大阪市の同和行政の終結をすすめる
             シンポジウム
 と き 十月二十七日(金)
           午後七時〜八時三十分
 ところ 西成区民センター2ー1会議室
 *区民のみなさんの参加をおまちしています。

29−4
 平成十八年八月三十一日に出された
  大阪市調査・管理委員会の見直し(案)の
  主立ったものは以下の通りです
           (民権連編集部まとめ)

@学校の職員配置
* 管理作業員 市基準にそって19年度末まで
* 給食調理員 市基準にそって19年度末まで
* リフト設置・食堂のある学校(1〜4名) 今年度中に基準の見直し
* 中学校給食 「昼食のあり方に関する研究会」で検討 
A青少年会館
全市的に展開される事業
  公募による指定管理
  市職員の引き上げ
  一般スポーツ施設
B保育所
*人権保育推進担当保育士 18年度末で廃止
* 子育て家庭支援推進担当保育士
  18年度末で廃止
* 就学前教育推進担当保育士
C老人福祉センター
 あまり明確ではない
D障害者会館
 あまり明確ではない
Eふれあい人権住宅
*募集地域は市域全体
 19年度から名称も見直し
F未利用地
 駐車場納付額の見直し
* 住宅付帯設備
 駐車場納付額の見直し
G人権文化センター
*東淀川区内南方・日の出・飛鳥を1館に統合
他のセンターは指定管理者の期限切れまでに検討
H大阪市人権協会等の職員
* 人権協会 204名  その他 63名
 あまり明確ではない 

 ー 大阪市をよくする会ー
   市民のための市政に
    同和行政の終結訴え

 大阪市をよくする会は九月二十六日、大阪市北区淀屋橋で、「幕引きは許さない!今こそ同和行政・同和教育の終結を」の横断幕を掲げ、「市民いじめの『市政改革』ノー!乱脈同和行政ストップ!10・3市民のつどい」の案内ビラを配布し、市民のための市政改革と乱脈な同和行政の終結を訴えました。
 大阪市をよくする会の福井朗事務局長の司会で、民権連の山田二男大阪市協事務局長や大商連の森野一志副会長、前市議の姫野浄さん、日本共産党の瀬戸一正市議がそれぞれ訴えました。
 姫野さんは、市民の願いを受けとめて市民のために働く市役所にしていくのか、解同の横暴な要求や関西財界の大型開発の要求に屈服して市民の声を踏みにじっていくのか、大阪市政は大事な岐路にきていると指摘。「大阪市議会では芦原病院問題など乱脈同和行政が大きな問題となっている」とのべ、「芦原病院問題をはっきりさせて、その責任は、市政トップの責任ではないのかの声をあげていこう」と訴えました。
 山田二男民権連大阪市協事務局長は、「持ち越し案件となっている旧芦原病院への不正貸付金あわせて三百二十億円もの債権放棄による幕引きは許されない。百条委員会を設置して全容を解明し、同和行政を終結せよ」と訴えました。

29−5
 平成18年度(ワ)第4491号 学力等実態把握差止等請求事件
 「同和秘密調査」裁判の公正な審理を求める要請書
―行政による新たな「同和地区・同和地区住民」づくりを許さないためにー

 大阪府教育委員会が、府内のすべての小学6年生と中学3年生を対象に実施した「学力等実態調査」を利用して、旧「同和地区」に居住する児童生徒・保護者のデータと他の地域のそれとを秘密裏に比較調査しようとしていることが明らかとなりました。高槻・東大阪の当該地域に居住する保護者と児童生徒が、行政当局に対し、本人の同意を抜きに勝手にその情報を取り扱うことの不当性を訴え、「調査」の中止を求めて、提訴しました。
 しかし、高槻・東大阪の両市教委は、裁判所の判断を待つことなく、一方的に府教委にデータを送付したうえ、その事実をもって「訴えに利益がない」と主張する、不当な対応をおこなっています。

 この「同和秘密調査」は、以下に述べる3つの重大な問題点と違法性をもつものです。

 第1は、府教委自身が、プライバシーを侵害する秘密調査をおこなうことです。 調査を受ける子どもや保護者は、本人が知らない間に、テスト結果や生活実態、保護者の意識調査のデータなども含む、重大なプライバシー情報を勝手に利用されることになります。これは、自己情報のコントロール権を著しく侵害する違法行為です。

 第2は、旧「同和地区」と一般地域の格差が解消し、実態的にも法的にも「同和地区」はすでになくなっているにもかかわらず、行政が新たな「同和地区・同和地区住民」づくりをおこなうことです。
 旧「同和地区」は、「67.8%が地区外からの来住者」(2000年大阪府実態調査)となっており、当該地域住民を「同和地区住民」として、他地域住民と比較することそのものが無意味です。また、02年3月に特別措置としての国の同和対策事業が失効して4年がすぎ、「同和地区」は法的にもなくなっているもとで、こうした違法な調査をおこなうことは、「部落解放同盟」の要求に迎合するものでしかありません。

 第3は、「調査」が、「同和事業」や「同和教育」を永続化させる危険性をはらむものであることです。 
 「調査」のねらいは結局、“差別は根強くある”と強引に結論づけ、それを口実に、「同和事業」や「同和教育」をずっとおこなうことにあります。大阪市による芦原病院への320億円もの税金投入など、「同和事業」の名ですすめられてきた不法行為が、府民の大きな批判を呼んでいます。府教委の意図は、旧「同和推進校」を特別扱いすることによって、他校を上回る教職員定数を措置し、「できる子」「できない」にふりわける習熟度別授業の推進や「人権」の名による徳目教育のおしつけなど文部科学省の「教育改革」を推進する手段として利用することにあります。

 個人情報の濫用と新たな「同和地区・同和地区住民」づくりを許さず、子どもと府民の人権を守り、道理に立脚した公正な教育と行政が実現されるよう、貴裁判所による公正な審理を要請します。
                         
 年  月  日

(団体名)

(代表者名)                           (印)         
 大阪地方裁判所第八民事合議一係御中

 *各団体を通じて本署名の取り組みをすすめますのでご協力をよろしくお願いします。

29−6
 同和施策終結
  長尾市長 意見求める

 東大阪市議会は九月二十八日、各会派の代表質問をおこないました。日本共産党の浜正幸幹事長は、上下水道統合庁舎建設計画見直し、同和施策の終結、介護保険改善など、七月の市長選挙で大きな争点となった問題を中心に、公約実現の立場から質問をおこないました。
 同和政策については、旧同和施設などの過剰な職員配置の改善、「一般施策」としてすすめられている同和施策の過剰な予算の改善などを求めました。
 また、上下水道統合庁舎建設計画については、現水道庁舎は築三十三年でまだ建て替える必要はなく、学校や図書館などの市民の利用する施設の老朽化への対応こそ求められているとのべ、市民参加による見直しの方法について質問しました。
 介護保険については、これまでのサービスが受けられなくなる軽介護度の高齢者への対応や、介護保険料の軽減策などについて質問しました。
 長尾淳三市長は、上下水道統合庁舎については、市政だよりで意見を求め、市民アンケートも実施すると答弁しました。同和問題について職員配置も含めて事業の点検・見直しを図ることを、介護保険料について特に低所得者の負担軽減を図るために収入基準額を十五万円引き上げる保険料軽減策を実施することを、担当部局が答弁しました。

 憲法と人権を守ろう
  全国人権連が研究集会
 第三回地域人権問題全国研究集会が、全国人権連(全国地域人権運動総連合)の主催で九月二十三日、山口県山口市で開かれ、全国から千八百人が参加。二十四日までの日程で地域の住民運動や解同の横暴を許さない課題を交流しました。
 基調報告で新井直樹全国人権連事務局長は、人間らしく住める地域をつくる連帯の重要性とともに、人権擁護法案や鳥取県人権救済条例の危険性を指摘。規定があいまいな「差別的言動」を罰則で規制する内容では、解同による人権侵害の「確認・糾弾」を許すことになると訴え、一部自治体でなお残る同和行政・教育の終結の必要性を強調しました。
 記念講演では、京都大学大学院の岡田知弘教授が「社会的格差の拡大と地域運動の課題」ーひとり一人が輝く地域、日本をつくるためにーと題して講演。
 第二分科会では、黒田庄町前町長の東野敏弘さんが、「解同の地域支配を許さない」と題して報告、民権連谷口正暁書記長の「乱脈同和をただす大阪での取り組み」のレポートに関心が集まりました。
 谷口書記長は、大阪での解同幹部の逮捕と利権あさりが大きく報道され、解同は「戦後最大の難局にある。全国の組織に総点検を」と言っているが、そもそも「解同は差別をネタに利権をねらう暴力・利権集団である」「行政の主体性と責任の放棄が利権あさりを生み出した」「マスコミや警察に責任はないのか」と府連見解を示し、まだまだ氷山の一角に過ぎないと強調しました。 

29−7
  十月六日 毎日新聞より

29−8
 「日の丸・君が代」の強制違憲判決(東京地裁)を受けての
各教育委員会への申し入れ
           2006年10月 全国地域人権運動総連合

「日の丸・君が代」の強制は違憲・違法との判決趣旨を学校現場に生かすことを求める

 東京地裁は9月21日、東京の教職員401名が東京都と東京都教育委員会を相手取り、入学式や卒業式で教職員は国旗に向かって起立し国歌を斉唱しなければならないなどとした「入学式及び卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」(10.23通達)は違法だとして、通達にしたがう義務がないことの確認や損害賠償を求めた訴訟(いわゆる「予防訴訟」)で、原告の訴えを全面的に認める画期的な判決をだしました。
 判決では「通達や都教委の指導、校長の職務命令は、教職員に一方的な一定の理論や観念を生徒に教え込むことを強制するに等しい」とし、教育基本法10条にある「不当な支配」に当たり違法としました。また「公共の福祉の観点から許される制約の範囲を超えている」として、憲法19条(思想・良心の自由)にも違反すると結論付けています。
 特に、「国旗・国歌」について、「日の丸・君が代は、明治時代以降、第二次世界大戦終了までの間、皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱として用いられてきたことがあることは否定しがたい歴史的事実」とのべ、国旗掲揚・国歌斉唱に反対する者の「思想・良心の自由」は憲法上保護に値する権利というべきだと、憲法判断をくだしています。
 このように、今回の判決は、憲法と教育基本法にもとづき、思想・良心の自由と、教育の条理にそって教育行政の「不当な支配」を厳しく戒めた画期的な判決です。
 私たちは、各教育委員会が判決を厳粛に受け止め、違法・違憲な「日の丸・君が代」の強制をやめるとともに、各学校の自主的な入学式・卒業式のとりくみを尊重することを強く求めるものです。
 さらに、人権問題や差別問題の理解や認識に関わって、特定の偏向した考え等を教職員や児童生徒の内心に踏み込んで強制している事態など、教育の中立性に反する事例があれば、判決の趣旨に添い、即刻是正することを強く要請します。

 9月27日 産経新聞より