2004,7,15


 民主と人権 第2号 2004年7月15日

一面
 「解同・府肉連・浅田満被告」による
   詐欺事件の真相を府民の前に

 同和利権に絡んだ政・官・財の
 醜い権欲と金欲に群がる疑惑解明を
 〇一年九月に国産牛で初めてBSE牛(牛海綿状脳症・狂牛病)が発見され、今年四月以降、「大阪府同食」会長及びハンナングループ元会長の浅田満被告(六五)が、助成金五十億四千万円詐欺などの罪で逮捕・起訴された。
 この事件では、同和利権に絡んだ農水省幹部・農水族議員・大阪府の太田知事、牛肉偽装事件への関与問題と公文書改ざん疑惑で辞職した前羽曳野市長の福谷剛蔵氏等との政・官・財との醜い権欲と金欲に群がる癒着及び一連の疑惑解明が求められます。

  全箱検査の三ヶ月も前に試し焼き、農水省食肉鶏卵課課長補佐が立ち会い
 疑惑その@、農水省は当初、〇一年十月十七日、自民党のBSE対策会議の決定を受けて、十月十八日から屠畜される牛についてBSE検査の実施を決め、その以前に解体された国産牛肉一万三千トンを一旦市場から隔離して、BSEに罹っていない牛肉を業者に買い戻させる方向で「一時保管」として二百九十三億円(キロ二二五〇円)の国費を使って買上げを決めた。しかし、食肉団体の強い反発と前出の浅田や愛知の「フジチク」社長藤村芳治らの意向を受けた鈴木宗男や松岡利勝ら農水族議員の強い圧力と抵抗で、「全頭の焼却」に決定変更した。

二面
  (一面より)
 当初は、牛の生産地や焼却年月日、焼却場所等を証明する「屠畜証明書」の添付が必要とされていたが、浅田満被告が実質牛耳る「全肉連」や「全同食」等の食肉事業組合とそこに群がる農水族議員などの圧力に屈した農水省は、「屠畜証明書」の添付を破棄し、焼却数量のチェックのみで焼却を実施し、焼却物の検査でも「一部抽出検査」で処理された。この「買い取り制度」がいかにズサンなものであったかは、後に日本ハムや雪印、日本食品等による牛肉偽装事件の発生原因となった事でも明らかである。農水省は、日本ハムや雪印等による牛肉偽装事件を契機に、それまでの「一部抽出検査」を「全箱検査」に切り替える方針転換を実施したが、浅田被告はこの「全箱検査」の約3カ月も前に、国や大阪府からの「牛肉の焼却処分」についての依頼も無い時点で?、羽曳野市長が管理者となっている柏羽藤クリーンセンターにおいて、農水省の食肉鶏卵課課長補佐の立ち会いのもとで、「試し焼き]と称して一七五〇キログラムもの冷凍肉を焼却していたのである。
 その後、「全同食・府同食」や「府肉連」等から大量の冷凍肉が搬入され、クリーンセンターでの牛肉の焼却処理能力の一日三〇トンを遙かに越える一日一〇〇トンを超える日もあった。

 ほとんどが柏羽藤クリーンセンターで焼却
 疑惑そのA、柏羽藤クリーンセンターでは異常な量の冷凍肉が焼却されたが、当初の大阪府下の焼却対象牛肉は二三三八トンであったものが最終的に三一一一トンの冷凍肉が焼却されました。実に七七三トンもの肉が他県から持ち込まれた疑いが持たれています。
 ちなみに大阪府下で焼却された三一一一トンの焼却先については左記のとおりです。
*柏羽藤クリーンセンター 一六四三トン
      (五二・八%)
*堺 市         六八三トン(二一・九%)
*大阪市         七八四トン(二五・二%)
 このことからも明らかなように、焼却能力の一番小さい柏羽藤クリーンセンターで一六四三トンもの肉が焼却されました。〇一年十二月二十八日付の国通達では、市場隔離牛肉を保管している倉庫所在地の市町村での焼却が原則であったはず。また、堺市にある大阪食品流通センター(「府同食」が事業主体で浅田満被告が会長)には、一七六二トンもの肉が保管されていたが、堺市の焼却場では六八三トンしか焼却されず、殆どが全頭検査が始まる〇二年三月末日迄に柏羽藤クリーンセンターで焼却されました。

  農水省畜産部長と会食し協議 
疑惑そのB、もともとこの牛肉買い上げ事業の実施団体になっていなかった「全肉連」・「全同食」の浅田満被告らが何故この事業に参入することが出来たのか?。
 そもそも、浅田満被告と農水省の関係を見てみると、輸入肉が自由化される九一年までは、輸入肉の配分割当に「同和枠」という配分枠があり、「解同」が一手に牛耳っていたのが「全同食」であったことは、これまで私たちが「全解連運動」を通じて指摘してきたとおりです。また、浅田満被告は「全同食」へ配分された輸入肉の多くをその手中に収め、輸入肉の「窓口一本化」で同和地区内の食肉業者に「解同」への協力と従属を押しつけ、「府同食」の組織拡大を図るとともに、同食に加盟する業者に手数料を加えて不当に高値で業者に配分し、「表・裏」の差益で儲けを拡大し巨大な利益を得た人物である。
 このようにして不当に儲けた巨大な財力で中川一郎元農水大臣(故人)等との結びつきを強め、農水省に絶大な力を持つようになった浅田満被告は、過去にも輸入肉の配分の増量を要求して当時の畜産振興事業団の部長に六〇〇万円の賄賂を贈って起訴され、一年六カ月の有罪判決がでています。    (三面につづく)

三面
 今回のBSE牛をめぐる事業参入についても、当時の農水省畜産部長らと東京・銀座の高級肉店で接待会食した席で協議。その後に策定された「実施要領」で、生産者団体が事業の一部を「全同食」等に委託出来るように規定が盛り込まれたのです。

 「全頭焼却」の情報を何時、何処で、誰から知らされたのか?
 疑惑そのC、農水省が一万三千トンの隔離牛肉を買い取り焼却処分の決定をする以前の十二月五日・十三日の両日及び二十八日に浅田満被告は「クリーンセンター」を運営する環境事業組合の管理者である羽曳野市の福谷市長と面会し、堺の食肉流通センターの倉庫で眠っている肉を焼却したいので羽曳野市で処理できないかと依頼。在庫の隔離牛肉だけでなく外国産の輸入肉等、三三〇トンもの偽装牛肉を大量に買いあさって、国が全頑検査に切り替える〇二年三月末迄に全て焼却したのである。ここでの疑惑は、国が決める以前にどうして浅田満被告が大量の焼却用牛肉を買いあさったのか?、また、「一時保管」でなく「全頭焼却」の情報を何時、何処で、誰から知り得たのか?、という疑惑である。

  浅田満の「番頭職」であったと言われる福谷剛蔵羽曳野元市長
 疑惑そのD、羽曳野市の福谷剛蔵元市長は何故、「特別焼却物」である今回の焼却について柏原市と藤井寺市に協議もせずに独断で焼却したのか?。また、浅田満被告との密談を隠蔽するため、何故公文書まで改ざんしたのか?。六月十五日に市長を辞職した福谷剛蔵氏は、辞職会見で「天は見てござる」・「この身は潔白」と言うのであれば、何故公文書を改ざんしたのかを羽曳野市民の前に明らかにする責任があるのではないのか。
 福谷市政の十五年間は、まさにハンナン(株)の羽曳野支店であり、福谷氏は浅田満被告の「番頭職」であったと言われているが、この間の疑惑〔屠場建設に係わる十六億円の建設費用を市長先決で六億円も増額し、二十二億円でハンナングループの建設会社に発注、公共事業に係わってハンナングループのペーパー会社へ大量発注した問題、浅田満被告の豪邸の敷地が一部市の財産区の土地であり、約一千坪を年間十二万円と言う超低利で賃貸、市長選挙時の選挙事務所の提供〕等々数え上げればきりが無い浅田満被告との関係について、自ら事の真実を明らかにする事が求められるのではないのか。 

  大阪府の対応に大きな疑惑
 疑惑そのE、太田府政と「解同・府肉連」との癒着から垣間見る数々の問題で、大阪府の対応について大きな疑惑が浮上しています。それは、今年五月十二日に私たち(当時全解連府連)と府との交渉で矢野流通対策室長は、「隔離牛肉焼却事業は国の事業であり府は一切関係ない」と主張。しかし羽曳野市の松田生活環境部長が〇一年十二月中頃に府庁の担当者から二〜三回相談を受けたと回答している事について、大阪府と大きく食い違うのは何故か?。「府として府民の食生活の安全をどの様に守るのか」また、BSE対策で府下の焼却対象牛肉が当初二三三八トンであったものが最終的には三一一一トンが焼却され、七七三トンもの焼却肉が増加した事について、その実態の把握及びちまたの噂として肉以外の廃棄残物の混入や他府県からの流入等についても厳しく追及。矢野室長は、「大阪府としてその実態を把握していない」との態度に終始、まさに、府民の食生活の安全を守るという府政の責務を投げ捨てた「解同・府肉連・浅田満被告」の詐欺事件を隠蔽する姿勢を変えませんでした。

四面
 (三面のつづき)
 また、羽曳野市が五月二十六日明らかにした文書によると〔市場隔離牛肉の焼却処分について〕と題するBSE対策で国が買い取った国産牛肉の焼却に関する府から市町村への依頼分書が判明。この文書には事業名・実施主体・対象牛肉・処分方法などが詳しく記載されており、ここでも羽曳野市の回答どおり、府として何らかの関わりと偽装牛肉の焼却に関与していたのではないかと考えられます。この文書は流通対策室から発信したものであり、矢野室長もこの文書の存在は認めたものの「内部文書」と強弁、今回の事件で五十億四千万円といわれる前代未聞の詐欺事件に「府肉連・浅田満被告」と太田知事との関係をみれば「茶番芝居」であるかは、誰の目にも明らかである。

  国民の人権、効果的迅速に救済せよ!
  全国地域人権連が法務省に申し入れ
 昨年廃案になった「人権擁護法案」について、「メディア規制の削減で秋の臨時国会に再提出することを法務省が検討」という報道を受け七月一日、全国地域人権連新井直樹事務局長と神沢和明幹事は法務省の人権擁護人権救済課へ出向き、全国地域人権連の立場を申し入れました。
 全国地域人権連は、これまで、国民の人権侵害を効果的で迅速に救済し、人権の回復をはかる適切な機関・体制が緊急に望まれると指摘してきた経過を説明し、その機関・体制は、国内人権機関のありようを示した国連パリ原則をふまえ、司法・行政・立法機関から完全に独立し、独自の財政基盤と職員採用権限を持つこと、人権や差別の定義も国際的基準に合致し、言論や表現の分野に踏み込まないことが基本原則だと述べました。
 今後、新たな人権救済に関する法律を検討するに際しては、この基本原則を踏まえること、かつての法案第三条に示した差別禁止条項は、厳密な定義ができない「差別的言動」等と称し国民の表現行為への介入になり国民の言論を抑圧するもので、削除すべきと強く指摘しました。
 また、障害者や女性に対する差別禁止をみても、権力や大企業など社会的権力から権利擁護をはかる具体的条項が実体的差別禁止法として整備されていないことから有用性に乏しくなっており、一方で、国民は差別をしてはならないとの道徳観念を国家が義務として国民に押しつけることは本末転倒であり、「差別禁止」の条項は慎重に検討することなどを要請しました。
  府・府教委・法務局へあいさつ回り
    民権連創設の意義と懇談を申し入れ 
 民主主義と人権を守る府民連合(民権連)は六月六日に開催した大会で、全解連を卒業し民権連を創立したのをうけて、七月七日、東委員長を先頭に四役が大阪府、府教委、大阪法務局へ民権連創設のあいさつ回りをおこないました。
 府では知事室、人権室と各部を、府教委では教育長が応対していただきました。大阪法務局では人権擁護部が応対、応対していただいたそれぞれの部署で、全解連運動を卒業し民権連を創設した今日的な意義を説明するとともに、残された課題の解決と、今後の問題について意見交換をおこないました。
 そして継続して懇談をおこなってゆくよう申し入れをしました。
 
五面
  フライデーが報道の自由の名による人権侵害
  全国地域人権連・神奈川人権連が抗議文を送付
 講談社が発行元の大手写真誌「フライデー」が一部上場の「ドン・キホーテ」が作成したといわれる内部文書を掲載しました。東京都と神奈川県の私立と公立高校の“偏差値と実名の学校リスト”です。
 記事には、「出身校調査に基づくメイト(店舗スタッフ)採用基準」と共に東京都と神奈川県内の私立と公立高校約二百四十校の実名がありました。
 採用基準の項には「治安の悪い学校」は採用者本人による不正事件、「近隣の学校」は採用者の友人ぐるみの事件になるというものがありました。
 さらに偏差値の一定以上は採用可能、またある一定の偏差値の場合条件付採用でレジなどの配置は不可、その他の場合は採用不可などの記載がありました。これらの記載は、当該高校の卒業生、在校生、保護者や教職員等の人権を著しく傷つけるとともに、就職の機会均等を歪めることになるものです。
 全国人権連本部と神奈川人権連は発行元の講談社に抗議文を送付しました。同様に東京都連も抗議文を送付しました。
 伝えられるところによれば、フライデー側は「記事内容に絶対の自信を持っている」と伝えられています。
 一方のドン・キホーテ側は、“事実と異なり十分の裏付けもなしに掲載されたもので謝罪広告、告訴することを断言する”との文書を公表しています。背景の解明は今後に待つとしても、講談社のとった実名発表は、報道の自由の名による人権侵害のそしりをまぬがれません。今後、このような内容を掲載しないよう強く求めるものです。

 抗 議 文
       2004年6月22日
 講談社 殿
         全国地域人権運動総連合
         議 長  石岡克美
        神奈川県地域人権運動連合会
        執行委員長 森岡忠生

 貴社が掲載した「FRIDAY」2004年7月2日号の記事「『ドン・キホーテ』が作った[不採用高校]リスト」について満身の怒りを込めて抗議するとともに貴社の人権感覚について見解を求めます。

一、偏差値とともに公立・私立高等学校の実名を公表したことは、関係学校の卒業生及び在校生をはじめ関係学校関係者の名誉を傷つけるばかりか人権を著しく侵害するものです。

一、ニュースソース存在の有無にかかわらず、学校や偏差値によってあたかも「不正を防止する」とか「学校の友人ぐるみの犯罪」、「商品の持ち出し」をするとした記事も予断と偏見の何ものでもなく卒業生及び在校生に対する重大な人権侵害です。

一、伝えられるところに寄れば、貴社は「記事内容に絶対の自信を持っている」と伝えられています。しかし、学校の実名を公表しなくても問題は指摘できるものであり、“報道の自由を尊重される権利”の乱用であり人権侵害です。

 以上のようについて抗議すると共に文書をもって回答されるよう求めます。

六面
  六月六日、開催された卒業・創立大会に寄せられた一言メッセージ続き 
☆ 竹中 一章
 民権連結成おめでとうございます。すべての人の平和と人権を守る闘いを共に進めましょう。
☆ 西 恒人
新しい運動に歩まれる皆様の決意、今日までの御奮闘に心より敬意を表すものです。人間らしく生きていける社会≠ヨ皆様とともに力を合わせて行きます。
☆ 木下 浄
  結成おめでとうございます。新組織で更に発展したいものです。
☆ 村下 博
大いに期待しています。
☆ 宮本 吉雄
 新たな前進めざしてがんばって下さい。
☆ 一法 真證
 民権連結成を祝します。当日は他に仕事があり欠席させて頂きます。今後の発展を祈念します。
☆ 松下 信春
民権連の大いなる発展を祈念いたします。
☆ 藤本 正弘
 いつもお世話になります。新組織のご発展をお祈りします。
☆ 経塚 彌栄子
 長い間の活動ご苦労様でした。
☆ 梅田 修
 新たな状況にみあった創造的な活動に踏み出されることを期待しています。
☆ 鈴木 良
 大いに期待しています。がんばって下さい。
☆ 小西 貢
 残念ですが当日はずせない用事のため参加できません。あしからずご了承ください。
☆ 北川 善一
 多くの先人たちが夢に見られた部落解放運動を卒業することになった今、感慨無量のものがあります。心からお祝い申し上げます。ふりかえれば、諸闘争の場面が思い出されます。新時代にふさわしく「民主主義と人権を守る府民連合」の創立を我がこととしてお歓び申し上げます。
☆ 大阪府知事 太田 房江
 民主主義と人権を守る府民連合の結成と記念レセプションのご盛会をお祝い申し上げますとともに、すべての人の人権が尊重される差別のない社会の実現に向け、貴連合のご活躍に期待いたします。
☆ 富田林市長 多田 利喜
 申し訳ありませんが、公務が重なるため、欠席させていただきます。組織の益々のご発展をお祈り申し上げます。
☆ 貝塚市長 吉道 勇
民主主義と人権を守る府民連合結成記念レセプションのご盛会をお祝い申し上げますとともに貴連合のご発展をお祈りいたします。
☆ 高槻市長 奥本 務
 全国部落解放運動連合会大阪府連が、「民主主義と人権を守る府民連合」として新たに結成されますことを心よりお祝い申し上げます。貴連合の今後のご発展と皆様方のご活躍を祈念いたします。
☆ 池田市長 倉田 薫
 長きに亘る部落差別解消の取り組みに敬意を表します。今後もすべての人の人権が尊重される社会の実現のため、新団体のますますのご活躍をお祈り致します。
☆ 堺市長 木原 敬介
結成記念レセプションのご開催を心からお喜び申し上げます。新組織のご発展と皆様のご健勝とご多幸を心よりご祈念申し上げます。
☆ 和泉市長 稲田 順三
 記念レセプションのご開催を祝し、ご盛会をお祈り致します。
☆ 吹田市長 阪口 義雄
 部落解放運動を卒業し、民主主義と人権を守る府民連合「民権連」結成記念レセプションのご開催を心からお喜び申し上げます。今日に至る皆様方のご活躍に深く敬意を表しますとともに、ご盛会にお集まりの皆様方のご健勝、ご活躍を祈念いたします。
☆ 箕面市長  梶田 功 箕面市教育長 中野 公
 民主主義と人権を守る府民連合の結成、誠におめでとうございます。また結成記念レセプションのご盛会を心からお喜び申しあげます。皆様方の日頃のご尽力に深甚なる敬意を表しますとともに貴団体の限りないご発展を心から祈念申しあげます。
  * つづきは次号に掲載さ せていただきます。

七面
  民権連のよってたつものは A
     伊 賀 興 一 弁護士(民権連相談役)
 いつの間にか日本の自衛隊は武器を持ってイラクへ行っています。イラク民衆に銃を事実上向けるようなことまで、我々は絶対許したくなかったはずだし、そんなことは許さない国づくりをしてきたはずなんだけれど、今は平気で行っています。お聞きになっていると思いますが、自衛隊の中で、一尉とか二尉という呼称が世界の軍隊と交流した時に通じない。やっぱり中佐、大尉というような呼び方に返るという動きになっているようです。もうこの国で軍隊を正式なものとして、そして領土を拡張していく軍隊に仕上げようという動きになっています。苛立ちを感じます。
 私自身は地団駄踏んで止められるのなら地団駄踏みたい。自爆して止められるのなら自爆もしてみたいとも思いますが、そんなことで止めようがない。そうだとすると、それを止める力はどこにあるのか。どうやってその力をつくってゆくのかということが、いま私たち一人一人に問いかけられている時代、そんな社会なのかもしれません。
 いろんな課題があって、いろんなおつきあいがあって、いろんな組織があります。それぞれに要求や考え方によって結びつき、がんばっています。それをがらがらぽんで私は否定しようとしたり、つぶそうとしたりするのではありません。しかし私自身、自分の生き様を通して、部落問題、全解連の皆さんに育ててきてもらった一弁護士として、一人の人間として思うのは、いま本質的に日本の政治が安定して進んでいるというふうには見えない、さっき言ったような苛立ちを感じているのは、政権の側、この国を支配している側も決して安定しているわけではないのに、それをもっとぐらつかせる力が強いとはいえないという苛つきを、自分自身の実践の中で何とかしたいと思っているところです。 

  民権というものを考えてみたら
 その意味でこの民主主義と人権というものを、一つにして、なおかつこの国で明日を照らす力はどこにあるかという意味で、民権というものを考えてみたらどうかと思って少し発言をさせていただきます。民権というものを考えるためには、どうしても国権ということを考えなければなりません。 社会の一つの秩序として国家という装置ができ、その権力が国権です。国家がどうあろうが、生活をする人の営み、そこから発揮される“力”、それを民権と考えてみました。
 時に法律というものは、あんな国会ですよ、どつきあいをしたり、怒鳴りあいをしたりして、議員は演説をするが、結局は数の論理のみの国会で決まった法律というものはものすごい力をもっている。だからたぶん市民の皆さんにすれば、国家というのは、ものすごい過去から未来永劫まで絶対なくなるものではなくて、もしかしたら今の国家体制がずっと続いてきたかのような錯覚すらもつ、強大さをもっていますね。でも違うんです。例えば私はこの間二つの印象的なことがあります。
 一つは、リビアのカダフ<CODE NUM=00B2>大佐がアメリカのブッシュと手を打ちました。カダフ<CODE NUM=00B2>というのが核兵器をもってたりしてそれを使うことができるんだけれど、それをアメリカに差し出して、そういうものは持ちませんと言った。ブッシュがどういうふうに言ったというと、カダフ<CODE NUM=00B2>の支配体制を守ると言った。彼は選挙で選ばれたものでもなければ、民衆の支持があるものでもない。国家の支配の根拠とはそんなものなんです。ものすごく薄っぺらい。北朝鮮の六カ国協議で北朝鮮の要求は何か。核兵器を差し出してもいい。ただし金正日体制は守ってくれ。これいま本気で議論をしている。金正日体制を守るかどうかは、北朝鮮の国民の決めるものです。それを平気でよその国が決めようという発想が、いまの権力のいう民主主義なんです。
       (つづく)

八面
  東大阪市、六月議会で「人権条例」を制定
   「終結めざす会」が「条例案」撤回申し入れ
 六月三十日、東大阪市六月定例議会において「東大阪人権尊重のまちづくり条例」が、日本共産党の反対を除く会派の賛成で制定されました。
 六月二十五日、全解連蛇草・荒本支部が加入する東大阪同和行政終結めざす会は、市に対して「東大阪市人権尊重のまちづくり条例」の撤回を申し入れました。
 「終結めざす会」は、市が真に「人権尊重のまちづくり」を言うのなら、憲法、教育基本法、地方自治法にもとづいて深刻な人権侵害を生み出している国保問題はじめ、住民の福祉の向上にこそ全力をあげるべき、と対応した谷山助役に撤回を強く申し入れました。

  滋賀県近江八幡 入札妨害、恐喝の疑い
    解同市協幹部三人を逮捕
 報道によると滋賀県警は六月七日、近江八幡市発注の自立支援センター(現・市民共生ンター)の工事にかかわって、入札妨害の疑いで「解同」近江八幡市協議会副委員長で飲食会社社長の西次郎容疑者(六四)を、落札者から数百万円を恐喝した疑いで同市協書記長で市の外郭団体・人権センター常務理事の西義治容疑者(五二)、同市協執行委員で市地域総合センター嘱託職員の矢掛光秀容疑者(三〇)を逮捕しました。
 西次郎容疑者はセンター電気設備工事入札参加業者に「こんどの工事はおりろ。落としても現場に入れんようにしてやる」などと入札を妨害、西義治容疑者は、センター機械設備の落札業者から「地元協力金」と称して現金数百万円を脅し取った疑い。
 同センターは建物本体工事でも落札者が次々に辞退する異常事態が起きており、日本共産党の加藤昌宏市議が昨年十二月と今年三月議会で追及していました。

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=全解連運動からの卒業
   民主主義と人権を守る
     府民連合の創立=
 記念パンフレット
     1部1000円
 お問い合わせ=民権連まで
  (民主主義と人権を守る府民連合)
      TEL(06)6568−2031
      FAX(06)6568−2047