2004,6,15

 民主と人権  創刊号  2004年6月25日

一面
  民主主義と人権を守る府民連合を創立

 全解連大阪府連第二十九回(卒業)大会を開催
 全解連大阪府連は六日、桜宮大阪リバーサイドホテルにおいて、第二十九回(卒業)大会を開催し、全国水平社創立から八十二年、社会的な差別問題である部落問題が基本的に解決したとして、部落解放運動から卒業し、民主主義と人権を守る府民連合(略称・民権連)を創立しました。
 民権連創立大会後、同ホテルにおいて、「全解連大阪府連卒業、民主主義と人権を守る府民連合創立、記念レセプション」を開催、来賓、会員ら百五十余人がともに祝い、歴史や想いを語り合う集いとなりました。
 全解連大阪府連は、二〇〇二年三月末に国の同和特別法が失効し、同年六月の定期大会において、二年後の大会をもって部落解放運動から卒業することを決め、その後、府連や各支部での論議をすすめ、今年二月には角界との懇談会で意見を聞くなど準備をすすめ、歴史的な日を迎えることとなりました。

二面
 =府民の期待に応え= 意気高く民権連創立大会開く

 府民の人権が本当に尊重される民主的な社会づくりの先頭に
 六月六日、「民主主義と人権を守る府民連合」(略称「民権連」)の創立大会が府民の注目の中、都島のリバーサイドホテルで開催されました。
 東延準備会代表はあいさつで、「部落解放運動を必要としない時代を迎え、全解連運動を卒業、この間の成果と教訓を引き継いで、民主主義と人権を守る新たなたたかいの第一歩をふみだすことにした。府民の皆さんとともに民主主義と人権の花開く時代の創造をめざしてがんばろう」と強調しました。
 準備会の谷口正暁氏は規約・方針の提案で、この組織は、住民が仲良く住んでよかったといえる地域づくり、府民の人権が本当に尊重される民主的な社会づくりの先頭にたってがんばる組織であること。そして、四つの目的@暮らし・福祉・教育など府民の諸要求の実現と民主的な地域づくり、A政府の「人権擁護法案」をはじめ行政による「人権」の名による人権侵害から府民を守る、B府民にあたたかい公正で民主的な行政を求める、C解同の暴力、無法、利権あさりを根絶する。ことなど真に人権課題に取り組むことなど提案しました。
 このあと、伊賀興一弁護士が人権問題について特別発言(詳細は七面)をおこないました。創立大会は、規約・方針を採択、新役員を選出して終えました。 

三面
 来賓あいさつ
   全国人権連事務局次長  中 島 純 男 氏
 全解連の卒業大会、そして民主主義と人権を守る府民連合創立、本当におめでとうございます。全国人権連は四月四日に発足し、各県でもそれぞれ新しい組織に転換しているところです。解同の利権あさり、府民への攻撃、民主主義そのものを破壊する問題にみなさんが体を張り、組織をあげてたたかった流れが全解連の存在意義を高めてきました。今日の情勢のなか、年金改悪や有事法制の問題、秋に予定されている人権擁護法案の新たな提案など、人権と民主主義を守っていくこれまでの取り組みをさらに発展させ、大阪の地から全国地域人権運動の大きな牽引車となっていただくことをお願いいたします。

  参議院議員  宮 本 岳 志 氏
 全解連の活動こそ、全国水平社運動を正当に引き継ぐものであるということ、部落解放運動の本流として今日の部落問題の基本的解決といわれる情勢をつくりだす原動力になってきたことは明らかです。ハンナン事件にかかわっても、この問題を一貫して追及してきたのは全解連、共産党、赤旗であると、「食肉の王 浅田満」という本でも述べている通りです。解同の利権と行政との癒着が一つまた一つと暴かれる情勢でもあります。みなさん方の新しい運動が、府民のねがいに応える大きな運動に発展させられることを期待するとともに、今後ともいかなる利権や暴力も許さず、ご一緒にたたかいぬくという決意を申し上げて、お祝いの言葉といたします。

  大阪自治労連委員長  町 田 豊 治 氏
 ハンナン問題では非常に深いところで腐敗、癒着があります。ある新聞記者によれば参議院選挙前にも大阪府に対しては司直の手が入る、参議院選挙が終われば農水省に入るのではないかということです。これも私たちが繰り返し繰り返し宣伝もし、大阪府との交渉もして追及をしてきた結果です。地方自治体の場面では、交付税が削られる、国庫補助金が削られる、甲斐性がなければ福祉などはするなという政策です。保育所民営化では、旧同和地域の経営者を中心に指定をするという新たな利権の温床として広がろうとしています。今後ともお互いに連帯をして府民の人権、生活を守る運動をすすめようではありませんか。

 *祝電・メッセージ*
*自治体関係
 大阪府知事太田房江、高槻市長奥本務、箕面市長梶田功、和泉市長稲田順三、池田市長倉田薫、吹田市長坂口善雄、箕面市教育委員会教育長中野公
*民主団体・労組関係
 安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会、大阪府保険医協会理事長住江憲勇、新日本婦人の会大阪府本部、治安維持国賠同盟大阪府本部会長青山照明、大阪商工団体連合会会長武輪武雄、大阪民主医療機関連合会会長金谷邦夫、大阪府アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会理事長田中勝彦、大阪母親大会連絡会委員長菅原藤子、

四面
 感動と新たな決意の場となったレセプション
  私も民権連へ加入してたたかいたい
 六日、大阪リバーサイドホテルにおいて、「全解連大阪府連卒業、民主主義と人権を守る府民連合創立、記念レセプション」が開かれました。
 レセプションは、天馬鈴若とその一味によるぶちあわせ太鼓で開会、全解連府連委員長に引き続き「民権連」初代委員長に選出された東延氏は「水平社結成以来、多くの先人たちが夢に見た部落解放運動を卒業し、民権連として、残された課題をはじめさまざまな人権侵害とたたかっていきたい」と緊張した面持ちで新たな決意を語りました。
 多くの来賓を代表して、大いにお世話になった石川元也弁護士と日本共産党を代表して吉井英勝衆議院議員よりあいさつを頂きました。
 その後、民権連相談役に就任した村橋端氏による乾杯音頭、女性部のコーラスと谷口直子さんのソプラノ独唱に聞き惚れました。
 多くの来賓による一言メッセージで、「案内をもらってどうなるのかビックリしたが参加して安心した」、「会場にきて話しを聞いて全解連運動からの卒業という不安を払拭することができた。私も民権連へ加入して一緒にたたかいたい気持ちだ」、「開幕太鼓を聞いて大いに感動し涙がでた、今後とも期待しています」、「レセプションだけでなく午前中の大会にも参加したかった」などと、民権連運動への期待が大きくふくらみ感動を共有したレセプションとなりました。 
 
  *祝電・メッセージ続き

 全国障害者問題研究会大阪支部支部長青木道忠、和泉市職員労働組合執行委員長前田朝司

*全国人権連・全解連 
 広島県人権連会長池田実次郎、和歌山県人権連会長橋本忠巳、全解連栃木県連執行委員長松島正、全解連愛知県連執行委員長丹波正史、全解連埼玉県連執行委員長三枝茂夫、全解連群馬県連執行委員長千本美登、全解連兵庫県連委員長前田武、岡山県人権連議長石岡克美、全解連茨城県連執行委員長山中満、長野県人権連議長佐々木保好  
*その他
 日本共産党大東市会議員団
       (敬称略)
五面
 一言メッセージ
☆ 石川 元也
 新しい組織の理念がどう現実化されるか、大きな期待を持っています。
☆ 竹中 一章
 民権連結成おめでとうございます。すべての人の平和と人権を守る闘いを共に進めましょう。
☆ 佐伯  洋
 卒業。そしてあらたなときめき。おめでとうございます。民主主義の前進を!
☆ 西村 定男
 のりこえてこられたかずかずを思います。そして、希望と未来を信じるから、笑顔の絶えなかったみなさんだと思っています。これからも!
☆ 篠浦 一朗
 はげしいたたかいをのりこえ、新たな「民権連」結成に情熱を燃やすみなさんに心から敬意を表します。イラク戦争やめよ、核兵器廃絶、平和・民主主義、人権を守る闘いともに頑張りましょう。
☆ 菅生 厚
 民主主義と人権のために、さらに革新、民主勢力の重要な一翼を担われた、歴史的役割に心から敬意と感謝をおくります。
☆ 伊賀 興一
 部落解放運動の基礎でもあったヒューマニズムに満ち、国家権力の動向に左右されない民権を皆の確信にする闘いを!
☆ 永井 守彦
 解同や追随者らとの激しい闘争でした。正義は勝つ、今日のような時代は必ず来る、と確信はしていても、自分の目の黒いうちに、又、こんなに早くひきよせられるとは…。感無量です。よくたたかいましたね、お互いに。イラクにおける人質事件に対する「自己責任」論のように、この国の一部の人々は、反日などと排除のチャンスを狙っています。民主主義、人権を守ることは、ひきつづき重要な闘いです。とぎすました人権感覚を!
☆ 田中 アヤ子
折角ご案内頂きながら当日どうしても時間が取れず失礼致します。皆さんのたゆまぬ努力に必ず報われるよい会として発展することを祈ります。
☆ 土佐 いく子
 また、大きな歴史の転換期を迎えましたね。あの矢田問題以来の解放教育とのたたかいの日々を思い出し、あついものを感じます。この日は他の仕事と重なりやむなく欠席します。
☆ 山崎 勝
 幾多の困難を乗り越えての不屈の闘いに心より敬意を表します。そして迎えられた今日の日、本当におめでとうございます。何をおいても馳せ参じたいのですがよんどころない先約のため残念です。新たなご発展をひたすら念じています。
☆ 正森 成二・博子
 全解連結成以来、人権をふみにじる数々の出来事に対して、いつも団結しどんな困難にも負けず、歩み続けて来られた皆様の闘いに、心から敬意を表します。これからも共にがんばりましょう。
☆ 内藤 義道
 参加予定でしたが、日本平和委員会の役員なので、どうしても参加出来なくなりました。皆さんによろしく。
☆ 猿橋 眞
 申し訳ありませんが、伊豆の自治労連中央労働学校の講議の時間と重なり、残念ながら欠席します。長年のご苦労が結実し、今日を迎えられた皆さんのご苦労に敬意を表し「民権連」の発展を祈念しています。
☆ 角橋 徹也
  新星「民権連」おめでとうございます。現在、角橋はオランダに出かけており、8月まで留守をしますので失礼いたします。貴会の発展をお祈り申し上げます。
☆ 田中 洋子
 矢田事件にはじまった不当な差別問題に対し、毅然と先頭きって闘われた貴組織に感謝と敬意を表します。貴組織の発展的組織の今後の活躍に期待します。当日は予定が入っており申しわけありませんが出席できません。今後ともよろしくお願いします。
☆ 森川 紘一
 歴史的役割を一つ終え、新たなる旅立ちに熱くエールを送ります。今まで、助けていただいたり、支えていただいたり‥‥感謝しています。
  *つづきは次号に掲載させていただきます。 

六面
  国民融合は誰からも支持され
   部落問題の解決を実現させた
 笑顔と確信に満ちた全解連(卒業)大会
 六日開催された、全解連大阪府連第二十九回(卒業)大会は、「府民の理解と協力に感謝し、部落解放運動を卒業する喜びをこめた大会宣言(案)」と表題が示すように、まさに喜びにあふれた大会となりました。
 黙祷ではじまった大会は、東延府連委員長あいさつ、谷口正暁書記長は活動報告で、大阪の全解連運動は、水平社運動の伝統を正しく受け継ぎ発展してきた組織だと強調。また、大阪は解同の反共・暴力・利権あさりの全国拠点であり、それに抗しての全解連運動は、幾多の悔し涙も流されてきた。こうしたたたかいが、実り、部落解放運動を必要としない時代をむかえることができたとこの間のたたかいを振り返りました。
 代議員討論で、蛇草支部の宮川フクノさんは、部落解放運動に参加して四十二年目を迎え、「八十二才の私が歴史的な今日の大会にみなさんと一緒に部落解放運動を卒業できることは本当にうれしいです。私たちがめざした国民融合は誰からも支持され、部落問題の解決を実現させたのだと確信しました。一生涯現役でみなさんと一緒にがんばりたいです」と確信に満ちた笑顔で発言。
 大会宣言後、女性部有志によって壇上に掲げられていた全解連大阪府連旗がおろされ、東委員長に手渡されて、全解連大阪府連(卒業)大会が閉幕しました。 

 全解連府連が民権連に改組
 ー朝日新聞が報道ー
 朝日新聞六月七日付では、全解連府連が民権連に改組「部落解放運動を卒業」と見出しをつけて報道しています。記事は、全国部落解放運動連合会(全解連)大阪府連は六日、都島区で開いた第二十九回大会で「部落解放運動を卒業する」ことを宣言して活動を終結、新たに「民主主義と人権を守る府民連合」(民権連)が発足した。新組織の委員長には、全解連府連委員長だった東延氏が選ばれた。
 全解連は全国組織が四月に、「部落問題は基本的に解決した」として全国地域人権運動総連合(全国人権連)に改組しており、地方組織も改めることになった。
 民権連の創立大会では「暮らし・福祉・教育など住民の諸要求の実現」「民主的な地域づくり」などを盛り込んだ運動方針が採択された。と結んでいます。

七面
  民権連のよってたつものは @
    伊 賀 興 一 弁護士(民権連相談役)
 民権連結成という歴史的な場面に私も参加できるというということで大変興奮緊張しています。
 私自身は弁護士をして今年で二十九年になります。私の背景は、高校一年の時に羽曳野で向野の地域で子ども会のリーダーとして参加をしていらい、部落問題です。部落問題で得た発想、考え方を基礎にしています。差別を許してはならん、差別を行政が平気でやる、団体間の意見の違いを一方の団体に組して、ほかの考え方やほかの生き方を行政が踏みにじる、こんなこと許せるかという思いで生きてきました。
 全解連の会員の皆さんのこれまでの運動をひと言で言うならば、人としての尊厳、ヒューマニズムにもとづいた運動をしてきた、ひと言に集約されるだろうと思っています。
 ではそれを民権連というかたちに発展させるということで提案があり、私も何度か相談にも乗りまして、賛同しました。
 実は私いま、法律事務所を経営していますが、これからやる課題のテーマに「民権」というものをもう一度勉強して、自分の血肉になるようなものにして、世に問いたいということで事務所で民権塾というものを作ろうと構想してきました。近々皆さんにもまたこれまでの生活と仕事の中で親交いただいた方や団体にも呼びかけて、民権塾を作ろうと呼びかけようとしていたんです。ところが、全解連大阪府連が民権連というものを作るという。
 だいたい「民権」という言葉は、一般には聞き慣れない言葉ですよね。思い出すのは、何といっても日本の歴史上、自由民権運動というところで言われた民権という言葉ですね。明治維新以来の政権が天皇の親政であるという中で、知識人も秩父の農民たちもその時代の生活が、天皇が偉い神様だ神聖だといいながら、生活が踏みにじられている、誰も守ってくれないという時に、お上にお願いをするのじゃなくて自分たちの権力を立てようというのが自由民権運動の「民権」という言葉に集約されたのではないかと思っています。
 あるところでは、そのリーダーは時の政府に取り込まれて、時の政権の役員をしていきます。あるところでは秩父困民党のように地域を制圧して権力を排除して、農民がそれまでの借用書を全部破棄させる、金利が高すぎて返されへんという農民たちが立ち上がって借金棒引きにした、しかしそれも長く続かず、権力に弾圧をされる。私は自由民権運動の民権という言葉を全解連の発展的継承をした民権連が自由民権運動をも視野に入れて、継承していくということを一つの課題にされてはいかがかと思っています。
 民権ということでは、実はここでいわれている民権というのは、民主主義と人権の文字をとって民権なんですよね。私のいう民権とはちょっと違う。まさに民の権力である。
 最近どこかの国の内閣総理大臣は、厚生年金加入資格を平気で偽り、厚生年金の資格を得てて、それで年金をもうちょっとしたら受け取ろうかというようなことについて、「人はいろいろ、人生いろいろ、会社もいろいろ」と言って、平気の平左でいることが暴露をされました。やっぱりね、そういう意味では、国のあり方に対してそんなことがあっていいのかと、この頃、いらいら、何ともいえん苛立ち、腹立ち、というものを感じますね。
 こんな時にものをいうのが「民権」だと考えています。        (つづく)

八面
  兵庫県出石町長選
 全解連県連執行委員の
  奥村忠俊氏が現職を破って当選
 五月二十三日投開票された兵庫県出石郡出石町長選挙において、全解連県連執行委員で無所属新人の奥村忠俊氏(五六)[日本共産党前町議]が現職町長を破って初当選しました。
 奥村氏は北但馬一市五町合併の是非を問う住民団体「一町会」から立候補の要請を受けて告示日五日前に立候補を表明しました。
 選挙戦では合併問題で住民の意思を問うことを拒否する現職の中村正永氏(六八)と、住民の意思を問うことを求める奥村氏の訴えが争点になりました。
 さらに独占的に公共事業を進める中村氏に対して、町議を八期努めてきた奥村氏の人柄に大きな信頼と期待が寄せられました。
 同町議会では、五年前の一九九九年に解同らが「同和行政・教育」の継続をねらって「人権条例」請願をかけ、多くの町民が反対する中、請願を採択。中村氏は、この議会請願を再議に付することなく、町民に協力義務を強制する「出石町人権尊重のまちづくり条例」(解同条例)を議会に提案するなど、解同らに迎合姿勢を取り続けてきました。
 奥村氏をはじめ、全解連出石支部は、全町民を対象に「人権条例」批判のビラを数度にわたって配布し、町内隅々への街頭宣伝や、「学習会」もおこなってきました。
 今回の町長選挙には、「合併問題」が大きな争点ではありましたが、奥村氏らを先頭にした同町での住民本位のさまざまな取り組みが町民に評価されたものです。
当 奥村忠俊 三三八八
中村正永 三三二〇

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=全解連運動からの卒業
   民主主義と人権を守る
     府民連合の創立=
 記念パンフレット
     1部1000円
 お問い合わせ=民権連まで
    (民主主義と人権を守る府民連合)
       TEL(06)6568−2031
       FAX(06)6568−2047

  お詫びとお知らせ
 本創刊号(八ページ)大会特集号のため発行が遅れて申し訳ありません。尚、次号より毎月十五日付発行と致しますのでなにとぞよろしくお願いします。